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第1期Σリーグ観戦記・ファイナル第1節

こんにちは。Σリーグ広報部です。ついに4/16(日)より対局がスタートした第1期Σリーグ。第1期Σリーグは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全20節40試合、プレーオフ全5節10試合、ファイナル全5節10試合のチーム戦です。

本日は7/26(水)に行われたファイナル第1節の観戦記をお届け致します。

対戦組み合わせと出場選手はこちら。


第1試合

起家 Black Cat Code所属 えりんぼパパ選手
南家 縁所属 ぶる選手
西家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 りな選手
北家 ANC PURPLE BATS所属 エンデ選手 

ここまで敗れた8チームの思いを背に、ファイナルという夢の舞台で戦う4チーム。5節10試合の短期決戦が幕を開ける。どの選手も結果が欲しいと強く願うだろう。
注目はレギュラーシーズンを勝ち抜いた2チーム、ななないとBCC。プレーオフを勝ち上がって勢いに乗る縁とAPBを相手にアドバンテージという盾を存分に使って有利な戦いを展開したいところ。

序盤は大物手が入った選手が和了れず、かわし手が和了する小場の模様を見せる。

東1局は発アンコの赤赤を配牌でもらい形も整っていたえりんぼパパ選手が和了するかと思ったが、リーチまでたどり着いたぶる選手が先行リーチのエンデ選手を一発で捉える。

東2局も配牌ドラ3からじっくり手を進めたりな選手のドラ5完全イーシャンテンの良い手を潰すW東のみをぶる選手が和了。

1局挟んで東3局もエンデ選手の3巡目リーチに果敢に仕掛けて立ち向かったえりんぼパパ選手がかわす。

しかし試合は急展開を迎える。
東4局にえりんぼパパ選手が仕掛けを駆使する自然な手順で今半荘何度目かの好配牌をようやくモノにする満貫ツモを合図に...

南1局にはりな選手が手なりでドラ北を次々に引き入れて一発ツモのハネマン。

極め付けは南2局、親番ぶる選手の4000オール。
フリテンを厭わない仕掛けが功を奏した。

えりんぼパパ選手は同1本場でも仕掛けて満貫を加点し追撃するも...

トップ争いを決める2軒リーチのめくり合いにぶる選手が勝利して勝負あり。

オーラスは着順上昇を狙うえりんぼパパ選手のリーチに対し、りな選手が仕掛けてきっちり2着をもぎ取った。

トップを獲得したのはぶる選手。勝負のポイントは序盤のかわし手だと記者は思う。サボらず他家の大物手を阻止したからこそのトップだろう。
2着はりな選手。序盤は耐えて後半の大物手とオーラスの競り合いで2着をもぎ取った。レギュラーシーズン苦しかっただけに自信になる2着だろうか。
3着はえりんぼパパ選手。終始手が入っていたが、和了まであと1牌が足りないのは逆にもどかしいか。仕掛けを駆使して高打点を和了する手順は素晴らしかっただろう。
エンデ選手は終始手が入らず3人の高打点ツモに巻き込まれた印象。後半に強いAPB、前半はやはり耐えなのか?以降の節に期待であろう。

試合後インタビューコメント

1着・ぶる選手(縁 ENISHI)
ートップおめでとうございます。試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
リーグに参加できて、ファイナルまで残れてうれしかったです。 もう多分試合にはでないですが、最後にトップとれてうれしかったです!!!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局0本場 振り聴25s残したとこ!

2着・りな選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
ところどころ選択で迷ったり、副露者に対して押しすぎてしまいましたが、チームのみんなが喜んでくれて嬉しかったですね。次はもっと堅く打てるように頑張りたいです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
自身はあまりなく、フリテン25sの局のぶるちゃんが上手だったなぁという印象があります。

この対局の牌譜はこちら!

(記・keitaさん)

第2試合

南家 Black Cat Code所属 葉弥さん選手
西家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 ぐちやま選手
起家 ANC PURPLE BATS所属 拝田頼選手
北家 縁所属 ぶる選手

リーダーの葉弥さん選手、ポイントゲッターのぐちやま選手、そして育成枠の拝田頼選手、ぶる選手というマッチアップとなった。ぶる選手は唯一連闘であり、初戦で会心のトップを持ち返ってきたところだ。連勝を飾って勢力図を塗り替えられるか。

東1局2本場

ぶる選手に選択の連続が訪れる局となったので、頭から追っていきたい。

第1打から何を切るのか好みが出る配牌。
仮に第一打で2sを切って運よく東を重ねた場合、6ブロックになる上に切る牌が9sしかなくなり打点が満足できなさそう。

ということで東を選択。
すると今欲しい牌ランキング堂々第一位の4pをツモ。
147p58sの一向聴。

ツモ6p。9sを残すとツモ8sだけではなく9sそのものをツモった時のドラドラが偉いが、6pは「受け入れ枚数+4枚(6pが1枚出てるので実際には3枚)」と「47p入り目で+タンヤオ」の二つの役割を果たしているので持っておきたい。という事で打9sとした。

打5p→1pで一通、47pでタンヤオ
打6p→1pで一通、3m5pでタンヤオ
打9p→4p,3m5pでタンヤオ、7pでタンヤオ一盃口

打5p(赤と黒の入れ替え)、打9p、どちらが良いか。

5pを切ると、「ツモ1pは打6pで一通、ツモ47pは打9pでタンヤオ」というように、「147pのどれをツモっても役を付ける」事が出来る。仮に数巡後に1pが更にバラバラ切られて殆ど一通が見込めなくなったりした場合には、立直する際に9pを切る事でタンヤオをつけにいく、もしくは逆に、数巡で47pがたくさん切られた場合は打6p立直で1p狙い、という感じで、「手役選択の先延ばし」が出来る。
短所は縦引きがタンヤオではなくなってしまう点。3m6pも受け入れ牌なのだが、その際に9pが残ってしまうのでちょっとがっかり。

