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Stick用ラップバー(Lap Bar)の制作
Chapman Stickの後ろ側には、プラスチック製の大きなフック状のパーツがあり、立ち姿での演奏にはこのフックをベルトに掛けて首から短いストラップで斜めに支えるようになっている。
おそらく大部分の演奏者はライブなどではこのスタイルで演奏するのだが、部屋で練習するときや自分のような特に人前でのライブなどのないアマチュアなどはこの立ち姿での演奏はちょっと面倒くさいし、立っているのも(楽器自体が重
Divided Pickupの制作(13)
あれやこれや、やりたいことがいっぱいあって、悲しいことに体も頭も一つしかなく、気が付けば一年経っている。前回の記事から機材の環境がだいぶ変わり、シンセサイザを購入したり、パッチベイやらオーディオインターフェイスやらそんなに高価でないものを徐々に揃えている。
無線で接続する
最近導入したのは無線で音を飛ばすトランスミッター(とレシーバー)。Divided Pickupを使わない、単なる楽器の練習
Divided Pickupの制作(12)
前回はピックアップ(コイル部)を作成し直したところまで来たが、その先の問題=プログラムの方が進んでいなかった。というのも、開発環境のMaxの方でピックアップからの信号を処理する際に、どうしても高音弦(1、2弦あたり)の信号処理が安定せず、音を一つ弾いているだけなのに目まぐるしく数値が変化する状態であった。原因として考えられるのは(1)高音弦の信号が弱く、それを補うためにゲインをあげるとノイズまで増
もっとみるDivided Pickupの制作(11)
●更に改良する
前回(10)で一応完成という形にはなったが、一つだけ気になる点があった。下側の弦(1弦〜5弦)のコイルが1mm強、弦の中心からずれている。機能的には問題ないので気にする事もないのだが、何となくスッキリしない。ただ前回の工作、細い線のハンダ付けの苦労を考えると腰が重い。できるだけハンダ付けを楽にするために何か方法はないかと、細い線を長く取り回さないようにプリント基板を活用することを考
新・コイル巻き機の制作(3)
●ソフトウェアの制作
機械をコントロールするには当然ソフトウェアが必要である。特にArduinoやRaspberryPiなどを使う場合には、必ず何がしかのプログラミングをする必要がある。今回は、
巻き取り軸を回す、所定の回数回す。
ガイドを所定の位置間で往復する。
というのが基本的な動きであるが、そのために所定の回数を決めたり、位置を設定したり、現在の巻き数の表示などをしなければならない。で
Divided Pickupの制作(10)
前回からだいぶ時間が経ってしまったが、計画を再開する。前回では「一応ハードウェア面はできたので、そろそろソフトウェアを」という流れだったのだが、その後入手した新しい楽器の方が弾きやすく、こちらに付けるピックアップを先に制作することにした。
●計画
これまでの制作ではピックアップユニットが古いものだったので、ユニットを丸ごと作ることにしていたが、今回はピックアップだけを作る。問題は設置場所で、あま
Divided Pickupの制作(9)
前回の制作ではハードウェア部(ピックアップとチャンネル分岐ボックス)が完成した。次はソフトウェア側の制作に入る。TASCAMのインターフェイスからの取り込みは専用アプリで設定する。実際に制作していくのは次の段階、USBから取り込まれた音を解析し、周波数もしくはMIDIノート番号に変換するところ。さらにその数値によってビジュアルを変化させる部分である。
解析する部分はMax8を用いる。Maxは音(
Divided Pickupの制作(8)
ピックアップユニットが完成したので、チャンネル分岐ボックスの制作に入る。前回の制作では上手くいくか半信半疑のところもあったので、手持ちの古いHDケースを加工してプリアンプなどを収めたが、今回はそれっぽい少ししっかりした筐体を使うことにした。TASCAMのUSBインターフェイスの幅が約45cm、奥行きが21cmくらいなので、同様のサイズで重ねることを考えて探したが市販のケースではちょうどいいものは見
もっとみるDivided Pickupの制作(7)
外注しておいた3Dプリントが届いたので制作を再開する。先日製作した2つのピックアップは前回同様パラフィンを浸潤させた。これをやると、至る所がロウだらけになるのでちょっと困るのだが、しょうがない。その他の回路部分には色分けされたリボンケーブルを予めハンダ付けしておいた。
3Dプリントされた箱のジャックやDINコネクタの穴をチェックする。少しきついところはリーマーで広げて調整する。内側は導電性塗料を
Divided Pickupの制作(6)
前の試作と同様、コイルを巻いていく。銅線は0.06mm、大きい方のコイルは4,000巻きになった。今までのコイルの8,000巻きに比べて半分なのはピックアップのサイズをコンパクトにしたためであるが、正直少し不安がある。ただ巻き数は多ければいいというものでもなく、多ければ音が太くなる傾向があるらしい。どちらかというと繊細な、か細い音の方が好みなのでとりあえずこれでやってみる。ダメなら作り直すだけだ。
もっとみるDivided Pickupの制作(5)
思うところあって、再びDivided Pickupを作ることにした。前回製作したものが壊れたり問題があったわけではない。このピックアップを使って何をしようとしているのか。それは弦楽器をモーショングラフィックなどのコントローラとして使えないか。弦(音)からパラメータを作り出せないかということを実験しようとしているわけである。前回のものでStickのメロディ側5本の弦の音は無事取り込め、この方法でパラ
もっとみるDivided Pickupの制作(4)
前回で問題となっていたオーディオインターフェイスが入荷したので、早速購入。TASCAMの16チャンネル入力。そんなに数が必要ではないのだが、10チャンネル入力などという機材はない。4チャンネル以上になるといきなり8とか16とかになる。とりあえず5本の弦だけなので6チャンネルがあればそれでもよかったのだが、今後10本の弦全部で作ることも考え、この機種にした。
入力はXLRコネクタ、いわゆるキャノン
Divided Pickupの制作(3)
前回に引き続き制作。まずは前回の検討材料であったプリアンプユニットであるが、中華製プリアンプユニットを使ってみたところ、せいぜい5倍程度にしか増幅していないようだ。ではスピーカーも鳴らせるアンプならばと、これも取り寄せてみたが今ひとつ音質が悪い。
だがここで一つ思い付いて、ソフトウェア(MAX)側でシグナルを増幅してみたところ、うまくいきそうな手応えがあった。これなら調整もしやすいので、元のプリ
Divided Pickupの制作(2)
さて、1つのコイルでのテストは信号レベルの問題があるとはいえ、とりあえず上手く行った。次の段階として、コイルを増やす。今回はメロディー側の5本につけてみるが、最終的には10本の弦全てに付ける計画も考えている。
まずは追加のコイルを巻く。前回のコイルの巻数は3,500巻だったが、少しでもレベルを稼ぐため4,000巻まで上げる。均等な太さに巻くのがむずかしい。途中で微妙に調整する。一本作っては端子の