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第3期Σリーグ観戦記・第5節

こんにちは。Σリーグ広報部です。ついに5/19(日)より対局がスタートした第3期Σリーグ。第3期Σリーグは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全20節40試合のチーム戦です。

本日は6/2(日)に行われた第5節の観戦記をお届け致します。

対戦組み合わせと出場選手はこちら。

今回は第1試合全卓第2試合全卓をピックアップしました。


第1試合A卓

東家 Pleiades所属 恋駆くれあ選手
南家 麻雀以外麻雀じゃないの所属 どら選手
西家 ホープフルA所属 獅子ヶ谷フレア選手
北家 牌のまにまに所属 もろみ〜選手

流局もあり重苦しい展開が続く中、浮上のきっかけを掴んだのはもろみ〜選手。
東4局1本場、ダブ東のポンから2副露を入れ赤1の聴牌をいれる。これに捕まったのは獅子ヶ谷選手。もろみ〜選手は5800の加点と供託2本も回収し、抜け出す結果となった。

南2局
断么九ドラ高目一盃口5-8pで立直を入れたもろみ〜選手、ここにここまで苦しい展開の獅子ヶ谷選手は高目345ドラ三色の3-6pで聴牌を入れる。倍満まで見えるこの勝負手、和了したい。
しかし横に置いた勝負の8pは、無情にももろみ〜選手の高目和了牌、もろみ〜選手が満貫を和了し一気に抜け出すことに成功した。

南3局、ここまで苦しい展開の獅子ヶ谷選手はマイナスへと沈みながらも親番断么九2-3-6p待ちの変則三面張で先制立直に成功する。浮上のきっかけを掴みたい。

しかし獅子ヶ谷選手の前にまたしても立ち塞がったのはもろみ〜選手、獅子ヶ谷選手の和了牌3p、2pを立て続けに回収しながらも、8m、6s、2sと勝負していき4-7m5mで追いかけ立直へ。

見事5mをツモ和了。抜け出したトップ目でオーラスを迎える。

オーラス激しい2着争い、恋駆選手とどら選手の仕掛けもなんのその。4-7mの白でもろみ〜選手が王様立直へ。
恋駆選手もフリテンながら追いつき、その後4-7mに変化させフリテンも解消し着順アップを目指す。
ここに追いついたのは獅子ヶ谷選手。赤5pをチーしてカン7s。もはや着順浮上は絶望的な以上、素点を削られるわけにはいかない。
この判断が功を奏し7sを即座にもろみ〜選手から捉え終局となった。

重苦しい展開を制したもろみ〜選手。
個人二連勝を達成した。

試合後インタビューコメント

1着・もろみ~選手(牌のまにまに)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
ずっと手が入ってたおかげでトップが取れました。個人連勝の流れのまま今後もポイントを稼いでいきたいです!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
流局にはなりましたが、東2局聴牌とらずで混一色に向かったのがらしく打てたと思います。

2着・どら選手(麻雀以外麻雀じゃないの)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
2着でポイントを持ち帰ることができたので、ほっとしています。マイナス返上に向けて引き続き頑張ります!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2-1-10 打9m。残り筋本数と打9pリーチまでの切り順から、6sと7sは押しましたが、ツモ8pで迂回しました。

3着・恋駆くれあ選手(Pleiades)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
今課題となっている修得できてないことを凝縮したような半荘で、押し引きや形など難しく悩むことの多い1戦でした。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東2局、4mを持ってきて索子を落とせば一向聴に取れたのですが…
もろみ~さんが染めていると思っていたので、誘惑に負けずに降りれたのはよかったです。

この対局の牌譜はこちら!

(記・Lusyaba)

第1試合B卓

東家 M kingdom所属 まろちょふプロ
南家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 夏八木 玲衣選手
西家 遊楽亭所属 トリス10選手
北家 RIDECAT所属 ラヴィット選手

東1局
この卓では東1局から、とても珍しいものが出た。
全員が一早い段階で一向聴となる中、今期Σリーグ絶好調のトリス10選手が5mを両面チー。
それにより一歩抜け出し、既にラヴィット選手がポンしている8sを含んだ5-8s待ちの聴牌を入れる。

対する北家のラヴィット選手。
自身の手がドラ3ある勝負手なこともあり、少考の後に加槓!

