記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

見た映画を小学生並みの感想で記録する21/シン・仮面ライダーについて

年始に再開すると豪語しておきながら半年近く放置してしまっていました。映画の感想を書くこと自体も約5年ぶりです。

今回は2023年に公開されたシン・仮面ライダーについての感想を書いていきたいと思います。庵野秀明氏がメガホンを取り、シン・ゴジラに続く2作品目、この他に樋口真嗣氏を監督として、シン・ウルトラマンが2022年に公開されています。
上記の3作品全て観ましたが、個人的にはシン・仮面ライダーが1番好きでした。そう感じたポイントを簡単に比較しつつ感想をまとめていきたいと思います。

以下Amazonから引用したあらすじ

望まぬ力を背負わされ、人でなくなった男。与えられた幸福論に、疑問を抱いた女。SHOCKERの手によって高い殺傷能力を持つオーグメントと化した本郷猛(池松壮亮)は、組織から生まれるも反旗を翻した緑川ルリ子(浜辺美波)の導きで脱走。迫りくる刺客たちとの壮絶な戦いに巻き込まれていく。正義とは?悪とは?暴力の応酬に、終わりは来るのか。力を得てもなお、“人”であろうとする本郷。自由を得て、“心”を取り戻したルリ子。運命を狂わされたふたりが選ぶ道は。(C)石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0C54MDVPB/ref=atv_dp_share_cu_r

以下ネタバレ注意





この作品の良かった点

冒頭で何が起きているのか分からないようで分かる

開幕からバイクに乗った二人組がトラックなどの大勢から追いかけられるシーンから始まります。視聴している方からは追いかける側がショッカー、追われているのは本郷猛であることは想像できると思います。初代仮面ライダーと言えば、ショッカーに捕らえられた本郷猛が仮面ライダーに改造されるところから物語が始まりますが、そのシーンは後から補完されます。こうした緊迫感のあるシーンを冒頭に持ってきて観客を引き込む展開づくりは他のシン・シリーズにも共通するところと感じます。

仮面ライダーの源流にある雰囲気を出しきれている

今でこそ子供たちのヒーローであり、大人たちも魅了する仮面ライダーシリーズですが、その源流にはシリアスさがふんだんに盛り込まれています。平成シリーズと言われる一連の仮面ライダー作品にもシリアスな要素は含まれていましたが、新しい作品が産まれるたびにシリアスさは影を潜めていったように感じます。勿論子供向けの作品として展開している以上このような方向性になるのは間違いではないと思いますが、仮面ライダーという作品を考える上ではどうしてもこのシリアスな雰囲気、少しダークな物語は外せません。その点をシン・仮面ライダーでは盛り込めていたように感じました。
シン・ゴジラでは、上陸するゴジラに対して現代の日本政府がどう立ち向かうかを描いており、大元であるゴジラ作品とは方向性が異なっていたところを、シン・仮面ライダーでは仮面ライダー対ショッカーという元々あった構図を現代版にアップデートして作成されていたように見えました。個人的には後者の方が嬉しいです。

現代版にアップデートされた仮面ライダー1号2号を見ることができた

初代仮面ライダーをモチーフとした作品は今までに複数作品作成されていますが、時代に合わせた形で最も良くアップデートされた作品だと思います。現代版らしい怪人(オーグ)のデザインを筆頭に、カメラワーク、アクションなど随所に良いところが見られました。個人的にはハチオーグのデザインや世界観が最も刺さりました。演じられていたのが西野七瀬氏でしたが、作品の中で浮くことなく存在感を示していました。

仮面ライダー作品らしさを持たせつつオリジナル作品としての展開を見せる

序盤で仮面ライダー1号がショッカー構成員から逃げるところから始まるの仮面ライダーらしさがありつつ、あえて変身ポーズを入れないことで初代仮面ライダー初期の空気感を持たせ、自ら仮面を被ることで変身する点や、仮面ライダー2号が仮面ライダー1号への刺客として登場する点は漫画版や仮面ライダーTHE FIRSTを彷彿とさせる演出でした。

この作品の気になった点

仮面ライダーという作品に庵野節がノイズになる瞬間があった

画角やセリフ回し、シナリオなど全体を通して庵野節とも呼べる演出が随所に見られました。庵野作品を見る上で目にするような演出が来るたびに「あ~庵野節」と頭の中で考えてしまい、僕としては少しノイズに感じてしまいました。特に最後の戦闘シーンはシン・ヱヴァンゲリヲンの戦闘シーンを彷彿とさせるような画角と演出で、スタイリッシュな戦闘を最後に持ってこない辺りにも彼の作品らしさを感じすぎてしまいました。

まとめ

以上が僕が「シン・仮面ライダー」を鑑賞して感じたことです。庵野作品らしい、庵野作品らしすぎた場面もありましたが、全体を通して非常に楽しく見ることができました。僕は映画館で鑑賞したのですが、近くに座っているカップルの彼氏さんが結構仮面ライダー作品が好きだったのか、非常に楽しそうに見ていたのを覚えています。微笑ましい反面爆発すればいいのにと思いながら過ごしていました。

小さい頃から仮面ライダーという作品に触れてきた自分としては胸が踊る作品で、ある程度年を取ってからこの作品を見ることができたことが何より嬉しかったです。小中学生の時にこの作品を見てもあまり楽しむことはできなかったと思います。今まで様々な作品に触れ、物語に対して自分なりの考えを持てるようになった今だからこそ楽しめる。そんな作品だと思います。

久方ぶりに映画感想を書きましたが、どうしても中身が薄っぺらくなったように思えます。また感性を磨きなおして出直してきます。ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?