対照的に9pを切るとどうなるか。一通を見切る事で、「3m5pの縦引き聴牌がタンヤオになる」「7pで一盃口がつく」という特典が付く(特に一盃口はうっかりしやすい)。打9p→ツモ7p打8p立直が強い。
短所はもちろんツモ1pで、いざ引いてきたらちょっとテンションダウンして立直棒を卓上に出す事になる。

今回は損だと思うが打6pだって場況によってはある。これは一通と縦引きのパターンで得をする。47pツモでタンヤオが付かないのが痛いので結局選択肢からは外れそうだが。

「打9pでタンヤオにした方が鳴ける」という側面はあまり考えなくてよさそう。上家から1pがこぼれた時に鳴ける一通確定チーでも同じ事が言えるし、この手は平和や一盃口、一通など、「鳴くと消える役」「鳴くと一翻下がる役」が目白押し。かなり門前で頑張りたい手だ。何をツモって「立直!」って言いたいかが重要だと思う。

ぶる選手は、打5pを選択した。

次の巡目で、5pをツモ。なんてこった。

その後、立直までは敢行できたものの、和了することは叶わなかった。

このような難しい手組をどう裁いていくかという部分で、個性が出る。Σリーグはチーム戦であり、「そのとき誰が卓に座っているのか」が運命を分けたりもする。選択の連続が面白さを生み出し続ける。
裏目を引くとメンタルにくるものがあるが、その選択に意志が宿る限り、爆発する時が来る。自信をもって戦い続けたい。

東4局

拝田頼選手が嵌5p立直を敢行。いわゆる「456嵌張」で、これで勝負するのを嫌う打ち手も多い形だ。
この立直宣言、打点上昇の重みをよく知っている者の選択だ。

剛腕。
「一発」「ツモ」「赤」の3種の偶発役トッピングで強さを証明。
ここまで流局と小さな和了の連続で膠着状態が続いていたのだが、これでようやく場が動き出した。

南2局

ぶる選手が先制立直。葉弥さん選手は対応を問われる。

2pのワンプッシュをひとつまみ。聴牌したらドラの9pが出る形だが、放銃素点が高いだけで「率」はそれほど高くない。勝負に見合いそうだ。

6mをツモり追いかけ立直。9pを「ロン」と言われず一安心。

立直平和赤赤裏の12000で強力なカウンターを決めた。

南2局1本場

親番の葉弥さん選手、赤5mチー打8pで5800聴牌。中ぶくれ5667mの部分を鳴けたので、待ちは少し盲点の47m。
上家の拝田頼選手は染め手模様だ。これは「47m要らないから切ってくれるよね?」という期待が出来ることを意味する。

染め手だとしたら超本命の牌を掴む。

ビンゴ。打5mで迂回し、3900の放銃を回避した。

4pビタ止めで既に十分ファインプレーなのだがこれで終わらなかった。
拝田頼選手が5pを手出し。これを葉弥さん選手はチーして打7m。
これで3p単騎で聴牌が取れる。
この時、「よしよしこれで親が継続できそうだ」と思ったはずだ。

びっくり3pツモ。2000オールでトップにまで浮上した。

オーラス

3着確保の立直を放ったぐちやま選手と逆転トップ条件を作った拝田頼選手の一騎打ちとなった。
嵌張と三面張の勝負、拝田頼選手の勝利が予想されたが、先に山にあったのはなんと嵌張の方だった。

ラスだけは避けたかったぐちやま選手はなんとか3着を確保。
葉弥さん選手は貫禄のトップ。惜しくも2着となったのは拝田頼選手。ぶる選手は随所に光る選択をみせたものの巡り合わせが悪く、連闘の結果は「1着4着」となった。

試合後インタビューコメント

1着・葉弥さん選手(Black Cat Code)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
ギリギリでしたがトップで安心しました。
実は過去リーグから併せてファイナルシーズンの登板は全勝しているので、
引き続き記録を伸ばしたいところです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南場の親番までは厳しい展開。
1本場での4p止めは皆に褒められた。嬉。

3着・ぐちやま選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
そこそこ手が入り、立直にもいけたのですが、稼ぐことはできませんでした。
しかし放銃に回ることも少なかったので、ついてました。
次はプラスを持ち帰りたいです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東3で拝田さんの手役が一通に見えて、所持していそうな筒子を切って七対子にいったのですが、放銃リスクを伴うため微妙だったかもしれません。
筒子を切らずにあがりにいった方が和了率があったかもしれません。

この対局の牌譜はこちら!

(記・まさき)

試合結果

ファイナルもプレーオフと同様に全5節の短期決戦。
その大事な初戦は、2位BCCがリーダー葉弥さん選手の活躍によりスタートダッシュを見事決めました。
他チームを見ますと、首位ななないと3位はほぼ横ばい、4位APBがひとつ後退となり苦しくなっています。
ななないとBCCの差は僅か3.8pt。激しい首位争いの様相となる中で、APBは食らいついていけるのでしょうか。

おわりに

今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。Σリーグ広報部では本観戦記シリーズの他、選手名鑑シリーズも刊行していますのでよろしくお願いします。記事の感想やRT、いいね等頂けますと励みになりますので"#Σリーグ"のハッシュタグを付けての投稿をよろしくお願いいたします!また、Σリーグは公式YouTubeチャンネルを開設しました。公式配信として対局の模様をお届けするほか、公式応援配信"熱闘!Σリーグ"の配信等様々なコンテンツの配信を予定しておりますのでチャンネル登録をよろしくお願いいたします。

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