第3期Σリーグ観戦記・第20節
こんにちは。Σリーグ広報部です。ついに5/19(日)より対局がスタートした第3期Σリーグ。第3期Σリーグは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全20節40試合のチーム戦です。
本日は8/7(水)に行われた第20節の観戦記をお届け致します。
最終節の対戦組み合わせと出場選手はこちら。
今回は第1試合全卓と第2試合全卓をピックアップしました。
第1試合A卓
東家 牌のまにまに所属 矢絣京選手
南家 ぽんてんLv47所属 霧崎九十九選手
西家 縁所属 狂犬まさG選手
北家 ホープフルA所属 獅子ヶ谷フレア選手
とうとうレギュラーシーズン最終節。今節でファイナルへ駒を進める上位2チーム、そしてプレーオフ進出の8チームが決まる。つまりは下位2チームの敗退が決まるということでもある。
この卓に集まった4チーム、思惑は綺麗に3つに分かれるだろう。全12チーム中2位の牌のまにまには2位の座を死守したい。一方でぽんてんLv47は12位。プレーオフ進出のためには連トップが必須ともいえるポイント状況だ。6位縁、7位ホープフルAはほぼプレーオフ進出は堅い。連続大トップでの2位浮上は頭に入れつつ、狙いとしてはプレーオフに向けて着実にプラスを重ねたいところだ。
東1局、開始から行くしかない霧崎九十九選手の元に勝負手が入る。
三暗刻ドラ3のカン6p。リーチすれば跳満確定だがチーム状況から難しい判断を迫られる。四暗刻変化を逃すわけにはいかない。山には9mが2枚いたがこのまま終盤に6pをツモ。
大逆転に向けてまずは十分な3000・6000からスタートする。
続く東2局はその霧崎九十九選手の親番、ここから大連荘を開始したいところだったが、
狂犬まさG選手の300・500はわずか8巡。好きなようにやらせはしないと、序盤から各チームの思惑がぶつかり合う。
その後は狂犬まさG選手が親番でリーチを3度続けるも和了牌に恵まれず流局が続く。
迎えた東3局4本場、ここから百獣の王が牙をむく。獅子ヶ谷フレア選手(灼熱の若獅子)は目下個人3勝。勢いに乗ってこの最終節に乗り込んできた。
まずは平和ドラ1の2000で供託3本を回収すると、
東4局親番ではダブ東を鳴いて軽快に2000オール。
勢いのまま1本場では2p単騎の七対子ドラドラで先制リーチを放つ。
トップが必要な霧崎九十九選手としては親にこれ以上和了されるわけにはいかない。中ホンイツ赤69pテンパイで追いついた。
この半荘の行方を占う捲り合いとなり、結果は、
霧崎九十九選手が2pを掴んでしまい12000直撃で決着。これでトップと22500点差となった霧崎九十九選手は難しい立場に追いやられた。
南1局1本場には3軒リーチのぶつかり合いになる。先制は矢絣京選手、ターツ選択にしっかり正解し36s待ち。
追いついたのは獅子ヶ谷フレア選手。スジとワンチャンスを活かして活路を開く。赤赤ドラの14s待ちは打点も待ちも十分だ。
行くしかない霧崎九十九選手も必死に追いすがる。ダブ南暗刻を活かして36s待ち。これは矢絣京選手と同テン。ツモしか勝機はないがそれでもこれを和了ることができればまだわからない。
しかしこれが勢いか。軍配はまたしても獅子ヶ谷フレア選手に。霧崎九十九選手から1sを打ち取り8000の和了。これで獅子ヶ谷フレア選手の持ち点は5万点を超えた。
南2局は霧崎九十九選手の最後の親番。わずかな逆転の可能性に賭ける場面ではあったが、
獅子ヶ谷フレア選手がまたしても3軒の捲り合いを中単騎の七対子をツモ和了。この半荘5度目の和了は3000・6000で持ち点は7万点オーバー。完全にトップを決定づける一撃となった。
オーラスは2着の席の奪い合いになる。まずは矢絣京選手が早々に147p待ちのリーチにたどり着く。
狂犬まさG選手も役役ホンイツの69p待ちで追いつくが、
矢絣京選手がしっかりとツモ和了。裏1で1000・2000の和了となる。
これにて決着。トップは獅子ヶ谷フレア選手。これで個人4連勝。それ以上の連勝プレーヤーが大暴れしていることもあり、ややその陰に隠れる形になっているがこれも素晴らしい記録。それを68900点の大トップで締めくくった。4選手最多の5和了はまさに百獣の王の風格だ。
2着は矢絣京選手。ファイナル進出の2位に向けて締めるところを締めしっかりと連対をとりきった。これまで重ねてきたリーグ戦の経験は伊達ではない。
3着は狂犬まさG選手。東3局の親番には3連続で先制リーチを放つもいずれも流局。今節はリスクの取りどころと見て押し気味に試合を進めたが和了に恵まれなかった半荘だったと言えよう。
4着は霧崎九十九選手。チーム状況からはまさに痛恨ではあるが、トップを獲るしかない状況下ではこうなりやすいという傾向がそのまま現れてしまった。2戦目での奇跡の逆転に向けて、チームは気持ちを奮い立たせるしかない。
試合後インタビューコメント
2着・矢絣京選手(牌のまにまに)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
