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愛に溢れたあなたとだから


夏が終わり、秋風のような涼しい風が頬を包む。
秋がやってくるのを感じるとちょっぴり切なくなったり。

久しぶりに会う彼女は屈託のない笑顔で私に笑いかけてくれる。まるで向日葵のようで。でも時々萎れちゃう気にもなる。私たちは大人になった。幼い頃から一緒で生を共にしてきた。彼女といると生きた心地がする。彼女は私の酸素ボンベだ。

気持ちよさそうに蝶々が舞う。草木を掻き分けて自由に羽を広げ飛ぶ姿はいつか夢見てた私たちのようで。


私たちは家族の話をよくする。特に母親の話。
そんな話を普段の会話に交えながら話せるのは彼女だけだ。誰もわかってくれなくていい、分かるものでもないから。


時が経てば人は変わる。環境も身の回りの友達も。
好きなものも、嫌いなものも。

変わらないのは私たちだけ。


好きな男も嫌いな食べ物も、面倒な性格も時が経てば変わっていく

向日葵のような彼女の笑顔が好きだ。
誰よりも、あなたの幸せを祈っています



昔よく彼女が言ってた
離れてても心は繋がってるって言葉。あの時はクサイ言葉だなって笑ってたけど今は言わなくても分かる。連絡を頻繁に取るわけでもないが何となく彼女の考えてること思考そのものが理解できるから。


いつ死んでもいいなあと話してた時、彼女はこの世界に未練はないの?と言った。強いていうなら彼女の老後が見たいくらいだ。


愛を一番よく知ってるあなたとだから。
私はこれからも息をし続けるのだ。


2023.8
「愛に溢れたあなたとだから」

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