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経過観察となりました(ふりかえり卵巣がん日記 #82)

2019年3月に「卵巣がん(らしい)」と診断されてから9ヶ月。12月半ばに抗がん剤治療が終了し、2020年1月から経過観察というタームに入りました。
手術がチャプター1、抗がん剤がチャプター2としたら、経過観察はチャプター3ってところでしょうか。「観察」と言うだけあって、積極的に治療をするわけじゃないですけど。
この先は再発を含めた異変が無いか、定期的な診察でチェックしていくことになります。1月のA先生診察で「次は2ヶ月後、3月に」と、ここからしばらくは2ヶ月間隔の診察。けっこうマメですね。

体感的な体調は1月にはすっかり良くなり、早くも髪が生えてきました。
髪も含めた発毛事情、もうちょっと具体的にお話しすると…

ウィッグ卒業まで

1/17には、頭皮全体にうっすらとウブ毛が生えているのに気付きました。
抗がん剤点滴ラストが12/3だったから、だいたい1ヶ月半後です。

それからすぐ、1月末には口周りにもウブ毛が、その数日後には体毛が生えているのに気付き、2月半ばには眉毛がだいたい生え揃いました。春になっていっせいに木が芽吹くがごとく(そんなに清々しいモンじゃないですけど...なんせ「毛」ですから)息を吹き返す細胞さんたち。各所ムダ毛はこのまま生えなくてもいいのに...なんてちょっと思いつつも「おぉ!頑張ってるね、いいぞいいぞ!」と我が身を励ましました。

髪は順調に育ちました。5月半ばにはほぼ生え揃い、7月頭には美容院で形を整えてもらってウィッグ卒業となりました。さらにその2週間後(ウィッグを取った自分の顔を見慣れてきたころ)にはヘアカラーもしました。美容師さんによれば「刺激の少ないカラー剤なら問題ないですよ」とのことで。

「再び髪が生える時は、くせ毛の様なうねった髪になることも多い。元どおりの髪質で生え揃うまではある程度時間がかかる」と見聞きしてたけど、幸い私は脱毛前と同じ髪質、毛量で最初から生えてきました。このおかげで、早くウィッグが取れたのです。「ウィッグは秋くらいまで使うんだろうな」と思ってたのに、これは嬉しい想定外でした。こういうケースもあるんですね。

もっとも、ウィッグ卒業時はベリーベリーショート。「これで人前に出るのはチョット...」と感じる方も多そうだな、というくらいの短さでした。そうそう、この頃ちょうど、白血病治療後の池江璃花子さんがSK-Ⅱの広告でベリーショートを披露されましたっけ。あれとほぼ同じくらいの長さでした。池江さんのような美しい方はどんな髪型でも美しい…でも私じゃ…ちと厳しいかな?とためらう気持ちもあったのですが、季節的にも暑くなってきたことだし「いいや、もう!」って。美容院からそのまま、帽子もウィッグも被らずに表参道を闊歩(という気分。そう決めたなら堂々と!)して帰宅しました。晴れ晴れと、サッパリした気分でした。

再発防止のためにできることって?

話は1月のA先生診察に戻ります。
「では次回から定期的に検査をすることにしましょう」とA先生に言われ「先生、何かこの先、気をつけたほうがいいことってありますか?」と聞きました。再発防止のためにできることって何かあるのかな?の意味で質問したのです。
するとA先生は即、「何もありません」。
思わず、椅子からコケそうになりました(三枝、いえ文枝さんばりに…あ、今は藤井隆か)。あまりにそっけないじゃありませんか、A先生!いくらなんでももうちょっと何か...お愛想でもいいから「ご無理なさらず、よく寝てよく食べて」とかなんとか、言いようがありそうなもんですが(笑)

でも...そうなんですよね。再発防止に「これが効く!」と確かなエビデンスがあるモノなんてないのです(そりゃそうだ、あれば誰も再発を気にしなくて済みます)。端的に言えば、なるようにしかならない。A先生、そういう意味で「何も無い」とおっしゃったんだろうと推察します。

しかし「そうは言われても」と思うのが、やはり私の性格です。確実じゃなくとも、なんかできることがあるんじゃないか?と。いちおうそのあたりをチェックしたくなってしまう...で、「がんの再発を防ぐために」的な本を数冊読んでみました。でも、どの本もあまりピンと来ず。今はもうその内容もほとんど覚えてないのですが、ざっくり言えば「体のバランスをとりましょう」的な(おもに東洋医学的な視点からの)主旨だったように記憶してます。
「んなこたぁ言われなくても、この治療期間に理解したわい!」とか、「そんなの、意味あるのかな?」と思うようなことが多かったような気がします。

結局、だんだんと「私なりのユルい養生生活をキープすればいいや」ってとこに落ち着き、少しずつ病気前の生活を変えていきました。次回はそのあたりをお話ししていこうと思います。(特別なことは何もないのですが)(つづく)


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