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第1期Σリーグ観戦記・第9節

こんにちは。Σリーグ広報部です。ついに4/16(日)より対局がスタートした第1期Σリーグ。第1期Σリーグは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全20節40試合のチーム戦です。

本日は5/21(日)に行われた第9節の観戦記をお届け致します。

対戦組み合わせと出場選手はこちら。


第1試合A卓

起家 Emperor Peng Inc. Σbranch所属 椎凰いと選手
南家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 無名叢子選手
西家 てんぱねすくりゅ~所属 ねじまき鳥選手
北家 ぽんてんLv47所属 刃金しろがね選手

えんぺん社の業務を何かと邪魔してくる競合他社のななない所属、無名叢子選手。本日はついに椎凰社長が自ら商談へ。部下の無念を晴らすことが出来るか。

東1局0本場、椎凰いと選手がのみ手嵌張ではあるものの先制立直。直後刃金しろがね選手が高目で立直平和タンヤオ三色赤かつ三面張の超勝負手で追いつく。椎凰いと選手は万事休すかと思われたが、なんと刃金しろがね選手が7sを掴む。嵌張で三面張に勝利した。

東場はその後、無名叢子選手の1000-2000、ねじまき鳥選手の1300-2600、椎凰いと選手の3900、ねじまき鳥選手の1000の和了が決まる。刃金しろがね選手は東1局の大物手が空振って以降加点に絡むことが出来ず、この展開でラス目で南入。なかなかにストレスフルだ。

南2局

ねじまき鳥選手が先制立直。この局の3者の対応が素晴らしかったのでピックアップする。

椎凰いと選手はドラ3の勝負手であった。この手を成就させることが出来れば決め手になるが、中盤からは打7sで撤退。これだけ打点があると勿体なくつい感じてしまうが、この後すぐに当たり牌の8mをツモ。欲望に負けていたら展開が変わっていただろう。

親番の無名叢子選手は対照的に7p1p2m8sをノータイムプッシュしていた。この親番の重要度を評価している打牌だ。そんな中当たり牌の8mを掴んでしまったが、見えているかのようにピンポイントストップ。巡目と危険度の正確な評価が光る。

刃金しろがね選手、すでに聴牌しているので上手く立直をかわしたいところだが、そのまま最終巡目、ここでねじまき鳥選手から4pがツモ切られる。このままでは海底ツモがある事を考慮し、ポンを決行。

「親切な人」にとんでもない牌をよこしてきた。なかなかひどい。
刃金しろがね選手は長考に長考を重ね、聴牌を崩した。
打っている最中は悔しいと感じたかも知れないが、「もしもこれが当たり牌なら海底ずらしは成功だった」わけなので、誇ってほしい感がある。

神視点や、今この記事を上から飛ばさずに読んでくれている皆様には、当たり牌が58mである事が分かってしまっていたが、刃金しろがね選手視点ではここで「海底ずらしが大成功だった」事が判明する。ずらしたせいで自身の聴牌は取れなかったが、ずらしたおかげで跳満は阻止できた。なお、どさくさに紛れて無名叢子選手が58mで聴牌し返している。
面白い駆け引きが見られた一局だった。

南2局3本場

椎凰いと選手、タンヤオドラ1の一向聴。ここで上家から3枚目の7mが打たれた。これをスルーしたらほぼ5m頼りになる以上、かなりチーしたいところだが、ここですごいプレーが起きる。

チーテン取らずからの直後5mズバ引き。商機はここにあるという嗅覚か。代表取締役の手が突然、超大物へと変貌した。

見事2pツモ。さらに裏裏で500-1000を3000-6000に育て上げてみせた。
これがビジネスだと言わんばかりの大型契約に度肝を抜かれた。
ずっと平たい展開だった半荘が一気に動き出した。

南4局

-4300点で親を迎えた刃金しろがね選手。魂の先制立直を放つ。

4000オールの加点。ここまでボコボコにされた怒りが爆発しかけている。

南4局1本場

ラス親にこれ以上復活されたら厄介だと感じていただろう椎凰いと選手。
嵌6mと9p2sシャボの一向聴。

刃金しろがね選手が強烈な爆弾をセット。5m7mシャボのダマ満貫。立直をしない判断は、絶対に和了を拾ってやるぞという執念が感じられる。

両面変化した椎凰いと選手が5mを止められるはずもなく、価値の高すぎる12000直撃。1時間越えのロングゲームは終わらない。

オーラス

繋げば何かが起きる。
2pポン、5pポンと続けて鳴く事に成功し、嵌6mで聴牌。
ところが、直後椎凰いと選手も聴牌した。お互いに絶対に退けないめくり合いの結末は...