まずは、レギュラーシーズンお疲れさまでした。応援してくださった皆さん並びに運営に携わっていただいた方々に御礼申し上げます。ファイナル直通は初めてなのでかなり嬉しいです。苦しい展開が続いた後半戦でしたがなんとかやり繰り出来てよかったと思います。唯一の心残りは個人スコアをプラスにできなかったことですね。その分はファイナルで大暴れしてやりたいと思います。
皆さん対局ありがとうございました、そして引き続きファイナルも応援よろしくお願いします。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南1局0本場
ここまで苦しい展開で、なんとか前局で満貫を和了ることができて3人並びの2着争いに持ち込めるかといったところの親番、15巡目に6sを引いてきたところです。トップ目独走中の上家が6pポン打7p、が結構嫌でした。自分の親番なので和了は最大限見たいのですが、聴牌だとしたらソウズの真ん中がかなり嫌で巡目も含めて安全に聴牌を取り切って親番を継続するルートを選択し6sを切らずに一旦7m切り、これが大きかったです。ここで自己都合でまっすぐ打っていれば6sで12000の放銃となり2位を持って帰ることができなかったと思います。我慢する展開がかなり続いてましたがここもしっかり堪えることができたのは良かったと思います。1戦目を2位で終えられて次にバトンを繋ぐ役割としてはまっとうできたかなと。
ファイナルではしっかりプラスを積み上げてチーム優勝に貢献したいです。
3着・狂犬まさG選手(縁)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
トップ狙いが許されるチーム状況だったので多少強引に狙ってしまいました。
大怪我にならなかったのでまぁ良しとします。
プレーオフも厳しい戦いになりそうだけどいつも通り勝てるように頑張ります!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
この1局や1打がポイントというところは特にありませんでした。
勝負手がことごとく空振りしたのが全てです。
(記・髭鯨)
第1試合B卓
東家 Mkingdom所属 ひげくじら選手
南家 Pleiades所属 アルシー選手
西家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 メカZ選手
北家 RIDE CAT所属 稚児選手
今期レギュラーシーズン最終節。8位のMkingdomはひげくじら選手が連投。ボーダーラインにはいないがプレーオフを前にポイントを加算したい。10位のPleiadesはアルシー選手。ラスにさえならなければライン上をキープできそうで、かなり抑えて打つだろう。4位のななないはメカZ選手、上位ボーダーは厳しいがチームの三連覇を目指してここで同卓チームと差をつけておきたい。5位のRIDE CATは稚児選手、5期ぶりにリーダーとして出場した今期、これからのステージに向けて結果に繋げたい。
東1局はアルシー選手がメンピン一発ツモ1300-2600の和了で一歩リード。しかし東2局にひげくじら選手のサイレントマンガンがアルシー選手に直撃して両チームの争いはヒートアップしていった🔥
東4局、北家のメカZ選手は稚児選手の第一打「南」から仕掛けた。この鳴きにすぐに対応した稚児選手はカン4pで鳴き返して今局はインファイトの様相を呈す🥊
6巡目、メカZ選手がさらに東を鳴いて手を進めていく中、全選手の手がかなりまとまりつつあった。アルシー選手はカン4mのツモでテンパイ。好戦的にカン2sのリーチを選択した。
すぐに發を重ねて、8巡目に1sを鳴けたメカZ選手は5-8s待ちでテンパイ🦚これが赤5sのマンガンツモ和了にまでなりリーチを退けてトップ目に立った。
南3局5巡目、稚児選手は期待の7sツモで3-6s待ちのリーチで速攻。展開によってはリードしていたメカZ選手、ひげくじら選手に大きな差をつける和了りにもなる。
14巡目、長引いた一局はひげくじら選手はドラ「中」を重ねて勝負の打8m、カン2p待ちのリーチをかけた!他家からしてみればオリていたようにしか見えないところからのリーチにビックリしたはず。このリーチに困ったのがメカZ選手😵💫
稚児選手の先行リーチに手牌は無筋と対子だらけになっていたところで選択は2p。アンケートに出したらほとんどがこの回答になりそうだが、これがひげくじら選手の会心の一撃になる。メカZ選手からマンガンの直撃で2位と差をつけてのオーラスになった。
オーラス、稚児選手は3巡目にカン6mを引いてテンパイ、8p単騎待ちのリーチはせずにダマで構えた。次巡に引いたのは絶好の9p、待ちは変えたがこれもリーチをしなかった。
そして次巡5巡目には6mの空切りでリーチをかけた。直後、まさかのこのタイミングで9pを引いてきてしまったのはひげくじら選手。自身もイーシャンテンで他に打とうと思うような牌は無い。これがリーチ一発赤ウラで12000の強襲となり、稚児選手が逆転しトップ目となった!
