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運転見合わせ~その時、どうすれば一番ラクか?

2019年9月9日、関東地方を台風15号が直撃。一部で深刻な被害をもたらしました。
ただ、一番困ったのが、月曜日の早朝に台風が直撃したこと。しかも、JRをはじめとする交通機関は、前日早々に始発からの運休を決めていました。

果たして無事会社にたどり着けるのだろうか?被害が深刻になり、運転開始が遅くなればなるほど朝がラクだなぁ・・・ひょっとしたら会社に行けなくて休みになるかも?などと前日からやきもきしながら迎えた当日。
5時ごろにはまだ雨風が激しく、外出は困難な状況でしたが、30分ほどすると雨は小康状態になり、ちょっと風が強いぐらいの天候になりました。

私は無事に出勤できた

私は東武東上線沿線に住んでいます。
あの、「台風には強いが、人身事故に弱い」関東では有名な路線です。
過去に数えきれないぐらい人身事故に泣いてきましたが、意外にも台風には強く、ちょっと風が強いぐらいなら平気で走るのです。

しかし、さすがの東上線も当日は始発から運休。それでも、6時32分には運転再開。いつもより多少遅れて駅に向かったところ、駅構内の混雑は皆無。来た電車に飛び乗ったにもかかわらず、最寄り駅から座っていくことができました。「台風の影響」とは何ぞや?
しかし、池袋に着くと異様な光景。JRに乗れない人々が東京メトロの改札に列をなしているではありませんか!TDLかここは!?
でも列はスムーズに動き出し、いつもよりちょっと混んでるかな?ぐらいの感覚で、会社には30分遅れで着いてしまいました。
当然社内はまばら。部署のメンバーがほぼ全員揃ったのは夕方でした。こっちはほとんど通常通りに出勤できたのに、なんだか損した気分。
でも、私の職場は24時間365日人がいるところなので、私の仕事の一部を夜勤の方が担っている。早く出勤できればその分、夜勤の方が早く帰れるのです。それに、仕事もスムーズに始められるので、問題なく出勤できてよかったのです。社会人としての責務は、果たさねばならない。

しかし、JR沿線に住む方が地獄を見たことを知ったのは、それからしばらく経ってからだったのです。

阿鼻叫喚のJR沿線

JR沿線に住む方から聞いたところによると、運転を再開する前から駅には人が殺到。あまりの人の多さに駅構内やホームに人が入れず、入場規制がかかったそうです。
やっとのことでホームに立っても、来る電車来る電車ずっと満員。しかも天気が回復してくると、気温も上がってくる。正に地獄絵図。

いつもは朝の数時間に人が分散して電車に乗るところを、利用者が一気に駅に殺到してしまうとホームに人が入りきれず危険なので、駅側もそういった時には入場規制をかけます。私も学生時代、GLAYのカウントダウンライブの会場整理のバイトをしていた時、海浜幕張駅の入場規制に携わったことがあります。
しかも、始発駅ならともかく、途中駅なら来た電車はすでに前の駅までに人を乗せて満員。それじゃ、少しでも早く出勤したいのなら、徹夜で駅で待ち、運転再開と共に電車に駆け込まなくてはいけないのでしょうか?コミケじゃあるまいし。
しかも乗った電車も、線路上に電車が詰まって止まるわ、あらたな問題が発生してまた止まるわ・・・。想像しただけでも恐ろしい通勤時間です。正に「国電」ならぬ「酷電」の再来。(国鉄時代、通勤電車の愛称が「国電」でしたが、その混雑のひどさに「酷電」と揶揄されたのでした。それにしても、「E電」という愛称、一般公募の上決まったのに全く浸透しませんでしたね)

そんなことなら、30分遅れで出勤できた私はラッキーだった方です。しかし、台風が来るたびにこれじゃ身が持たないってもんです。

東上線に学んだ運休時の心構え

最初に述べた通り、東武東上線は関東でも随一「運転見合わせ」が多い路線です。大半は「人身事故」ですが、「クレーン付きのトラックが、何故かクレーンが上がった状態で踏切を渡ろうとして、架線にぶつかり停電」というトンデモな理由で運休することもありました。
帰りの際に運転見合わせを食らったら、まずは池袋から振り替え輸送を使う、というのが常套句。埼京線で川越まで行き、食事でもすれば大概は復旧しています。それでも復旧せずに、川越市駅で怒号飛び交う中待ちぼうけを食らったこともありましたが。

しかし困るのは朝です。いつも通り駅に行ったら、電車が動いていないのです。今回のようにアナウンスしてくれればいいのですが、そうもいかないこともある。
その時の選択肢としては、車で駅まで来ているのなら、川越まで車で行って川越線、埼京線で池袋に行くか、東上線の運転再開を駅で待つしかありません。

かつては少しでも早く出勤せねば、と思って、止まっている電車でずっと立って待っていましたが、さすがに2時間も動かないとキツい。ようやく動き出して、会社に着くころにはヘトヘトで仕事になりませんでした。若いころならまだいいですが、今となってはもっとキツい・・・。

そこで考えたのが、「電車が走るまで家でのんびりする」ということ。

その後のある日、家で出勤の支度をしていたら、東上線人身事故による運転見合わせのニュースが入りました。ここぞ!とばかりに会社に連絡を入れ、そのままのんびりソファに座って行く末を見守りました。時にウトウトしてましたが。
予想通り、運転再開に2時間近くかかりました。それを見届けて家を出て、多少時間はかかったものの、問題なく出勤できました。駅で動かない電車内で立ちっぱなしよりはずっと楽。仕事も問題なくできました。

今回のJR計画運休でも、様々な人がいたと思います。忍耐強く待った人、あきらめて帰る人、途中で体調を崩してお休みをもらった人、電車をあきらめてバスやタクシーに乗る人・・・。
でも会社に連絡を入れて了承を得られたならば、事態が落ち着くまで待つのもひとつの手です。通勤でいつも以上のパワーを使うのはもったいない。それが、自身のためにも、会社のためにもなるのです。

それでも、世の中には遅れられない人もいる。会社近くの工事現場で時間通りに工事を進める方々を見て、そう思いました。前日から近くの宿を取ったり、会社に泊まる人もいたでしょう。頭が下がる思いです。

台風15号の被害は甚大だった

そんな大騒ぎの朝でしたが、帰宅してニュースを見て、千葉県では大きな被害があったことを知りました。街中の電柱のみならず、送電線の鉄塔が2基倒壊し、未だに停電が続く地域もあるようです。暑さは残りますが、今後天気は落ち着くと思われるので、一日も早い復旧を祈っております。

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