椎凰いと選手に軍配があがった。無名叢子選手からの直撃かツモで1位再浮上ではあったが、やむなく2着の椅子を確保し、ゲームは終了となった。
トップは抜群の安定感を見せた無名叢子選手、3着はねじまき鳥選手。刃金しろがね選手は終盤に凄まじい粘りを見せたものの、最後は力尽きてラスとなった。

試合後インタビューコメント

1着・無名叢子選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
難しい試合でした。次の試合もこの調子で頑張ります。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局の3mスルーです。

4着・刃金しろがね選手(ぽんてんLv47)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
1戦目。勝負手が何度も入るも悉く潰され迎えたオーラス。他家の仕掛けを何とか躱して親満を和了、更にトップにダマ12000直撃と望みをつなぐも粘り虚しくラス。ツカんかったなというのが全てな感じです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局の4pポン
海底ズラシは自分の聴牌確率だけで言えば鳴かない方が良かったかもしれませんが、結果的に上家の跳満を潰す大ファインプレーになりましたね。
ななないとしては跳満親被り回避に横移動トップと、大歓喜状態になっていたことでしょう。(というか、なってました。アーカイブ見てきました。)

この対局の牌譜はこちら!

(記・まさき)

第1試合B卓

起家 麻雀以外麻雀じゃないの ふみKUN選手
南家 縁 とっつあん選手
西家 Luna de esperanza 獅子ヶ谷フレア選手
北家 GENESIS 蒼依るり選手

とっつあん選手が第7節と同様に女子会に飛び入り参戦。しかし今回は魂天のふみKUN選手、獅子ヶ谷フレア選手が迎え撃つ形だ。
蒼依るり選手も前回登板でトップを獲得しており調子上昇中↑↑お姉さま方に守られる私ではないわと対等な位置で戦う。

東1局、蒼依選手がいきなり魅せる。6pポンで2000点の聴牌を入れると、後から引いてきた6pを加槓。
手繰り寄せた嶺上牌と共に手牌を表にし、嶺上開花・中・ドラ3の2000-4000を咲かせた。

新ドラも魅了する和了

東2局は親のとっつあん選手が獅子ヶ谷選手から5800を捉え、続く1本場、とっつあん選手が7mチーで4s先切りのカン7s待ち聴牌を入れる。
これに対抗したのは蒼依選手。絶好の赤5mを引き入れ4-7s待ちで立直をぶつけた。
二人からラブコールを受けた7sは蒼依選手の元へ、蒼依選手が再び2000-4000を炸裂させた。

満貫ツモ2連発!

その後はふみKUN選手、とっつあん選手、獅子ヶ谷選手がそれぞれ1和了ずつ決め、この3者が100点差ずつで並ぶ展開となり南1局を終えた。

勝負は僅差で終盤に差し掛かる

迎えた南2局、蒼依選手が南を仕掛け躱しにかかると、ふみKUN選手も合わせるように発進。それぞれカン2m、白バックの聴牌を早々に入れた。
この仕掛けにも動じずどっしりと構えていたとっつあん選手は12巡目に待望の聴牌を入れ、他家に重くのしかかる親立直を放つ。
直後、獅子ヶ谷選手の聴牌プッシュを捉え12000のハードパンチを決めた。

ドカンと一発、重い一撃をお見舞いした

続く1本場、このままではまずいと仕掛けた蒼依選手は早々に広い―向聴となるも、なかなか進まず焦れる展開に。
先制聴牌を入れたのは獅子ヶ谷選手。ダブ南・中待ちの高目満貫で浮上を狙うが、そこに再びとっつあん選手が2-5s待ちの立直を放つ。
蒼依選手はこの立直を受けながらようやく聴牌。5s単騎か36mノベタンか選択でとっつあん選手の和了牌を止め切る5s単騎を選択。またもこの二人で同じ牌を求める展開となった。

