すずめ、めだか、からす
「定石」とはもともと囲碁の用語で、決まりきった最善の手順のことを指す(将棋では「定跡」と書く)。囲碁や将棋に限らず、たいていのものに定石というものは存在する。例えばしりとりでは、まず「りんご」と答えるのが定石となっている感がある。幼稚園の頃、同じばら組のジュンペイくんが、しりとりの初手で「リンカーン・コンチネンタル」と言い、周囲をざわつかせたことがあった。いきなり「る攻め」とは、なかなか嫌な幼稚園児である。すずめ・めだか・からす、という並びも、定石といっていいような流れでは