オーラス1本場はメカZ選手が逆転のリーチをかけるも、これが流局となり3着。アルシー選手は追い上げの手がなかなか和了れずに4着、次戦をチームメイトに託した。
試合後インタビューコメント
2着・ひげくじら選手(Mkingdom)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
→2試合目B卓
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
1試合目 リーチに対して現物1pを引っ張ってしっかり押し返しカン2pのチャンスを残せたことです 8000和了で2着という順位に繋がりました 次局の9pは無理です
3着・メカZ選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
全体的な内容はそこまで悪くはなかったとは思いますが集中力が低かったように感じています。シーズン通して要所で悪いとまではいかないものの微妙な選択を取っていたような気もするのでプレーオフは丁寧の化身となりたいと思います。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局ひげくじらさんに打った2p。前巡3枚見えの発を残していれば少なくとも一発はなかったのに稚児さんの先制リーチに安牌が足りる安心感でフワッと発を切ってしました。猛省。
(記・あさひなひなた)
第1試合C卓
最終節1戦目の重み それぞれが目指すもの
東家 Emperor Peng Inc.Σbranch所属 ジョコラー選手
南家 遊楽亭所属 うめちゃん選手
西家 Luna de Esperanza所属 銀貨先生選手
北家 麻雀以外麻雀じゃないの所属 犬カルビ選手
レギュラー最終節は当然ながら他の節と戦い方が大きく異なる。自チームや相手チームの立ち位置がわかった状態でスタートするため、大振りしてトップを狙いにくるチーム、リスクを最小限にして節消化を狙うチームなど普段とは違う戦い方が要求される場合がある。また自チームに課せられた目標を達成すべく、試合中に和了点や駆け引きなど条件戦の側面が強く、普段とは異なる選択が多々見られる。
もちろん第二試合が最終試合なのでその結果が重要なのは言うまでもないことだが、個人的には最終節第一試合の方が重要ではないか、と思っている。第一試合の結果次第で第二試合の選手の打ちやすさが大きく異なるからだ。人間が考えられるリソースにはどうしても限界があるため、よほどの打ち手でなければ条件など気にせず伸び伸び打てる方が結果につながりやすいだろう。第一試合負けると第二試合の選手にプレッシャーがかかりやすいという心理的な側面もある。
ということで光栄にも全40試合の中で記者が最も重要だと思う試合を書かせてもらった。特にレギュラーシーズン突破がかかるまいまいこと麻雀以外麻雀じゃないのからは犬カルビ選手が出場。チームの信頼を全幅に背負って堂々の登板である。対するは安全にファイナル直通を決めたい首位るなすぺからリーダーの銀貨先生選手、連トップで逆転のファイナル直通を狙うえんぺん社からジョコラー選手、そしてラスを取ってしまうとレギュラー敗退が現実味を帯びてくる遊楽亭からうめちゃん選手とそれぞれのチームに事情があるこの卓。条件戦には申し分のない選手が揃った。
銀貨先生選手の1000-2000に続く東2局でぶつかる。
まず動いたのは後のない犬カルビ選手。手牌の対子が端に寄ってて鳴きやすいということ、また役役なので仕掛けた方が打点が高いため、チートイイーシャンテンを崩して中のポンからトイトイ発進。
一方でドラ暗刻の勝負手が入ったのは親のうめちゃん選手。有効牌を立て続けに引き、5巡目で聴牌。待ちを選べたがシャンポンで勝負した。
これに追いついたのはジョコラー選手。同巡に追いついて36m待ち聴牌。
犬カルビ選手は撤退しリーチ2名のめくり合いにもつれるも、勝ったのはうめちゃん選手。
東3局には親の銀貨先生選手が3副露で追いつくも、先に聴牌していた犬カルビ選手がかわし切る。
小さい点棒移動のまま迎えた東4局1本場には、親の犬カルビ選手にタンヤオ・一盃口・ドラ3の強烈なダマテンが入る。
しかしこの局を制したのはうめちゃん選手。
9巡目に3枚見えの36s待ちでピンフドラ1の聴牌を黙聴に取り、そのまま次巡ツモ和了!