槍槓タンヤオドラ1の3900点の和了!!
幕開けはまさかまさかの世にも珍しい槍槓による和了からのスタートとなった。

東4局
勝負が大きく動いたのは東4局。
あの後更に満貫の和了を重ねたトリス10選手に大物手が入る。
満貫、入り方次第では跳満も見えるこの手の行方はどうなるだろうか。

早い。あまりにも早い3巡目聴牌。
他家がまだ字牌整理の段階での高速聴牌だ!

更に5巡目にはドラである發をポンしての打点上昇!
1s2sの選択だが、枚数のある2s単騎を選択。
これにより満貫へ。

極め付きはこの白を引き入れての小三元聴牌。
当初5200点だった聴牌が今や12000点の聴牌まで育ち切った!
満貫などでは終わらない!終わらせない!!
中が手の内で暗刻な上、地獄単騎故に小三元への警戒も難しいこの待ち、押すにしても降りるにしても河には放たれそうだ!
最後の一枚の白の行方はいかに!!

掴めば切るのもやむなしなその牌は、ラヴィット選手の手から零れ落ちた。
誰もこの白での放銃は責められないだろう。

当初の聴牌より倍以上高く育ったこの手は、開幕より続く個人3連勝を大きく引き寄せた。

南4局
誰しもが1つ上の順位を目指したいオーラス。
配牌としてはこの親番に何としても和了りたいラヴィット選手と、着順的にもそれだけは阻止したい夏八木選手の両名が少し良いように思われる。

各々が手を進める中、先に聴牌に辿り着いたのは夏八木選手。
2着目のまろちょふプロとは跳満直撃でも変わらないが、待ちも良くまだまだ続くリーグ戦では素点でのポイントも大事ということもあり、立直を選択。
このオーラスに賭けたいラヴィット選手としては苦しい展開だ。

この待ちが一発で出ることはなかったが、次巡に点数に余裕があり跳満までは放銃してもトップ終了が出来るトリス10選手より發が打ち出され、6400点の和了となった。
和了った夏八木選手の着順は変わらないし、放銃したトリス10選手は素点を失うことにはなったが、両者十分な成果を得られたオーラスだっただろう。

トップはトリス10選手。段位戦のトップランカーはやはりリーグ戦でも強い!三連勝と断トツの個人成績でチームに大きく貢献し、今後の遊楽亭での活躍にも期待したい。連勝記録がどこまで伸びるのかも楽しみなところだ。
2着はまろちょふプロ。流石の打ち回しで和了3放銃0だったが、大きな和了を決めたトリス10選手に少し及ばずの結果となってしまった。いまだ放銃0の安定感でそう遠くないうちにトップを取る姿も見せてくれるだろう。
3着は夏八木選手。3放銃と展開に恵まれないながらも、素点を守ってのラス回避は前期王者の意地とチームでの意識の擦り合わせの賜物のように感じられた良いオーラスだった。
4着はラヴィット選手。ドラ3や満貫手も含めた2度の立直など、手は入っていたものの、どれも和了に結びつくことがなく、無念の一戦となってしまった。

試合後インタビューコメント

1着・トリス10選手(遊楽亭)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
ここまでかなりツイているので、気を抜かないようにいつも通り次も打ちます。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東4局で地獄単騎で和了した局

2着・まろちょふプロ(M kingdom)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
トリス10選手があっという間に抜け出して行ってしまった中、なんとかトップチャンスをみつつ、着実に2着を確保できて良かったという印象です、ひげくじにゃんがナイス個人連勝でチームポイントを3桁に乗せられたので引き続き頑張ります!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局2本場 3着目、4着目のリーチを受けながらの対応、3pは切るけど6sは止め、聴牌で3mは押す綱渡りで1000点をアガりきったことがとても大きく、2着キープ濃厚とした上でトップチャンスを残すことができました。

4着・ラヴィット選手(RIDECAT)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
手は入っていたのですが、上手くあがりに結びつけることができなかったです。力不足でした。
次までにしっかりと勉強し直します。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
トリスさんに打った跳満です。
降りるべきタイミングでちゃんと降りなかったのが放銃に繋がってしまったなと感じています。

この対局の牌譜はこちら!

