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ブルーアーカイブ

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『ブルーアーカイブ』の感想記事。「キモく誠実に」をモットーに書く予定です。
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#ネタバレ

砂塵に焼かれて星は征く――対策委員会編3章Part1~3・感想【ブルーアーカイブ】

 前略。完走後に感想を書くつもりでしたが、Part3(17~27話)で見事に情緒をぐちゃぐちゃに…

灰猫
2週間前
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無法者たちの長い夜――『0068 オペラより愛をこめて!』&絆ストーリー感想【ブルー…

 "おはようAgent68。我々の調査によれば、裏社会の暴君ドン・アランチーノが数日後、オペラハ…

灰猫
4か月前
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最推し(鬼方カヨコ)のASMRに狂わされるまでの記録【ブルーアーカイブ】

 「狂う」とは誇張表現のように聞こえるかもしれない。自分でもよくわからない。ただ少なくと…

灰猫
5か月前
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言の葉に染まる心――百花繚乱編1章・感想【ブルーアーカイブ】

 「言霊」。古代日本において、言葉には霊力が宿っており、声に発すると現実に影響を及ぼすと…

灰猫
7か月前
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いつかその傷が足跡になるまで――錠前サオリ・絆ストーリー感想【ブルーアーカイブ】

 挨拶も、  口癖も、  悩みも。本当にそっくりな二人だ。  エデン条約編4章において、…

灰猫
8か月前
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"Teacher"ではなく"Sensei"として――先生について【ブルーアーカイブ】

 往年の「野獣先輩〇〇説」を思い出しますね。現在最も強力なミームと化しているのは「田中角…

灰猫
10か月前
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これは二人の"物語"――『学漫同人物語』感想【ブルーアーカイブ】

図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、 あくまで自由を守る。  『図書館の自由に関する宣言』に記されている有名な一節です。有川浩の小説『図書館戦争』でこれを知った方は多いのではないでしょうか。うーん、何度見てもめちゃくちゃかっけえな。  この宣言は、なぜこんなにも断固とした姿勢を見せているのか。その経緯は前文第4条で示されています。  図書館は「知る自由」を保障する場である。しかし、国家権力による検閲など、それを踏みにじられた歴史がかつてあった。あの過ちを二度

少女は白く儚き花のように――鬼方カヨコについて【ブルーアーカイブ】

 凍ったポッポ。魚マラカス。まぐろみかん。ということで、「"単刀直入に"推しを教えてくださ…

灰猫
10か月前
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隠されし遺産を求めて〜あるいはエデン条約編After Story〜感想【ブルーアーカイブ】

 ごめんウイ。本の話に全っっっ然集中できない。この角度はガン見しちゃう。弱い先生を許して…

灰猫
11か月前
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不信の時代、さまよう獣達——カルバノグの兎編2章後編・感想【ブルーアーカイブ】

・高度情報社会はあらゆる主義主張を相対化させる。ポスト・モダニズム思想は、マルクス主義思…

灰猫
1年前
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錯綜する正義、自由と責任の在り方——カルバノグの兎編2章前編・感想【ブルーアーカ…

・「統合作戦の原則(principles of joint oprerations)」の一つに「機動(Maneuver)」があ…

灰猫
1年前
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君に捧げる「奇跡」の物語——最終編4章・感想【ブルーアーカイブ】

・挫折の経験——永遠に癒えないその傷を身に刻みながら、なお生き続けようとするのなら、ある…

灰猫
1年前
95

責任を負う者、愛し続ける者(2/2)——最終編3章・感想【ブルーアーカイブ】

・今なら分かる。きっと客観的には何も間違っていなかったのだろう。彼女は最後まで考え得る限…

灰猫
1年前
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責任を負う者、愛し続ける者(1/2)——最終編3章・感想【ブルーアーカイブ】

・「私」は何者か。「あなた」は何者か。この問いに答えるのは、ある点においては容易だ。どこに生まれ、どんな環境で育ち、現在はどんな立場にあり、何をしているのか。何を愛し、何を憎むのか。そうしたパーソナリティに焦点を当てれば、少なくとも社会的な文脈においては、「私」や「あなた」という存在の輪郭を浮かび上がらせることができる。 ・しかし、誰かを知ろうとするほどに、誰かを愛そうとするほどに、人は他者との不連続性を思い知らされる。愛する者の全て知り尽くしたところで、その苦しみから逃れ