南1局は点数状況的に後のない親番ジョコラー選手が終盤にリーチを入れるも、同巡に仕掛けを入れて両面聴牌していたうめちゃん選手の和了。
南3局が最後の勝負所。最初に聴牌を入れたのは親の銀貨先生選手、仕掛けて10巡目にタンヤオドラドラの聴牌を入れる。
これに追いついたのは犬カルビ選手。オーラスでのトップ浮上に少しでも寄与すべく1枚切れてる37シャンポンで積極的にリーチに行く。
3番手はジョコラー選手。ピンフのみだが加点機会もないため勝負に出る。
途中親の銀貨先生選手が待ちを良くして戦うも、勝ったのは犬カルビ選手。
しかし待望の親番は最後まで聴牌が入らず。仕掛けたうめちゃん選手が和了りきり終局。
トップを獲得したのはうめちゃん選手。東2局のめくり合いを制して大物手を決めた後、南場でかわしてトップを獲得。これでチームはプレーオフ進出に大きく前進した。2戦目の選手は安心して試合に臨めるだろう。
2着は犬カルビ選手。この状況だと2戦目大トップ+他卓条件と言ったところか。苦しい条件が残ってしまったが本人はやれることはやったと振り返る。
銀貨先生選手はかわし手を効果的に入れ、無事に目標であるラス回避を達成。チームを安全圏に残したまま2戦目に繋いだ。十分仕事をしたと言っていいだろう。
ジョコラー選手は後手を踏んだ局が多く、唯一の先手を取った局も流局で流れてしまった。今期は終始苦しい展開が続いたジョコラー選手。プレーオフ以降での巻き返しに期待である。
試合後インタビューコメント
2着・犬カルビ選手(麻雀以外麻雀じゃないの)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
プレーオフ進出に向けて絶対にトップが欲しい試合でしたが力及ばず2位でした。負けて悔しい気持ちはありますが、内容は悪くなかったと思ってますし何より対局をとても楽しむことができたので悔いはありません。
麻以麻いは残念ながらレギュラー敗退となりました。ここまで応援いただいた皆さま本当にありがとうございました!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
細かいミスはあったものの大きな分岐点となる箇所は特になかったように思います。
強いて言うなら東1局は対子手とタンヤオと染め手がどれも見えていて、かつ持っている孤立牌が全てそのいずれかに関与する牌だったので方針を立てるのがとても難しかったです。
3着・銀貨先生選手(Luna de Esperanza)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
無事にファイナル直通を決めてホッとしてます。あんまり守備的になり過ぎないように意識はしていたんですが、最後の方はかなり極端な事故防止の手組みに切り替えていました。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
横移動なんですが、序盤に12000動いたことでミッションが達成しやすくなって、ラスだけは引かないようにしつつ素点を残す選択に切り替えられたのが全体通して大きかったです。3着で充分と考えていたので。
4着・ジョコラー選手(Emperor Peng Inc. Σbranch)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
何もできずにラス悲しいですがプレーオフでは巻き返したいです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
オーラス倍ツモで3着だったの1mをポンせずにぎりぎりまで門前ホンイツの倍満を狙いました。
(記・keitaさん)
第1試合終了時のスコア
第2試合A卓
東家 ぽんてんLv47所属 小川光プロ
南家 ホープフルA所属 ヨーテル選手
西家 縁所属 鴨神にゅう選手
北家 牌のまにまに所属 もろみ~選手
レギュラーシーズン最終戦の試合。
チーム状況的には、牌のまにまにはかなり確実にファイナル進出ができる状況、ホープフルA、縁も、大きくラスを取らなければプレーオフには進める、しかしプレーオフで少しでも優位に立つ為に、チームポイントは稼いでおきたいところ。
他の3チームに対して、ぽんてんLv47は大変厳しいチーム状況で、親を多く連荘し、大きなトップを持ち帰ることが条件となっている。
この卓も、最高のメンバーが出そろい、それぞれの気持ちのぶつかり合う試合となった。
東1局1本場
なんと同巡に4人全員が聴牌する。
もろみ~選手が2pチーし、1mのみで和了れる三色同順の聴牌。
ヨーテル選手はもろみー選手の發をポンし14p聴牌。