(記・氷乃ハコ)

第1試合C卓

東家 ぽんてんLv47所属 霧崎九十九選手
南家 縁所属 狂犬まさG選手
西家 Luna de esperanza所属 げんぶ選手
北家 Emperor Peng Inc所属 ゆうれいいか選手

前期VPLで優勝をした霧崎九十九選手、プロ研修生となったゆうれいいか選手、狂犬まさG選手とげんぶ選手は今期からΣリーグにカムバックした。リーグ戦はまだ序盤ですが、それぞれが描くストーリーがこの一戦をどのように色づけたのか振り返る。

試合はげんぶ選手が4連続和了で2万点ほど加点してスタートダッシュを決める。その後流局しての東4局、2回の放銃でラス目となったゆうれいいか選手は期待を込めてツモ山に手を伸ばした。

6巡目、親のゆうれいいか選手は好配牌から5mをツモり、ドラ待ちを含む3-6m待ちのリーチで先行。同巡、げんぶ選手も赤5pのツモなら勝負の価値アリ、ペン3m待ちのリーチで追従した。

リーチ時点で七対子イーシャンテンだった狂犬まさG選手、11巡目になんとかテンパイに行きついたがドラを引いてきてギブアップ。
そしてげんぶ選手の和了牌が山から無くなった。

残り山も少なくなってきた14巡目、げんぶ選手が引いてきたのは6m。ゆうれいいか選手がメンピンドラウラ12000の直撃で、原点オーバーの2着目に浮上し試合を振り出しに戻す。
その後はげんぶ選手に反撃したゆうれいいか選手が盤面を制圧して局が進行していく。霧崎九十九選手と狂犬まさG選手にはなかなかチャンスが回ってこない。

オーラスでは霧崎九十九選手、狂犬まさG選手の逆転手をゆうれいいか選手が阻止して連荘。そして勝負の1本場、11巡目、ゆうれいいか選手が5-8s待ちの王様リーチをかける。げんぶ選手は5pのチーで4巡目のイーシャンテンからようやくのテンパイ、9p・中のシャボ待ちになった。

5sが喰い流れてチャンスがあると思いきや、そこには落とし穴が。1sを重ねた狂犬まさG選手は1s(純カラ)と中のシャボ待ち。リーチに危ない中張牌を引かされたげんぶ選手が手をかけたのは2枚持ちの「中」。これが狂犬まさG選手にマンガンの直撃となり2→3着に。0放銃で耐えた霧崎九十九選手がなんとか2着を持ち帰った。

試合後インタビューコメント

1着・ゆうれいいか選手(Emperor Peng Inc. Σbranch)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
トップうおおおおおおおおお
次もトップうおおおおおおおお
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
げんぶくんとの捲り合いになった東4局0本場南2局南3局1本場
全部勝てたのでトップを取れました

3着・げんぶ選手(Luna de espaeranza)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
前回と比べて緊張はしなくなったものの、まだまだ甘い部分が目立ったのをきちんと咎められた印象です。
次こそは勝ちます…!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東3局タンピンドラ赤立直せず、オーラス1本場打東など
もっと振り切って打てていればいい結果を呼べていたであろうものを中途半端な打牌で無駄にしてしまったのが悔しいです

4着・狂犬まさG選手(縁)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
勝負手はできたけどあと1牌が遠すぎました。
チームのポイントに全く貢献できていないのはつらいけど、次回以降リベンジしますのでまた観てください!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東4局5本場、メンチンリーチを打った局。
初打字牌を打って三色含みのタンピンと清一色の両天秤にかけたほうが良いかは今もわかりませんが、5巡目以降の字牌を切るタイミングは自分の中でベストだと思っているだけに結果につながらなかったのは残念です。

この対局の牌譜はこちら!

