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2019・2020年度休眠預金事業およびオルタナティブ事業支援先合同セッション(後編)このつながりを大きなうねりに

SIIF

SIIF インパクト・オフィサー 小笠原由佳

SIIFは、2021年11月24日から2日間、都内で『2019・2020年度休眠預金事業およびオルタナティブ事業支援先合同セッション』を開催しました。後編では1日目の1 on 1相談会と2日目に行われた分科会の様子など紹介します。

各企業に具体的なアドバイス

1 on 1相談会では、事業者がアドバイザーやSIIF関係者に事業の現状や課題、今後の戦略などについてアドバイスを受けました。

(特非)空家・空地活用サポートSAGAの塚原功・代表理事は、「企業へのアピールが苦手でうまくサポートを得られない」と高橋陽子・SIIF評議員(日本フィランソロピー協会理事長)に打ち明けました。高橋評議員は「サポートのお願いだけでは、『空き家問題で自分にできることはない』と思われてしまうかもしれません」とし、例えばチラシデザインや配布、ウェブサイトの立ち上げなど、サポートしてほしい事柄を明示し、できることをお願いする「ボランティアメニュー」の作成を提案しました。

(特非)Local Life Designの厨勝義・代表理事は将来的には地方ファンドを立ち上げたいと考えているものの、良い人材がなかなか集まらない点を吐露。工藤七子・SIIF常務理事は、東京で働く人のなかにはIターン、Uターンを考えている人も多いことから、「東京とのつながりをもち続けられるコミュニティがあると、地域暮らしに興味をもつ優秀な人材を呼び込めるかもしれません」、とアドバイスしました。

㈱Ridiloverの梅原慎吾・事業開発チームプロジェクトマネージャーは同社の試みをどのように伝え、賛同者を増やすことができるか、アドバイザーの山元圭太・合同会社喜代七代表に相談。梅原マネージャーの、「ファンドレイジング手法を活用していますが、域外の人には訴求しにくい」という訴えに対し、山元アドバイザーは、「住民だけでなく例えば親族がその地域に住んでいる人もステークホルダーとなり得ます。まず関係人口のその地域との関わりを整理し、3階層くらいに分類。相手が重視しているポイントごとに提案書の一部を変えて作成すると、より訴求力が上がります」。

㈱巻組の渡邊享子・代表取締役は、「現在、当社が改装した空き家は主にクリエイターに貸し出していますが、クリエイティブな活動に興味はあるものの普段はサラリーマンをしているような普通の人にも使ってもらいたい」と次のステップを模索。岡本拓也SIIF理事(千年建設代表取締役社長)は、「自分を表現できる場があってこそ、クリエイティブな能力が開花することもあります」とし、「仲間づくりの場」としてのコミュニティを広げていくことを提案しました。

今後の展開に期待も

 2日目は5つのテーマで分科会を開催、参加者は興味ある会を訪れ、知見を深めました。「組織のNo.2を育てる」の分科会では、友田景・SIIF休眠預金担当職員がNo.2の育て方やトップとの役割分担など説明しました。㈱御祓川の佐久志歩TANOMOSHIコーディネーターは、「どの段階で、メンバーのうちひとりをNO.2に決めるべきでしょうか」と質問。友田SIIF職員は「組織が拡大路線に入り、メンバーが複数になったらNo.2は必要ですが、必ずしもNo.2という地位が必要というわけではありません。重要なのはNo.2の機能です」とポジションありきでない点を強調しました。Rennovater㈱の松本知之・代表取締役社長は「私は相談相手としてのNo.2がいてくれたらと思いますが、どのようにしたら経営者と同じ目線、同じ緊張感で事業を見てくれるNo.2を育てられるでしょうか」と質問。友田SIIF職員は、「トップがどれだけ自分の仕事を手放せるかが大きいと思います。また、少額でも出資してもらうと、当事者意識をもてるかもしれません」。(特非)但馬を結んで育つ会の砂原良太・事務職員は「利害関係者が多く、誰がどう調整するか難航しています。事業として動き出したところですので、皆様の意見を参考にしていきたい」と語りました。

クロージングセッションでは、2日間で学んだこと、セッションのなかで生まれた新たな事業のアイデアなど共有し、今後もこうしたセッションで集うことを約束しました。㈱アドレスの櫻井里子取締役は「実りある会でした。ここで得たことは漏れなく社内で共有していきます。このご縁をきっかけに、全国各地で皆様にお会いしたい」と笑顔。㈱Next Commons Labの林篤志代表は「このセッションで出会った人たちとのつながりにより、さらに大きなインパクトをつくれる気がします。SIIFの皆様にはぜひこれを、ひとつの大きなうねりに仕立て上げていただきたい」と今後の展開に期待を寄せていました。


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