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DJで空気を「作る」能力の話 / ΣISAKA的DJのやりかた #7

1.序文

こんにちは、ΣISAKAです。今回は前回のセトリを組まないでDJをするときに考えている内容の追記のような形で書いていきたいと思います。セトリや選曲という面以外にも通じる点があったりすると思うのでよろしければお付き合いください。

そもそもタイトルの意味が分かりにくいと思うのでここで簡単に説明書きを加えておこうと思います。
空気を「作る」能力とは、簡単に言うとフロアの状況をいかにコントロールするか、を考えることができる能力のことを指します。因みに次回は空気を「読む」能力の話をしようと思っています。よろしければこちらもお楽しみにして頂けると。

ということで早速それぞれについて書いていこうと思います。

2.空気を「作る」能力についてその1

空気を「作る」能力、DJにおいてはざっくり4点くらいポイントがあると思います。まずは一つ目。

自分の作りたい空間形成のための選曲を考える

DJにとって重要なスキルの一つである選曲能力。初心者の方がやりがちなのが「自分の好きな楽曲だけをプレイする」というスタイルです。これが悪いとは決して思いませんが(無論楽曲に対して思い入れがあることは重要)、それだけではただの自己満足で終わってしまいます。自分の「好き」とフロアにいるお客様の「好き」は必ずイコールではありません。自分の好きな楽曲だけをプレイしてフロアが白けてしまうなんてこともあり得ます。

また、イベントコンセプトに沿った選曲ができているかどうかという点も重要なポイントです。例えば、「声優さんの楽曲オンリーイベント」と銘打ったイベントで声優楽曲以外の楽曲をプレイしたら無論レギュレーション違反です。それと同じでイベントにはそれぞれコンセプトがあり、お客様はそれを求めて来場されます。その中でイベントコンセプトから外れた楽曲をプレイすることはお客様の求めているものから逸れたものを提供することになります。趣味とはいえ金銭が発生している場でそのようなことは基本的にあってはならないことです。(時としてルールから逸脱することがエンターテイメントになることもありますが、基本はこういうこと、ということでご容赦を)

このような面に気を付けながら「自分がどのような盛り上げ方を目指したいか?」ということを考えながら選曲をしていくことになります。例えば、バッチバチにフロアを盛り上げたい時、常に盛り上がる曲ばかりだとフロアは疲れてしまい、期待した盛り上がりにならないことが多いです。そこで、フロアに適切に有名楽曲を届けることができるかを逆算してみるといいと思います。緩急を入れてみたり、グルーヴを形成しながら上手く差し込んでみたりetc...考え方は沢山あります。どうやったら自分の思った盛り上がり方を形成できるのか分からないという方は、まず自分が聞いていて自分の身体に合った展開の作り方を探してみると良いかもしれません。インスパイアを受けながらそこから自分流の展開の作り方を模索すると徐々に自分の選曲での空気の作り方が生まれていくと思います。そして一つ形を作れたら次はバリエーションを増やそうという考え方をしてみましょう。表現の幅が広がっていきます。

3.空気を「作る」能力についてその2

続いての空気を「作る」能力、それは

適切なタイミングでマイクを入れられる

これは先ほどの選曲による空気の作り方に比べ難易度が高い上に必須事項ではないので、できる人はやってみるくらいでいいと思います。ただ、マイクが必須になる瞬間(音を止めてしまった時など)というのもあるので、話すのが苦手な方は練習しておくと吉です。マイクのことに関してはこの連載の#5で細かく書いていますので、そちらもご覧いただけると分かりやすいと思います。

プレイ中のマイクに関して一点だけ追加して気を付けてほしいポイントとしては、歌もので歌詞が入っている場面でマイクを入れないことです。理由は簡単でお客様が聞きたい部分を自分の声でかき消してしまいますし、自分の声と楽曲の歌声が重なって伝えたいことが伝わらないことがあります。プレイ中にマイクを入れてみたいという方は正確に発声することとこの点について意識すると良いと思います。

4.空気を「作る」能力についてその3

今回の僕の思う空気を「作る」能力のラストです。

自分が作りたい空気感をフロアで感じることができる

これだと思います。フロアを盛り上がるには、まず自分がどんな状況でフロアで盛り上がるかを肌で感じることが大事だと思います。自分が盛り上がらないことをしても恐らくフロアを盛り上げることはできません。他にもチルっぽい雰囲気だったりグルーヴィーでゆらゆらできるような空間などDJは様々な空気感を作ることができます。それらを自分の肌で感じて、それを自分ならどうやって実践するかをイメージすることが必要だと思います。

僕が始めたての時は、元々アニクラに通って遊んでいたわけではないということもあり、アニクラの空気感とかどうやったら盛り上げることができるのかとか分からなかったです。アニクラのお客さんからDJを始める方はそういったフロアの空気感を感じた上でDJをするので非常にアドバンテージだと思います。ただ、純粋なお客さんとしての目線ではなくDJの目線でその盛り上げ方を感じられるかどうかという部分は必要になるかなと思います。活動休止中の僕ですが、最近はチルアウト感のある楽曲が好きな時期に入っててそういう曲でどうやってDJしたらいい空気感を作ることができるか脳内シミュレーションをしたりして遊んでます(そんなことより練習するためのMIDIコントローラを早く買い換えたい)。

5.まとめ・あとがき

さて今回はDJでフロアの空気を「作る」為にどんなことをすればよいかについて僕なりの考えを書いてみました。どれか一つでも参考になれば幸いです。DJにとって必要スキルの一つでもありますし、フロア形成のバリエーションが増えれば「こいつワンパターンなDJしかしないな」と思われることも無くなると思います。勿論自分が自信をもっているDJパターンを持つことも大事ですが、バリエーションはあればあるほど自分の強みになります。初心者の方は是非色んなパターンのセットリストを作ったり練習したりしてみて下さい。楽しいです。

余談ですが、そろそろクラブ活動の復帰を考え始めております。今の緊急事態宣言明けの情勢やGWでの人の流れ、ワクチンの普及など色々な動向から具体的な時期を考えたいと思います。勿論復帰にあたって今まで以上につよつよDJができるように準備しておきたいと思います。今年こそは楽しい一年にできるといいね、ハム太郎。へけっ。

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