責任を負う者、愛し続ける者(1/2)——最終編3章・感想【ブルーアーカイブ】
・「私」は何者か。「あなた」は何者か。この問いに答えるのは、ある点においては容易だ。どこに生まれ、どんな環境で育ち、現在はどんな立場にあり、何をしているのか。何を愛し、何を憎むのか。そうしたパーソナリティに焦点を当てれば、少なくとも社会的な文脈においては、「私」や「あなた」という存在の輪郭を浮かび上がらせることができる。
・しかし、誰かを知ろうとするほどに、誰かを愛そうとするほどに、人は他者との不連続性を思い知らされる。愛する者の全て知り尽くしたところで、その苦しみから逃れ