(記・あさひなひなた)

第2試合A卓

東家 Pleiades所属 アルシー選手
南家 麻雀以外麻雀じゃないの所属 Pacific Dainagon選手
西家 牌のまにまに所属 矢絣京選手
北家 ホープフルA所属 ヨーテル選手

全員がΣリーグ経験者、かつ今期こそはファイナルへ、優勝するぞという強い思いを持ったメンバーが同卓した。
過去のリベンジを果たさんとする4人の戦いは、大変熱い試合となった。

東1局1本場

Pacific Dainagon選手、高目マンズイッツーの47m待ちのピンフをリーチするも、ヨーテル選手がタンヤオ三色同順の2000点の和了でかわしていく。

東2局1本場

Pacific Dainagon選手、この親番で西ポンのみの形で白暗刻、赤5sを使った258s待ちの絶好のホンイツを聴牌。
これを8sでツモ和了、12000点の和了となった。

東2局2本場
ここで、超大物手が飛び出してくる。

矢絣京選手、1トイツしかないこの手を、字牌から切ってスタンダードに進めていっていたのだが、

何が起こったのか、あれよあれよとトイツ・暗刻ができ、
12巡目には、8m・3pをツモると役満・四暗刻になる形を聴牌
これをリーチ。
ロン和了であったとしても、リーチ・タンヤオ・トイトイ・三暗刻と、跳満が確定している。

これをヨーテル選手が、自身の手牌の中から比較して一番安全度の高かった3pを選んでしまい、12000点の放銃となった。
ヨーテル選手には、大変痛い放銃になってしまった。

その後はPacific Dainagon選手、矢絣京選手が互いに和了ような展開となり、
ヨーテル選手、アルシー選手は積極的に仕掛けるも、
南2局にヨーテル選手が矢絣京選手に8000点の放銃、
南3局にアルシー選手がPacific Dainagon選手に8000点の放銃となり、
ヨーテル選手、アルシー選手には大変厳しい試合展開が続いた。

南4局
Pacific Dainagon選手が53500点持ちで1位をリード、
矢絣京選手が38000点持ちの2位、
アルシー選手が8400点の3位、
ヨーテル選手が100点持ちの4位で迎えたオーラス。

親のヨーテル選手、5巡目にして南ドラ1、ツモれば三暗刻も付く、
2p9pのシャンポン待ちと、最高の聴牌をリーチする。

しかし、ここで3着を絶対死守したいアルシー選手が25s待ちのピンフをダマ聴牌、これに5sを掴んでしまったヨーテル選手が放銃。
最後はヨーテル選手にとって、本当に本当に辛い終わり方となってしまった。

Pacific Dainagon選手は今期初トップとなり、自身にも、チームにも非常にうれしい結果となった。
矢絣京選手は2着ではあったが、ツモれば四暗刻の聴牌にもたどりつき、非常に勢いがあった麻雀となった。
アルシー選手は苦しい麻雀ながらも最後は3着を死守し持ちこたえた、という感じだろうか。
ヨーテル選手は、非常に苦しい麻雀となった。しかし、このまま終わるような選手では全くないので、次回以降期待したい。

試合後インタビューコメント

1着・Pacific Dainagon選手(麻雀以外麻雀じゃないの)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
いっぱいリーチ打てて楽しかったです。次は全局リーチを目標にがんばります。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局、テンパイを外すか取りダマにするかの選択にあまり自信はなかったですが、結果としては一番良かったのでツいてました。具合が良かったです。

2着・矢絣京選手(牌のまにまに)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
大変な卓でしたがプラスで帰ってこれたのでよかったです
チームも瞬間暫定首位になりましたのでこの調子でポイントを積み上げたいですね
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東2局2本場
正直あんまりやる気がしない手だったところにドラの初牌中を引いてきて七対子に寄せましたが2巡後に親の上家がドラを切り出してきたのに合わせる形で今なから鳴かれないのとタンヤオ発進で聴牌取りに行くルートもありそうかなと思い七対子も消えないので中を切りだしました
11巡目ターツ選択のところですが、両面固定の方が和了率は取れそうだとは思いましたが最大上振れの四暗刻も見たかったので打2p、次巡に7sを引き入れてツモリ四暗刻に
立直したほうが出やすそうというのも込みで立直して見事仕留めることができてよかったです
あとはオーラスです
親から速すぎる怪しい立直が来てしまい全力でオリを選択
七対子も結構ありそうだったので選択が難しかったです
最後2pが切る候補に入ってたので打たないまま終わってくれて助かりました
親に放銃してたら先がわからなくなるところだったので耐えです
トップ取りたいところでしたが浮きの2位でチームにポイントを持ち帰れたので値千金ってところですね
引き続き頑張ります!!