親に通ってる36m待ちかこの1巡は放銃しない5s単騎待ちか、放銃しないアドバンテージを受ける見事な選択

5sはとっつあん選手に応えた。とっつあん選手は赤5sを見事引き寄せ会心の4000オール、親の満貫2連発でトップ目に躍り出る。

仕掛けにも動じない親満2連発

その後蒼依選手が2600をアガりとっつあん選手に食らいつくも、最後はとっつあん選手が2連続和了できっちり締め終局となった。

トップはとっつあん選手。前回同様、女子会を荒らしに荒らして見事2連勝を獲得した。序盤にリードするもとっつあん選手を止められなかった蒼依るり選手が悔しい2着。上位2人に置いてかれてしまったふみKUN選手が3着。聴牌打牌がひたすら放銃に回る厳しい展開となった獅子ヶ谷フレア選手がラスとなった。

試合後インタビューコメント

1着・とっつあん選手(縁 ENISHI)
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
1戦目は南2局1本場に下家の萬子染めにしっかり愚形萬子を払ってリーチした事と、オーラスの一通をアガり切れた事です。

2着・蒼依るり選手(GENESIS)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
今日は手も入った&ツモも悪くなかったのであまり困ることなる打てたと思います。
魂天の方々に囲まれてましたが、いつも通り打つしかできないと思って立直と先制聴牌目指して頑張ったのがいい方向に向かいました!
難しい展開になるとまだ弱いところが出てしまうと思うので、なんとか早めの立直や良形聴牌とれるように次回も頑張ります💪
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東1局で6pをポンして聴牌したのがいい結果につながったと思います。
鳴かずに立直したい気持ちもありましたが、いつもと違うことすると失敗するかなと思い、普段通り早めの聴牌は逃さずにいきました。
結果的には高い打点で上がれたのでその後の展開がやりやすくなったので個人的にはここがポイントだと思います!

4着・獅子ヶ谷フレア選手(Luna de esperanza)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
リーチ!それロン!!の日でした。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
るりちゃんのペンカン3sにリーチ宣言牌で放銃した時は心が壊れる音がしました。

この対局の牌譜はこちら!

(記・西向く侍)

第1試合C卓

東家 ぺんたごん所属 ダイゴ選手
南家 ANC PURPLE BATS所属 甲森あん選手
西家 Black Cat Code所属 えりんぼパパ選手
北家 Pleiades所属 恋駆くれあ選手

東1局、親番のダイゴ選手は恋駆選手から出た6mのチー、4-7mの断么九赤赤の聴牌を入れる。

一向聴であったえりんぼパパ選手も呼応するように4pを引き入れカン3sの立直へ、さらには恋駆選手も七対子のドラ6p単騎で立直と一気に戦況が動く。

しかし決着はすぐ、恋駆選手から3sを出和了したえりんぼパパ選手が裏を乗せ満貫のリードを築いた。

東2局、甲森選手に勝負手が入る。
親番で平和ドラドラ高目断么九3-6-9mの大物手を立直、一気に突き抜けるチャンス手だ。

しかしここに追いついたのは恋駆選手。
6-9sで聴牌するとドラも無い手だが果敢に立直へ。これがダイゴ選手の6sを捉え甲森選手の大物手は恋駆選手によって潰えることとなる。

東3局、えりんぼパパ選手は索子の混一色に向かうとダブ東のポン、南をポンし3-6-9sの満貫の聴牌を入れると、恋駆選手も發のポンして6-9sの赤1聴牌。しかしここはダイゴ選手から9sが打ち出され、えりんぼパパ選手の頭ハネ、満貫の和了となった。

東3局1本場、甲森選手がダイゴ選手から出た白をポン、8pをポンし3-6pの聴牌。恋駆選手から出た3pを捉えることに成功する。

流局を挟み東3局1本場、甲森選手は白をポンすると恋駆選手が即座にカン5pで聴牌、立直して一発ツモ。望外の跳ツモで今までの失点を取り返し一気にトップ目のえりんぼパパ選手に詰め寄る。

その後流局をはさみ、南1局3本場、ダイゴ選手が東と南をポンして6-9s聴牌。ここに恋駆選手の大物手ドラドラ赤赤の手が襲いかかる!

