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肝臓移植の話3

ピルビン酸は痒い
肝臓が悪くなるとピルビン酸と言うのが身体の中で増える。こいつが恐ろしく痒い。
手が届くとこはいい。手が届かないところは服を脱いで乾布摩擦みたいにして背中をかく。
病院のパジャマはズボンのゴムが痒すぎてしょっちゅうパンツいっちょで寝ていた。

2リットルの下剤と食べなければいけないもの
手術前に辛いことがある。
内蔵空っぽにする為に2リットルの下剤を15から30分でゆっくり飲んでいく。
まずい。
はっきり言ってまずい。しかも一気に飲んじゃダメだし。氷入れてやっと飲む。でも結果的に残した。
食べなきゃいけないのはココア味の飲み物。
好きな人はいいかも。私は苦手。
塩と氷でアイスにしました。
これも食べ切るのに制限時間がありました。嫌いだった。

手術。
ドナーと同時に手術室に入りました。
というのも、私が死ぬ可能性があり、ドナーである主人と最後になるかもしれないから。
手術室は別々なので手術室前で落ち合いました。予備麻酔で2人とも車椅子ですが、私は主人が白の圧力ソックスを履いてるのをみて大笑いしたという…不謹慎。
この安心感は執刀医との信頼関係も重要なのかも。

術後の経過
はっきりいって手術は成功しましたが術後はあまりスムーズな回復ではありません。
微熱や廃液がいつまでも続いたり。
その後もう一度ステントという胆嚢と肝臓を繋ぐ管の調整の為の開腹手術をした。
それで、廃液も微熱もいい具合いになった。
手術後1番驚いたのは、あの眠れないほどの身体の痒みが無くなったことだった。
そして黄疸も手術後すぐからあっという間に元に戻った。
困ったのは寝たくないけど気を失ってしまうように寝る。
手の震えが止まらない。目が霞む。
しかしこれらは時間と共に良くなった。

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