3着・アルシー選手(Pleiades)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
本日は苦しい展開が多かったものの、押し引きや進行が中途半端になってしまう場面が多かったので、反撃しきれなかったのが悔やまれました。相手のレベルが高いからこそ、丁寧にワンチャンスをものにできる準備をしていきたいです!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
オーラス、ピンフをアガりラス回避ができた場面。
親からのリーチでしたが、手形十分になったところからしっかり押し返せたのがよかったです。

4着・ヨーテル選手(ホープフルA)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
ラスでした!チームは最下位になってしまいましたがこんな時こそ希望を忘れずに、次からコツコツ上がっていければと思います!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局の8p放銃はふわっと打ってしまったなーという感じがしてます。食い伸ばしのケースを重く見るべきだったかもしれません

この対局の牌譜はこちら!

(記・XK⇒ペケ子)

第2試合B卓

起家:せどなりあん選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
南家:高倉拓馬プロ(遊楽亭)
西家:ひげくじら選手(M kingdom)
北家:松岡康眞プロ(RIDECAT)

競技麻雀のプロ雀士2名とアマチュアの強豪雀士2名というΣリーグならではの卓組となっている。
松岡康眞プロ(魂天)、高倉拓馬プロ(天鳳10段)、ひげくじら選手(天鳳8段)、せどなりあん選手(天鳳8段)とハイレベルで熱い闘牌に要注目だ。

東2局
比較的平たい点数状況で迎えた東2局。
松岡康眞プロは下図の手牌から發をポンして打4p。

發ポンから発進

12巡目、高打点狙いで残していた中を重ねる事に成功。
ここから打8sにて混一色に向かう。
ピンズの47pを使用した和了は手組の段階で拒否しており、意思のある高打点への移行だ。

見事な手組で中をキャッチ 打8sで混一色に向かう

松岡康眞プロの混一色っぽい仕掛けに対応しながら手を進めていたひげくじら選手。
13巡目に3mを重ねて一気通貫、赤ドラの聴牌。
下家が混一色っぽい仕掛けをしており、3sは比較的拾いやすい牌、巡目も13巡目と深いためダマテンにする人もいるかもしれない。

打中で立直を宣言

ひげくじら選手は生牌の中を勝負し立直を選択。
かなり積極的な選択に見える。
待ちのペン3sだが、この巡目で3枚も山に生きていた。

中をポンして9sを勝負

松岡康眞プロは立直宣言牌の中をポンして9sをプッシュ。
發中混一色ドラ1の満貫を聴牌。
終盤で勝負手と勝負手がぶつかる展開となる。

一方、2軒に挟まれた高倉拓馬プロは立直の現物5s、手順的にタンキ待ちにしか放銃しなさそうな2sと比較的安全な牌を切りながら粘っていたがドラの9mを重ねて現物の9sを切って聴牌。

場に打てないドラの9mを重ねて聴牌 しぶとい打ち筋だ

打9sで聴牌取りをした直後、立直をしているひげくじら選手から9mが切られる。

9mをポンして打4pを選択

高倉拓馬プロは9mをポンして打4pを選択。
9mをポンした場合、下家のひげくじら選手のツモ番が一回増えてしまう事と引き換えに、自身の海底のツモ番をキャンセルする事が出来る。
その場合、海底の手番で危険牌を引かされてオリに回る事が無くなる。
出来る事は全てやるという意思を感じるポンだ。

積極的な立直判断により見事な跳満の和了

ポンの直後、ひげくじら選手のツモ和了。
裏ドラが1枚乗って跳満の和了となった。
聴牌時に立直をせずダマテンに構える人も一定数いると思われる状況だったので、筆者には非常に強烈な和了に見えた。

南4局
トップのひげくじら選手と10300点差。
3着目の親番である松岡康眞プロと3000点差で迎えたオーラス高倉拓馬プロの手牌。
松岡康眞プロから3sが放たれる。