しかし和了の機会を与えることなくダイゴ選手の和了となった。

さらには親番を流しにくる甲森選手とえりんぼパパ選手の副露も5s西のシャンポン立直で押さえつけ、恋駆選手から8900点の直撃に成功させる。

しかしそれ以上の加点は許さない。カン7pでヤミテンを入れていたえりんぼパパ選手がダイゴ選手の親番を終結させた。

ここで逆転をしたい甲森選手に赤赤のチャンス手が入るが、恋駆選手の立直が入る。なんとか押し返したい手、3つの雀頭候補からどれを選ぶか、選ばれた牌は

恋駆選手のカン3mに直撃となった。

南3局、えりんぼパパ選手は東をポンしてさらなる加点を目指すがそうはさせまいとダイゴ選手。ドラドラの手を立直すると見事ツモ和了し2着目へと浮上。

最後はえりんぼパパ選手が2副露をいれ、自らの手でトップを決めた。

試合後インタビューコメント

1着・えりんぼパパ選手(Black Cat Code)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
もうすぐリーグ折り返し、今のところ良い位置につけていますので、この調子で頑張ります。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
同卓者が押し寄りの打ち手だったので、いつもより慎重に、打点作りを重視した手牌進行を心掛けました。

3着・恋駆くれあ選手(Pleiades)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
3回目の登板にしてようやく!緊張せずに挑むことができました。形が見えてなかったりした所も多々あったので、次回登板に向けて成長できるように麻雀もメンタルも鍛えたいです!!!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東4局でリーチできたところです!妥協で鳴きたくなった所もたくさんあったけど、打点が気になって…耐えた結果リーチまでいけて嬉しかったです!控室でもたくさん褒めてもらえてました💖

4着・甲森あん選手(ANC PURPLE BATS)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
わりと周りが放銃していたのでラスは無いかな?と思ったんですが、放銃した分をきっちりツモ和了でカバーしてきて、むしろ半荘を通して1和了しかしてない私がジリ貧でラスになってしまいました。
三色同順の可能性の見落としなど手組に課題があったので次回は気を付けていきたいです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東2局の親のリーチが空ぶったところですね。
先行逃げ切り型の私にとっては、ここで加点できなかったのは痛恨でした。

この対局の牌譜はこちら!

(記・Lusyaba)

第2試合A卓

起家はEmperor Peng Inc.椎凰いと選手。南家はてんぱねすくりゅ~ねじまき鳥選手。西家はぽんてんLv47刃金しろがね選手。北家はなんでも鳴けばいいというものではない、せどなりあん選手。なんと4選手中3選手が連投での登板となる、レギュラーシーズンでは珍しい現象に。しかも1回戦目で勝ったのは唯一連投ではないななないのまちぐさ選手だったこともあって、各選手勝利に飢えた2回戦と言って間違いないだろう。

試合は東場からリーチ棒7本が飛び交う激戦となるも、各者放銃一歩手前で粘り込んで流局に持ち込むなど、誰も抜け出さず、誰も振り落とされない展開のまま東4局まで進む。

東4局3本場、刃金選手は自風が暗刻で仕掛けも利くが、高打点を望むならリーチかホンイツが欲しい、といった格好の配牌。

他色のターツが赤も使えるカンチャンと両面ではあったが、ここは迷わず一気寄せ。初打から中張牌を4連打すると、4m3mの両面落としを見た上家のねじまき鳥選手がこれに呼応。自手の和了り目が薄い、尋常じゃないほどの悪形で、刃金選手の手を進行させた方が盤面的に得と判断したか、打8sを選択。これがピシャリとハマり、刃金選手は急所のドラ跨ぎ両面を晒して瞬く間に単騎テンパイ。次巡にこれをあっさりとツモって起死回生の2000-4000とした。

全員が持ち点2万点台で更に接戦となった南場では、せどなりあん選手のドラ3リーチを刃金選手が現張りの3900で躱すなど巧みな局回しを見せながら加点。南3局にはねじまき鳥選手が3巡目のカンチャンリーチをあっさりツモって2000-4000として、微差のトップ目でオーラスを迎える。

オーラス、他家の仕掛けを受けてねじまき鳥選手はこの手格好。暫定トップ目ではあるが、放銃した相手と打点次第では4着まで見える状況。ここでねじまき鳥選手は2mを選択した。