その後鴨神にゅう選手がペン7m待ちの聴牌をリーチ。
そして小川光プロも赤5sを引き入れ69p待ちリーチと、気持ちがぶつかり合う激しい競り合いが始まる。
この競り合いに勝ったのは親の小川光プロ、9pをツモ、12000点の和了となった。
チームの状況を考えると、気合いが垣間見える和了だ。
東4局1本場
鴨神にゅう選手が、3pをチーし、47mの發・ドラ3の聴牌だ。
しかし負けられない小川光プロ、2pを引き入れ、三色同順確定のカン3m待ちでリーチ。
15巡目にはもろみ~選手も聴牌し、14s待ちで追いかけリーチにいく。
もろみ~選手から3mがこぼれ、小川光プロの和了となる。
裏ドラを1枚乗せ、8000点の和了に仕上げる。
南1局
しかしここで小川光プロに待ったをかけるのは鴨神にゅう選手、チートイの6p待ち聴牌から、
1pを引き入れて1p待ちにしてからリーチ。
大きなトップがどうしても欲しい小川プロから1pが放たれる。鴨神にゅう選手がこれをしっかり捉え、12000点の和了とする。
南2局
親のヨーテル選手が、ドラや役は無いものの、36p待ちの手をリーチする。
これを一発ツモとし、6000点の和了、しっかり加点していく。
さらに南2局1本場でも、小川光プロから5800点の加点し、勢いに乗る。
南2局3本場
平和・タンヤオ・ドラ1の58s待ちの手をリーチ、更なる加点を狙っていく。
それに待ったをかける鴨神にゅう選手。
リーチ宣言牌の6sをチーし、25p待ちで対抗する。
しかし競り勝つはヨーテル選手。
8sを見事ツモ、裏ドラもしっかりと乗せ、18000点の手に仕上げていく。
その後は鴨神にゅう選手、ヨーテル選手が互いに和了り合い、局を消化。
ヨーテル選手はトップのまま逃げ切り試合を終えることができた。
1位となったのはヨーテル選手、序盤は他の選手に先行される展開だったものの、終盤に入る場面でしっかりと和了を重ね、自身チーム初のデイリーダブルになるうれしい結果となった。
2位となったのは鴨神にゅう選手、チートイツを何度も仕上げる巧みな手順で2着となり、プレーオフに向けて弾みをつけるような良い2着となったのではないだろうか。
3位となったのは小川光プロ、チーム状況的に大きなトップでないと意味はない、敗退になる残念な結果だったが、最後まで素晴らしい戦いを見せてくれた。小川光プロは自身の所属する麻雀プロ団体「RMU」のAリーガーでもあり、これからの麻雀の活躍にますます期待したい。
4位となったもろみ~選手、最後まで自身ができる麻雀をしっかりとこなしたが、結果4位で、納得をしていない終わり方となっただろうか。ファイナルに向けて気持ちを切り替え、是非頑張ってもらいたい。
試合後インタビューコメント
3着・小川光プロ(ぽんてんLv47)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
最下位で迎えた最終戦、相手チーム次第ですが13万点以上のトップが必要でかなり厳しい条件でしたが楽しんで挑むことができました。ぽんてんLv47はここで敗退になります ありがとうございました。
(記・XK⇒ペケ子)
第2試合B卓
東家 Pleiades所属 もちゃお選手
南家 RIDECAT所属 てんぽいんと選手
西家 M kingdom所属 ひげくじら選手
北家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 まちぐさ選手
残すところあと1戦。
ここにきてジャンプアップとレギュラー敗退の可能性が現実的に残っているのはRIDECATとPleiades。両方別卓ではあるが、RIDECATは他卓の牌のまにまにラス、自身素点のあるトップでジャンプの可能性が残る。対してPleiadesはラスを引いて麻雀以外麻雀じゃないのがトップを取るとレギュラー敗退の可能性がある。
この2チームは否応にも意識せざるを得ない。しかしこの試合は激しい乱打戦となった。
東1局、なんとしてもラスは取りたくはないもちゃお選手、いきなりドラ3枚のチャンス手を入れ断么九ドラ3の大物手を聴牌。ここに捕まってしまったのはてんぽいんと選手。8pが捉えられ12000点、ラスは取りたくないPleiadesにとって大きな、そして大トップの欲しいRIDECATには厳しい和了でΣリーグレギュラーシーズン最終試合がスタートした。
東1局1本場、ドラドラ一盃口で聴牌をいれたひげくじら選手。ドラ表示牌8mをヤミテンにかまえると、てんぽいんと選手から8mを捉え5200の和了に成功した。