ブロックは足りているため3sをポン 速度重視の手組

高倉拓馬プロは3sをポンして打9p。
点数状況的にトップ狙いが厳しく3着が近い点数状況のため、發バックで最速の和了を目指す手組だ。

8mポン打9mで応戦

一方の松岡康眞プロもこの形から8mをポン。
愚形ターツが有り門前での和了がやや厳しい形。
高倉拓馬プロの仕掛けも入っているため猶予が無いという判断だろう。

打4pにて立直をせずにダマテンを選択

同巡にひげくじら選手がツモ3pで聴牌。打4pでダマテンに構える。
東2局の積極的な立直とは対照的に慎重な選択だ。
メリット・デメリットがある選択だが、ダマテンの理由として考えられるのは以下だろうか。

  • 高倉拓馬プロの河がそこそこ速そうなので親を流してくれそう

  • 立直すると高倉拓馬プロがオリてしまう可能性が生じる

  • その場合、親に連荘される可能性が上昇する

  • 立直棒を出すと高倉拓馬プロの満貫ツモで逆転されてしまう

  • 今後の状況次第で親へ絞る選択が残せる

松岡康眞プロもツモ南で追い付く

10巡目、松岡康眞プロも南ツモで聴牌。
打点は3900点なので和了れば2着に浮上できる手だ。

赤5sをポンして打4p 打点が倍になる仕掛けだ

松岡康眞プロはせどなりあん選手から出た赤5sをポンして打4p。
打点が7700点になり、他家へ与える威圧感も高まる鳴きだ。

ここから發をプッシュ

11巡目、ひげくじら選手は生牌の發を引かされてしまう。
ざっくりとした状況は以下の通り。

  • 直前に高倉拓馬プロが手出しで9mを切っている(8m9mと払ってるのでペンチャン落としに見える)

  • 見えていない役牌は南と發

  • ドラは自分の目から3枚見えている。

    上記の状況だったが、この發は親にも放銃する可能性があり、その場合対々和が複合する可能性もある。
    観戦時に筆者はここで手仕舞いになりそうだと思って見ていた。
    ひげくじら選手は發を勝負。
    恐らくだが、直前の9m手出しを見て親よりも高倉拓馬プロが役牌を持っている可能性の方が高いと判断したのだろう。

この發を高倉拓馬プロが鳴けて、ひげくじら選手が切った親の現物の2mでこのゲームはフィニッシュ。

高倉拓馬プロは狙い通り2着を確保

全体的にひげくじら選手のゲームメイクが光る試合に見えた。
見事な跳満ツモ、オーラスの發プッシュが印象的なゲームだった。
高倉拓馬プロはしぶとく2着をキープ。 全体的にとにかくしぶとくて敵に回すと面倒臭い打ち筋、という印象を受けた。
3着となった松岡康眞プロは競技麻雀っぽい高打点移行の見事な手筋が印象的だった。
4着となったせどなりあん選手は東1局で凄まじい打点の立直を打ったが流局してしまい、以降は苦しい展開が続いてしまった印象。 次回以降の活躍に期待したい。

第2試合B卓のスタッツ

試合後インタビューコメント

1着・ひげくじら選手(M kingdom)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
かなりツイてました この勢いに乗って次の試合もおっきく勝ちます!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東2局でいったんやめた形からイッツー跳満に仕上がったのと
オーラスに親の仕掛けを受けながらもメタビさんにサし気味に發、2mと打てたところが大きかったです

4着・せどなりあん選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
連ラスでした 次頑張ります
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局の塔子選択3色を狙った方が良かったかもしれません

この対局の牌譜はこちら!

(記・俺クラスはだま)

第2試合C卓

起家は縁、伊藤正樹プロ、そして南家はLuna de esperanza、後藤哲冶プロのプロ対決。一方西家はEmperor Peng Inc、みずきけい選手、北家はぽんてんLv47、刃金しろがね選手の並びで、前期ぽんてんLv47に所属していたみずきけい選手がリーダー刃金選手への「恩返し」を狙う。

選択の連続から予想外の最終形へ。変幻自在の一撃炸裂

東場は東4局を迎えて誰も3万点を超えていない、静かな立ち上がり。ここで早い手が入ったのは後藤プロ。5巡目に早々にテンパイが入るも、役無しドラ無しのカンチャン4p。

