貯金残高957円

貯金0円に等しい通帳を100回見ても金額は増えないわけで。
「あ、マジでやばい」
 何がやばいって、自分の思い描いていた人生計画がダダ狂いまくってる事が数字となって現れてるから。


【やばい~28歳崖っぷち】






「やばい」


 "やばい"という言葉は、昔悪い意味が主流だったのに、私が小学生の頃に意味合いが大きく変わった。
 朝のテレビ番組で『やばいの意味が若者の間で変わり始める!』『やばい=最高! って意味!』ってアナウンサーと、リポートされてるギャルが話してるのを見て、私の中でも『やばい=最高』の意味に変わった。


 が、今のやばいは"最悪"のみで構成されたやばい。

「増えない」


 昔、親友に「バリバリのキャリアウーマンになるわ」と言い放った17歳の夏。キャリアウーマンの意味すらも分からなかったくせに、響きだけで、なりたい! と言ったのを未だに覚えてる。

 その時の親友の返事は
「祭はさぁ……毎月夢変わるよね。先月はお笑い芸人だったじゃん。その前はサーカスの団員になりたいとか言ってたのに」
 である。

 ちなみに、本当に芸人になりたくて、懐かしのソーシャルメディアmixiで相方を募集したところ、すぐに相方が見つかったが、秒速で解散になった。(この話はそんなに深い話ではないので、解散理由はご想像にお任せします)

 そんなコロコロ女の私が地に足をつけて働き始めたのは24歳の時。
 それ以前にもちゃんと働いていたが、通信高校との掛け持ち(掛け持ち?)という状況下の中だったので、アルバイトとしてさらに仕事を2つ掛け持ちをしてたのだ。(人生色々)

 初めての正社員は受付事務。
 経理や簿記の資格がなくても、粗方できるような仕事内容を振り分けてもらった。そこから沢山資格を持ったが、社内規程に記載されてた

『記載されてる項目の資格を取れば、毎回賞金5万円!』

の約束が守られなかったので、そこから色んなところに不満があったり、他で事件があり、色んな経緯を経て、まぁまぁ円満退社をした。(会社側からしたら円満退社では無いだろうが)

「やばい」


 今の仕事は物流関係の経理をしている。自腹はたいて取った資格は、未来の私にとても役立った。マジで感謝。
 途中で会社側からお金が出ないとわかってても意地で資格を取りまくった自分に感謝。

 ただの事務員のお給料っていうのは、地域によるけども、相場は14万前後。職種や会社の大きさにもよるが、19万なんて貰えない。
 常に手取りで考えなくてはならない。総額を気にするのは年末調整の時ばかり。

 
 少ない給料の中、友達と遊び、好きなイベントにも参加して、酒を飲む。

 上手くお金と付き合ってきたならまだしも、いつも生活はギリギリの中でやってきた。

「……お金……どこ」


 あなたは備あれば憂いなし派?
 それともギリギリでいつも生きていたいから派?

 隠す必要もないからぶっちゃけますが、私はギリギリで行き過ぎて途中で後悔する癖にまた繰り返すタイプ人間。です。

 10代の私は、未来の私についてどんな想像をしてたっけ?確か、バリバリのキャリアウーマン………と言うけども、実際の私は――

「明日生きてるかもわからない」
「未来なんか想像出来ない」
「どうせ親に捨てられてる」
「人間は一人で生きてるんだ」
「友達だって要らない」

 と、恐ろしいほど斜めに構えまくってた。これでも色々あったわけさ。でもあの時の考えも今は抱きしめられるくらいに余裕はある。心だけはね。金に余裕は無いけど。


 普通に生きるよりも、いろんな人種の方や、考え方の人、色んな職種の方に出会い、話す機会が多い方だからこそ、色々考えが広がったなか、自分が一番何を欲してるのかを本気出して考えた結果

「眠い」

 365日24時間眠い私は、ゆっくりとした時間に起きられるような仕事につきたいと思った。 
 そして二番に"給料の良さ"
 三番目に"面白さ"

 どうせ人生一回なわけで、このまま生きていたく無い。と思った瞬間から、本気出して考えた結果、結婚して子供産んで……という生活よりも、ず~~~~~~~っとなにかしたいなぁ~と思ったのが正直なところ。
 
 そして偶然にも"フリーランス"という言葉が目に付いた。
 運の良いことに、私の周りにはフリーランスで働いてる人が多く、その種のメリットデメリットを聞かせてもらえた。
 沢山の話を聞いても、私の心は「フリーランスやりてぇ~!!!」と騒ぎ散らかしている。この文章を書きながらも。

 鉄は熱いうちに打て! という事で、私はフリーランスの中でも、自分の一番興味の触れた職種――Webデザイナーの資格を取ろうと一念発起!

 鼻息熱くやったるでぇ~!!って時に、自分の通帳を見たわけですよ


「やばい」


 貯金残高957円

 取りあえず、学費の50万円を半年で貯める事から始めるわ。

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