東2局、大トップを目指し連荘がほしいてんぽいんと選手。1pポンから混一色へ向かうも、ひげくじら選手の4-7m赤ドラの立直が入る。北をポンして4-7pの筒子混一色で勝負にいくテンポイント選手だが4mはひげくじら選手の和了牌、6400点の加点に成功し、もちゃお選手を追っていく。3連続放銃となったてんぽいんと選手は苦しい展開が続く。
東3局、一盃口赤ドラのカン2p立直をかけたまちぐさ選手はほどなくして2pのツモ和了、裏1乗せて跳満ツモ。三つ巴の展開となりまちぐさ選手は親番を迎えることとなる。
東4局、發の仕掛けをいれるひげくじら選手に清一色の見える聴牌を入れたてんぽいんと選手。立直をかけるはもちゃお選手。断么九赤のカン7sで立直をかけるが持ってきたドラ2sはひげくじら選手の和了牌。ドラドラの和了でひげくじら選手の和了が決まり、最後の一周に勝負は委ねられた。
南場、親番もちゃお選手は發のポンから発進、赤ドラのチャンス手を見事にツモ和了。奪われたトップ目を再度取り戻すことに成功した。
その後流局を挟み、点数を稼ぎたいてんぽいんと選手が怒涛の追い上げを見せる。赤ドラの平和2-5mで立直をかけると高目赤5mをツモ和了!
6000オールで地上に復帰、まだまだ勝負は分からない。
その後2度のてんぽいんと選手1人聴牌を経て全員2万点台の接戦となるも、抜け出したのはもちゃお選手。複雑な手を見事最高の入り目6sを捉え3-6-9sの平和聴牌すると即立直。なんとこれが3sの一発ツモ!さらには和了牌3sが裏ドラ!跳満ツモでまたしてももちゃお選手が他3選手を引き離すことに成功した。
南3局もまちぐさ選手の一人聴牌の流局後、オーラス、もちゃお選手が白赤の3-6s、逃げ切りの聴牌をいれるとひげくじら選手がカン4pの役なしで聴牌、さらにまちぐさ選手が南のポンで4-7m、てんぽいんと選手が發混一色の6-9pと全員聴牌。
このめくりあい、大きな和了を制したのは
もちゃお選手が3sのツモ和了。これにより4チームすべてプレーオフで雌雄を決することが決定した。
試合後インタビューコメント
1着・もちゃお選手(Pleiades)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
レギュラー最終節を良い結果で終われてよかった
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局5本場、面子手に価値が無いからチートイ残したらとんでもない面子手出来てわろた
2着・まちぐさ選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
微妙でした。ずっと微妙なままプレーオフに来てしまった感。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局と南2局5本馬での副露判断。
3着・ひげくじら選手(Mkingdom)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
できればトップを獲りたかったですがなんとか2試合やって2着・3着、チームは10位でプレーオフに進めることになりほっとしています
ちょっとミスもいくつかあったのでプレーオフはもっといい内容でトップ獲れるよう頑張ります!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南場はなかなか手が入らず苦しかったです
オーラスカン4pは勝率が低すぎてオリや三色移行を見てダマにしましたがリーチに行くべきだったか今もまだちょっとわからないです
(記・Lusyaba)
第2試合C卓
起家は素点の残る3着ならほぼ首位通過という状況のLuna de esperanza、後藤プロ。南家が逆転プレーオフ進出のためには大トップが必要な麻雀以外麻雀じゃないの、Pacific Dainagon選手。西家が目下6連勝中、最終節最終戦で唯一育成枠起用されたEmperor Peng Inc、みーしゃん選手。北家が大きなラスさえ引かなければプレーオフ進出濃厚となる遊楽亭、トリス10選手の並び。
まず先手を取ったのは後藤プロ。ダブ東から仕掛けて高目12000のシャンポンテンパイ。山に和了牌は残り1枚で、Pacific Dainagon選手のリーチを受けてしまうも、運良く厳しい牌を引かないままラスト1枚の当たり牌を掴ませて5800の先制パンチ。貴重な加点に成功する。
僅かな異常も見逃さない。堅牢不抜の金庫番
素点さえ残せれば着順には大きくこだわる必要がない後藤プロは、その後とにかく局を回すことを意識した立ち回りにシフト。守備力は担保したまま足を使う戦術を執り始めた。迎えた東3局1本場、ここもカンチャンから捌いて早々に發バックのテンパイを入れる。役牌後付けは形こそ不安定に見えるが、攻守両面で機能する、という利点を最大限に活かした構えだ。