両面に変化すればピンフ、25sを引ければ一盃口変化もあるため、取ってダマに構える選択も有るところだが、ここで後藤プロは5pを切ってテンパイ外しを選択。

すると次巡に3sを引いて再テンパイ。25sどちらで和了っても一盃口確定形ということもあり、ここでリーチの選択もあるかと思わせる形だが、今度は清一色のリャンシャンテンにもなったため、ここはダマを選択。

すると次に想定外の7m縦引き。こうなると高目三暗刻のテンパイとなり、ここで5s切りリーチに踏み切る。

このリーチの一発目に不運にも追いついてしまったのがみずきけい選手。テンパイ打牌となり得る1s2sどちらも放銃牌となってしまい、選ばれたのは高目三暗刻となる2s。大きく点棒が動いて南場を迎える展開となった。

3者ひしめく大接戦。全員の想いが交錯した1牌の後先

後藤プロが中盤のリードをしっかり維持して迎えたオーラス。刃金選手が5巡目にひと鳴きで早々に5800テンパイを入れる。

これがドラ3まで変化して、14pのテンパイを入れていた後藤プロのところに流れるも

ここは中の暗刻落としで大回りとなり不発に。

次局も先制テンパイを果たしてリーチを打った刃金選手だが、これも一発目に勝負するかどうかの選択を迫られた後藤プロが迂回して不発に。

次局もカンチャンから積極的に仕掛けて東バックで早々にテンパイを入れるも、最後は役無しダマに構えていた伊藤プロが7sをツモり、刃金選手が親被りで4着落ちの憂き目に遭う結果となった。

トップとなったのは後藤プロ。中盤の大きな加点をしっかり守り、オーラスも親にだけは打てない、という局面で盤石の受けという見事な内容を見せた。2着となったのは伊藤プロ。じりじりと点棒を削られながらも、最後は地力で終わらせプラスポイントを持ち帰ることに成功した。3着となったのはみずきけい選手。序盤に苦しい展開が続きながらも、じわじわとビハインドを縮めていき、最後は200点差上回る驚異の粘りでの3着確保となった。4着となったのは刃金選手。3局連続でテンパイを入れたオーラスが全て不発に終わったことが響いた。

試合後インタビューコメント

1着・後藤哲冶プロ(Luna de esperanza)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
チームが開幕節以降トップとれていなかったので、久しぶりのトップとれて良かったです!次の試合もチームに貢献できるよう、頑張ります。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東4局、カン4pテンパイリーチ打たずからのチンイツを見た手組、7mが暗刻になった時だけ三暗刻リーチを打とうと思っていたのが上手くハマってくれてよかったです。

3着・みずきけい選手(Emperor Peng Inc. Σbranch)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
収入のほとんどが形テンのテンパイ料だった気がする…!次はしっかり和了ってガンガン加点していきたいです!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
タンヤオ七対子で、待ちを3索か4索を選べるときがあったのですが、しっかり考えて選択した4索待ちが和了れたのが良かったかなって思います!

4着・刃金しろがね選手(ぽんてんLv47)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
都合の悪い展開というか、プッシュされたくない所を押し切られ、当たり牌は止め切られという展開でした。後述の西を押し切れなかったところが敗着かと思います。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南1局0本場
1切れの西を止めた場面。
12000が確定している下家の手牌は、456mが確定で入っていて、45s+頭、456s+単騎、99sと何かのシャンポン、このあたりである可能性が非常に高く、自身の待ち(7m南)に自信が無かったのもあり、西が切りきれませんでした。押し優位な気はしますが、私の現状の実力では分かりません。

この対局の牌譜はこちら!

(記・銀貨先生)

第1試合の結果

第2試合の結果

本節の結果

本節は全チームが30pt以上も動く大荒れの一節となりました。その中で最もポイントを伸ばしたのははいまに。開幕節から2位を維持していた本チームがここでついに首位に躍り出ました。
レギュラーシーズンの4分の1が終了し、徐々に上下が開く展開となりました。しかしまだまだ先が長いレギュラーシーズン、各チームがここからどういった動きを見せるのか是非ご注目ください。

おわりに

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