雨と包丁と食卓

はやくいなくなりたい。眩しい太陽を見て考える。わたしはずっとここにいるのに、だあれもみてくれない、みたい、だ、そんな、そ、そそそそそそんな、ここちになってしまって、よくない、よくないよくないよくない…………。こきゅうをととのえて。（呼吸を、整えて　、　）星座の名前とか知らない。ペガサス。夏の大三角形。私の知らないうちゅうのはなし。わたしは。いるのに。ちゃんと。ちゃんとここにいるのに。なにもしらないくせに。そんなこと言わないでよごめんねごめんねごめんね、ごめんね、ごめんなさ、ごめんなさい、、　　、　　。　ごめんなさい。
心中の私達がわたしを制御する間、僕は、ぼくをみつめている。見つめているんだよ。漢字は怖い。そうわたしが言うから。僕は戸惑ってしまう。困惑してしまう。いなくなりたいと泣き叫んでいる。なきじゃくっている。（泣きじゃくっている。）ぼくは。僕は。ぼくはたしかに、いま、ここに存在している。ここに、そんざいしている。（それを僕がみている。）

弟の腕に振り下ろされる包丁を見ていた。食卓の、リビングの、台所の、近くの、あのテーブル、の、冷蔵庫と、シンクの間。の、まえに。前に。そこに置かれたイスの上に。弟が座っていて、なにか食事をしていて、弟が肘をついているのが気に入らなかった父は、何度めかの注意の先で、末に、ふいに————……、　　不意に、突然、シンクの包丁置き場？から包丁を取り出して、力強く握って、弟の右腕に、それ、を、“それ”を…………。振り、下ろした。

私は父を恨んでなどいない。心から愛している。わたしも父を恨んでなどいない。こころからあいしていた。あいしている、のに、。のに。まかろに。まかろにぐらたん。たべたいな。マカロニグラタン、食べたいね。ね。つくってね。作るよ。君のためにマカロニグラタンを作る。まずはオーブンを買うところから始めよう。そのために日々をやっていこう。一日を、一日々々、過ごしていこう。慎重に。確実に。（誰も気づいてなどいないだろうが、　　　は、　　に、　　、そこまで、来ている。（私はそれを知っていて、僕に伝える。つたうぬくもりと酸素を抱きしめて、ほほをつたう、あごを流れる“それ”を、やさしく、優しく拭いてあげる。（ぼくと一緒に。てをつないで。（手を繋いで。　　　）、、、＼＼＼＼　　！／／　　　　　／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／ ／／／／／／／／／／／／／ ／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／｜｜｜／／／｜｜／／／／／／／／／／｜｜｜｜｜｜／／／／／／／ ／／／／／／／ . ／／／／ ｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜／｜｜｜／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／ ｜｜｜｜｜｜｜｜｜. ／／／／／／／ ... ／／／ ………… ————————— … . ,

きょうもあめがふっている。