赤5pを手出ししてきた下家にも、5p3pと切ってきた親にも14pが打ちづらい、というロジックは分かる。しかし、一旦北を打っている間に通ることだってあるし、自力で周りを引いて迂回出来ることもある。しかしここをポイントオブノーリターン(帰還不能点:その先に進めば相手を撃破する以外に生還出来なくなる、母艦への燃油残量ギリギリの状況を指す)と踏んで、今通った2mを合わせ、その後も5p、ロジック的にほぼ通る6pを抜いて生還ルートへ一直線で向かった(最後まで北を消費しなかったのは椎凰選手のリーチ備えだろう)。

最後は横移動を見届けて2着で終了。安定感のあるねじまき鳥選手らしい打牌選択だったと言えるだろう。

トップとなったのは刃金選手。要所では自分で脚を使う積極性を見せ、最後も微差2着目から思い切って自風のポンで発進し、自力で和了りきっての快勝。1回戦で4着に沈んだ悔しさを晴らす見事なトップとなった。2着となったのはねじまき鳥選手。何と言っても東4局3本場、刃金選手へのアシストはねじまき鳥選手らしい大局観が見える選択であり、選んだ未来の中では比較的悪い目寄りと言える刃金選手のツモ和了にはなってしまったものの、もちろんそれも想定の範囲内。僅差の南場を老獪な進行で進め、最後は暫定トップ目からの2着の取り方の手本、とも言える見切りの良さでしっかりとプラスポイントで帰還。3着は椎凰選手。序盤から果敢にリーチリーチで攻め立てるも、大きな和了に結びつかず消化不良の終局に。4着はせどなりあん選手。ほぼ全局参加の様相で一人テンパイ×2の加点を得るも、一番の勝負手はうまく躱され最後は後手を踏んで万事休す。いまいち展開が噛み合わない歯がゆい結果となってしまった。

試合後インタビューコメント

1着・刃金しろがね選手(ぽんてんLv47)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
引き続き苦しい展開でしたが、なんとかトップを取ることができました。
ドラ爆を潰されたときはまた大物手潰されるのかと思いましたが、終盤は勝負手が実ってくれてよかったです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東4局3本場
ノーチャンスの1s地獄単騎と1切れ東単騎の選択。
出和了期待なら圧倒的に前者ですが、東も出る可能性もありますし、何より枚数は正義ということで東単騎にしました。

2着・ねじまき鳥選手(てんぱねすくりゅ~)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
トップが取れなくて残念でした!
次こそはトップを取ります!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
2試合目、東4局3本場のしろがねさんへの8sアシストです。
あの行動が4人の順位に大きな影響を与えたと思います。

4着・せどなりあん選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
ほんっっっっとに悔しいです!次は勝つ!!!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
オーラスの4pは止めなければいけない牌でした。

この対局の牌譜はこちら!

(記・銀貨先生)

第2試合B卓

起家 GENESIS所属 元教室生タク選手
南家 Luna de Esperanza所属 銀貨先生選手
西家 麻雀以外麻雀じゃないの所属 ふみKUN選手
北家 縁所属 とっつあん選手

個人成績が好調でチームを牽引している元教室生タク選手・銀貨先生選手がここでぶつかった。連投のふみKUN選手・とっつあん選手も名の知れた実力者であり、内容的にレベルの高いぶつかり合いが期待できるだろう。第1試合はとっつあん選手が制したが、第2試合はどうなるだろうか。

まず抜け出したのは銀貨先生選手。細かい比較をサボらずに正解し、満貫の先制パンチを決める。

道中の細かい選択も見もの。

続く東2局には澱みなく5巡目先制リーチをかけると、チートイツ東単騎で果敢に追っかけた元教室生タク選手から討ち取り裏も乗せて頭一つ抜け出す。

東3局も仕掛けとリーチがぶつかるが、ここは妥協して1500のポンテンをとったふみKUN選手に軍配。親連荘に成功。

打点は不満だが相手をリスペクトした素晴らしいポンテンゼンツ。

流れて東4局3本場も3者がぶつかるが仕掛けたとっつあん選手が和了りきりこちらも連荘に成功。

続く4本場もとっつあん選手の勢いが止まらない。フリテン9mを引き戻してペン3m待ちリーチ!

銀貨先生選手が一発消しを兼ねて8sをチーして手を進めると一発ツモ筋にいた3mが元教室生タク選手に喰い流れた!

元教室生タク選手、もちろんラス目につきリーチ!

受けた銀貨先生選手、5mを引いて聴牌。2軒リーチ相手に危険な7pを叩き切り聴牌を取り切る。

トップ目で押しにくいが素晴らしいプッシュ!