しかしここで親のみーしゃん選手に大物手が入る。仕掛けている牌こそそんなに強烈な印象には見えない3sポンだが、残った材料の中に赤3枚を内蔵した12000のテンパイ。個人スコア首位を走るみーしゃん選手のチャンスに各控室も沸き立った。
そしてすぐさま後藤プロが7pを掴んでしまう。自身はテンパイ。親は3sをポンしているだけ。そして上家が切ったドラの4mにも反応していない。これは12000の放銃か。
味方のチーム控室すら諦めた空気が流れる中、しばらくの逡巡を挟み後藤プロは暗刻の9sに手を掛けて放銃を回避した。
みーしゃん選手のテンパイ図に戻ろう。
確かに、手出しの中は異常な牌だ。場に4枚目の完全な安全牌。受けるために持っていた牌と断言していいだろう。そして他に3枚切れの字牌は存在せず、間違いなく安全度で中と入れ替えることが出来る牌は存在しない。その上でそれが仕掛けている親から切られたということは、一向聴から更に形が良くなるフォローを引いたパターンを除けば、つまりテンパイである。そしてるなすぺは無理をせずとも首位通過が狙える立場。大きなラスを引くことを避けることが至上命題という状況が重なっている。
インタビューで本人も語った通り、これら全ての要素を複合して判断し、後藤プロは放銃を見事に回避。結果は流局の地味な局面ではあったが、結果に一番大きく影響した局と言っても差し支えないだろう。
空前絶後の連勝街道最終幕を飾ったのは、龍の名を冠するに相応しい運命的な単騎待ち
ここまで個人6連勝と圧倒的なスコアを残してチームを牽引しているみーしゃん選手。この試合は中盤の放銃が響き、南3局、親番を迎えた時点で4着目と厳しい展開となっていた。しかしこの土壇場で7700、一人テンパイを挟んで再度7700の和了で一気に加点し、オーラスを迎えた時点でトップ目トリス10選手を僅か3900点差で追いかけるポジションまで回復。
そしてオーラスも逆転条件が十分作れる好配牌をもらうと、これが順調に育っていき、分岐点となった9巡目は
打7mで絶対条件が満たせる一向聴へと力強く舵を切る。
そして重なる運命の9m。こうなった限りは白単騎でリーチを打つしかない。
麻雀の「ドラ」の由来はドラゴンという説は広く知られているが、実はdragonは英語圏だと違った意味になることは日本では余り知られていない。英語圏の麻雀において、実はdragonは三元牌を意味する。順番もやや違っていて、中白發の順でRed dragon, White dragon, Green dragonという呼称になる。
本人がそんな雑学を知ってか知らずか、偶然にもみーしゃん選手の7連勝の行方は「ドラの白単騎」という運命的な最終形に委ねられた。なんとリーチ時点で山に3枚という絶好の条件。しかしリーチ棒を出したことでトリス10選手が伏せる選択が出来たことにより、この局がラストチャンスとなることも濃厚だ。
そして訪れた決着の時。
単純確率で言えば決して簡単ではないが、まるで約束された帰結と誰もが評したように、みーしゃん選手が白を手繰り寄せ、史上初の7連勝という大記録と共にレギュラーシーズン最終戦の幕が下りた。
トップとなったのはみーしゃん選手。前述の通り、とても今後比肩する記録が出るとは思えない驚異的な記録を打ち立てて、歴代Σリーグの個人最大スコアまで塗り替える大仕事となった。しかもそれが育成枠によるもの、という条件まで付くと、文字通り空前絶後と呼んで差し支えないだろう。チームも好位置でプレーオフを迎えることに成功した。2着となったのはトリス10選手。最後はみーしゃん選手の衝撃的な猛追に屈したが、しっかりプラスポイントを積み重ねてプレーオフに向けて弾みが付く最終節となった。3着となったのは後藤プロ。ある種この卓上で最も特殊なミッションを負っていたこともあって終始守備牌を厚めに持たされる難しい内容となったが、スーパーセーブもあってしっかりミッションを果たし、チームは無事に首位通過。4着となったのはPacific Dainagon選手。条件戦の縮図とも言える、大トップ必須の状況では不利な抽選を積極的に受けにいかなければいけないという場面が重なり、奮闘を見せるも4着。麻以麻いはレギュラーシーズンでの敗退が決まった。
試合後インタビューコメント
1着・みーしゃん選手(Emperor Peng Inc. Σbranch)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
自分自身もチームメンバーも「まさかね…」と思ってた7連勝を達成してしまいました!!!すごい!!!!
