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完成!え?あ!

Pickupのパラフィン浸潤も済んだので、組み上げられる状態になってきた。パーツの配線は、前試作同様プリント基板をNCで削ったものを使う。何しろ、外形まで切ってくれるのがありがたい。(個人的にも欲しくなった)

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前回よりも基板はスリム化し、ボリュームも基盤に直接はんだ付けできるものをチョイス。まず、はんだ付けをする部分をマスキングし、ソルダーレジストのスプレーを吹いておく。乾いたところでマスキングを剥がし、フラックスを少し塗る。これではんだが不要なところまで広がらなくなり、ソルダーレジストで絶縁の効果も期待できる。

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用意したパーツをはんだ付けしていく。アウトプットの6.3mmステレオジャックは基板取り付け型がないので、ビニール線で接続する。基板を使うと配線がシンプルに収まるので断線やショート、配線ミスが減る。

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裏側は念のためだがショートを防ぐために、テープでカバーする。なかなか順調に作業は進む。これを収めるケースだが、Shapewaysを使って外注することにしたのだが、ちょうど新しいマテリアルのプロモーションで安く仕上げられる3Dプリント素材があったので、それを使った。ケースと蓋で送料入れると1万円強、まあまあかな。届いたケースの内部に導電性塗料を塗る。二回塗り。この塗料で内側に導電性の皮膜を作るが、その一部をジャックのグランドに接触することによりシールド効果がある(はず)。

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乾いたところで、パーツをねじ止めしていく。寸法もぴったり、計画通りすぎる。だが、この時点で実は既に落とし穴にはまっていたのだが、全く気付いていない。ジャック穴が少し小さかったので、リーマーで広げる。問題ない。あとは蓋を閉めて完成のはずだ。

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ここで一つミスが発覚する。購入しておいたボリュームの「ツマミ」がこのタイプの軸に合わず、入らない。まあ、前回の試作品から取り外して使えば当座は問題ない。折を見て買ってこよう。さて蓋をしてネジ留め、仕上がりの感じも売り物みたいに綺麗に上がった。

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さて、Stickに取り付けてテストしよう。10,000回巻きのPickupはどうかな?導電性塗料のシールド効果はいかに?

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外注したケースは硬質でシックな感じ。艶消しグレーが渋い。自宅3Dプリントは手軽に試作できるが、工業製品という感じの完成度はない。一点もので完成度を高めるならば外注する方が良いな。シールド(ケーブル)などを接続し、アンプの電源を入れてヘッドホンをする。ボリュームを最大値まで回す。

おう、全く「ジー」というノイズがしない。非常にクリアだ。弦を弾いてみる。ん?音が出ない?まさか配線ミス?ちゃんと電源入ってるよな。ボリュームは最大まで回してあるし。なんか失敗した?ボリュームをいじるとちょっと雑音が入った。ノイズも。ボリューム下げてみる。あ、音が出た。え?ボリューム下げると音が出るじゃん。「あ〜っ!」ボリュームの配線、逆じゃん!右に回すと小さくなっちゃう!腰から崩れ落ちる自分。とんでもないマヌケだ。

基板のパターンを切って、ビニール線で接続して補修すれば直すことはできる。でもそれは見えないところとは言え、カッコ悪い。ボリュームは基本的に楽器側ではフルボリュームなので、左いっぱいにしておけば問題はないのだが。やはり基板、作り直すことに決定。

音は、少し高音域が抑えられている感じがする。少し太い感じと言えばいいか。ノイズは前のアルミ箔よりは良いと思うが、まだ少しのる。そこで2つのPickupの接続を逆にしてみる。ノイズが同じ原因ならコイルの方向を逆にすると、ノイズの山、谷を消し合ってノイズが緩和されるはず。この方法なら簡単に変更できるので、配線を付け直してみたところ、少し低減した。パラフィンも効いているようで、振動による雑音も気にならなくなった。基板のパターンは書き直したので近日中にカットし直し、完成に向けてアップデートする予定である。乞うご期待。

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