続く8sは2軒の現物ということで切ると、ふみKUN選手もチーして清一色聴牌。

全員にあぶない4mも涼しい顔でぶっ放す✨

決着は一瞬。制したのはトップ目から勇気の押しを見せた銀貨先生選手!

残り枚数は東家のとっつあん選手から順に2vs1vs1vs1と全員にチャンスがあった!

折り返した南1局はここまで苦しい元教室生タク選手がトイトイ・南バックを視野に入れて1sポンから発進!

ナイスポン!

形式聴牌ながら見事他家を降ろすことに成功し1人聴牌を勝ち取った。

1本場は全員仕掛けた空中戦だったが、終盤の危険牌を押し切ったとっつあん選手が海底でアガり切った!

家族を背負う父ちゃんの押しは一級品。

続く南2局にはとっつあん選手・ふみKUN選手が終盤にリーチでぶつかる。ここは7mを先切りしたふみKUN選手が粘ろうとした元教室生タク選手から一発で8mを捉える。

南3局には元教室生タク選手が苦境から一矢報いる満貫。

オーラスは元教室生タク選手が先制リーチを入れる。10巡目に仕掛けて聴牌したふみKUN選手から和了牌3sが出るもスルー!

トータルトップの縁に走られたくないのでとっつあん選手の着順を落としたかったそうだ。

間隙を縫って親のとっつあん選手が追いかけリーチをかけるも、ふみKUN選手が上がり切って2着を確保した。

謀らずしもこれは元教室生タク選手の思惑通りとなった格好。

トップを獲得したのは銀貨先生選手。先行した後のゲームメイク力はお見事であり、トップ目に立っても局参加して和了を拾い追撃を許さなかったゲームメイクには脱帽である。
2着はふみKUN選手。苦しい中ワンチャンスをものにして終盤に差し切った。チームは久々の連対獲得、ここから反転攻勢となるだろうか。
3着はとっつあん選手。最後は計略に屈して3着になるも、道中素晴らしい押しを随所に見せてくれた。らしさを出せたのではないだろうか。
ラスに沈んだのは元教室生タク選手。大きい放銃が重なってしまい選択肢があまり残されていなかっただろう。

試合後インタビューコメント

1着・銀貨先生選手(Luna de Esperanza)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
繊細な判断が必要な場面が多くて、めちゃくちゃ楽しかったです。Fリーグ4期から続くふみKUNへの苦手意識が少しだけ払拭できました。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東4局4本場。先制リーチを受けて一発目の8sを鳴いたところ。激薄の58sを仕掛けないともう和了が薄そうなこと、自力で流さないとかなり着落ちがありそうなことを考慮して不安定な形から思い切って仕掛け、2軒リーチになっても歯を食いしばって一発目に無筋を押してテンパイを入れたことで流しきることに成功しました。2軒リーチとチンイツテンパイが入っている局を自分の加点に出来たのはかなり大きかったです。ちなみに結果論ですが8sスルーしてたらとっつあんの一発ツモだったみたいです。

3着・とっつあん選手(縁 ENISHI)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
連闘でしたが、意外とリラックスして打てたのでいつかまたやるかもしれないです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
2戦目はオーラス立直を受けながら追っかけの手順をしっかりと踏めた事。ヒューマンエラーはありましたが、それ以外の押し引き判断はそこそこ満足してます。

4着・元教室生タク選手(GENESIS)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
縁に独走されたくなくて、見逃しましたが、次の試合でしっかり損した点数を取り返したいと思います💦
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東1局 親番 発を重ねてポンして守備力を下げてしまい銀貨先生への放銃をした局ですね

この対局の牌譜はこちら!

(記・keitaさん)

第2試合C卓

東家 Pleiades所属 ジョコラー選手
南家 ANC PURPLE BATS所属 矢絣京選手
西家 ぺんたごん所属 アルシー選手
北家 Black Cat Code所属 葉弥さん選手

東1局、先制を取ったのは葉弥さん選手。平和のみの4-7p聴牌だが構わず立直へ。ここに追いついたのは親番ジョコラー選手。2-5sで立直のみの追いかけ立直へ。
この捲り合いに勝利したのは葉弥さん選手。ジョコラー選手から出た7pをロン。立直平和、と思いきや裏ドラは8m。ジョコラー選手は痛すぎる失点となる。