もう人生でこんなに連勝することないと思います!
チームはファイナル直通には及ばなかったものの、プレーオフもこの調子でいい結果を残せるように頑張ります!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局の連荘です。高めの手が上がれなかったり選択ミスもあったのですが…この局開始時点ではラス位置でしたし、ここで積み上げた点数があったから最後の局でトップまであがれました!
3着・後藤哲冶プロ(Luna de esperanza)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
なんとか最低限の仕事ができて良かったです!
ファイナルも勝つぞー!!(みーしゃんさん強すぎる)
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東3局に発バックのテンパイから7pを掴んでオリることができたのが大きかったかなと思います。ポイント状況、相手の切り出しを見て、早めに撤退を選択できたのは良かったかなと。
(記・銀貨先生)
第1試合の結果
第2試合の結果
本節の結果
本節を以て第3期Σリーグレギュラーシーズンの全日程が終了しました。
1位・2位のチームがファイナルへ進出、3位から10位のチームがプレーオフへ進出いたします。
見事1位でファイナル通過を決めたのはるなすぺ。序盤から上位をキープし続け、中盤の終わり頃に首位を奪還、そのまま逃げ切りました。
2位でファイナル通過を決めたのははいまに。第1節から最終節まで常に2位以上に位置し続けるという脅威のアベレージをみせつけました。
3位でプレーオフ進出となったのはえんぺん社。シーズン前半はやや低迷していましたが後半から一気に上昇、プレーオフを首位の位置で迎えます。
4位はRIDECAT。序盤から安定して中団から上位の位置をキープし続けました。好位置で臨むプレーオフでも安定して上位を維持しそうです。
5位は前期覇者のななない。2連覇の反動か、序盤から苦しい結果を受けていましたが、終わってみればこの位置と流石の底力をみせました。
6位はホープフルA。シーズン中盤までは厳しい結果となっていましたが、終盤の頭から徐々に持ち直し全体の上位に滑り込みました。
7位は縁。前期から続いた不調を今シーズンの最終盤でついに払拭しました。このままプレーオフ、ファイナルへ向けてアクセル全開です。
8位は遊楽亭。終盤からボーダー下での戦いを強いられていましたが、最終盤で底力を見せ8位まで浮上。この勢いのままプレーオフへ向かいます。
9位はPleiades。終盤まで上位をキープしていましたが最終盤でまさかの大ブレーキ。気持ちを切り替えてプレーオフで再加速を狙います。
10位はMキングダム。中盤からなかなか上昇の機会に恵まれませんでしたが、11位以下には1度もならないふんばりを見せました。
11位は麻以麻い。終盤から徐々に上がってきていましたが最終盤で失速。惜しくもレギュラーシーズン敗退となってしまいました。
12位となったのはぽんてん。中盤終わりから浮上のきっかけをなかなか掴むことが出来ず、無念の敗退となってしまいました。
開幕から約3か月、Σリーグをご視聴頂いた皆様、本記事を読んで頂きました皆様、本当にありがとうございました。
そしてリーグに参加された選手の皆様、お疲れさまでした。
リーグ戦は今後プレーオフ、ファイナルと続きますのでどうぞよろしくお願いいたします。
おわりに
今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。Σリーグ広報部では本観戦記シリーズの他、選手名鑑シリーズも刊行していますのでよろしくお願いします。記事の感想やRT、いいね等頂けますと励みになりますので"#Σリーグ"のハッシュタグを付けての投稿をよろしくお願いいたします!また、Σリーグは公式YouTubeチャンネルを開設しています。公式配信として対局の模様をお届けするほか、公式応援配信"熱闘!Σリーグ"の配信等様々なコンテンツの配信を予定しておりますのでチャンネル登録をよろしくお願いいたします。
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