流局を挟み東2局1本場、アルシー選手がダブ東のポン、さらにはカンチャンの7sをチーしてダブ東の5-8pの聴牌で供託を狙いに行く。ここで一人置いて行かれていたジョコラー選手。赤1の4-7pで立直をかけると今度は7pを和了牌としてツモ。前線に復帰する。

東3局、葉弥さん選手が抜け出す。まず立直赤1の手をツモ和了、2000オールを加点すると

続く1本場。わずか3巡で發赤赤の1-4sで一人旅へ。8巡目の1sを捉え親満の4100オール。一人抜け出す形となった。

東3局2本場、これ以上離されるわけにはいかない。ジョコラー選手は中をポンし、1-4sののみ手ながら親番を引くことに成功した。

続く親番、ジョコラー選手は3-6-9s高目一気通貫の平和赤1の手を立直するとアルシー選手も西含みカン4m混一色の手で追いつく。残り巡目も少なくなってきたが勝負の行方はジョコラー選手に軍配。裏1を乗せ葉弥さん選手に喰らいつく。

続く1本場も中のみながら矢絣選手から8mを打ち取り親番の継続に成功させる。

2本場、矢絣選手に勝負手が入る。赤赤の手から5pをカンして7p単騎の立直へ。これがアルシー選手からの出和了となり7000点の加点、着順浮上のきっかけを掴んだ。

着順浮上を目論む矢絣選手だが、葉弥さん選手の1-4-7p、さらにはジョコラー選手の中単騎7巡目の同巡立直が入る。これが葉弥さん選手から中が一発で和了となりジョコラー選手が1着目へと躍り出た。

苦しい展開のアルシー選手。ジョコラー選手や矢絣選手の猛攻も耐え何とか親番を継続する。

続く1本場、葉弥さん選手の赤1ダブ南or中の立直を受けながらも2切れの7sを捉えなんとか親番を繋ぐも

2本場、6mをチーした矢絣選手の断么九ドラドラ2-5-8sの手によって親番は終了する。矢絣選手は葉弥さん選手から直撃し、着順浮上のチャンスを残した。

オーラス、逃げ切りたいジョコラー選手は發混一色赤対々和の聴牌をいれるも、矢絣選手にドラの5pのポンが入る。

さらにはアルシー選手から立直も入り、ジョコラー選手は勝負を二人に委ねる。アルシー選手の立直に対して立ち向かっていった矢絣選手の3s単騎がアルシー選手からの和了となり勝負あり。矢絣選手は見事2着を確保した。

試合後インタビューコメント

1着・ジョコラー選手(Pleiades)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
3回目のトップとれてチームに貢献できてよかったです!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
オーラスリーチ棒がでて矢絣さんにマンガン放銃できなくなったことで跳満聴牌を降りました。親の葉弥さんが降りているように見えたのも要因の一つです。
2着・矢絣京選手(ANC PURPLE BATS)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
序盤結構厳しい展開を押し付けられてましたが、命からがら2位を取れたので僥倖です
うまぶ立直が成功したのでとても気持ちよかったので非常に満足しています
欲を言うなら最後トップ目から直撃でトップ捲れたら最高でしたが、さすがに贅沢言いすぎですね
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南1局2本場11巡目
5pを暗槓した後に聴牌をしたところです
9pが新ドラになっていましたが、9pを切って7p単騎の立直としました
6pが3枚見えてて上家と対面は持ってなさそうというのと、5p暗槓で4-7pは否定できておりペン7pならカン7pにするし、カン7pならドラとのシャボにしそうだし、7pシャボならドラ使ってのカン8pにする方が自然なのでかなり7p待ちがぼやけてくれそうだったので7p単騎立直を選択しました
それが上手く決まってくれて点数を少し盛り返せたのが大きかったです
ここまで厳しい展開だったので助かりました

この対局の牌譜はこちら!

(記・Lusyaba)

試合結果

本節最もポイントを獲得したのは、とっつあん選手が連闘でトップ・3着を獲得した縁。首位をキープしています。
2位のBCCもぴったりつく形でそれをマーク、一気に捲る機会を窺っていることでしょう。
本節は下位集団が軒並みポイントを落とす結果となり、下位集団にとっては痛い1節となりました。レギュラーシーズンの折り返しも目前、ここから徐々に進出を開始するチームは現れるのでしょうか。

おわりに

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