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Valorantを始めませんか?

さかのぼること90年代、Wolfenstein 3DやDoomがFPSゲームというジャンルを確立し、UnrealやQuake、Half-Lifeへと巧みなストーリーや技術革新によって進歩させ、
シングルプレイヤーからマルチプレイヤー、人との対戦に重きを置いた
Unreal TournamentやHalf-LifeのMODとして誕生したCounterStrikeへとこのジャンルは進化を遂げていった。

日本において流行したFPSゲームはコンシューマ機で遊べるCall of Duty、
BattleFieldが二大巨塔的に台頭し、その裏で低スペックPC環境で遊べる韓国産オンラインFPS(AVA等)やNEXONが出したCounterStrikeOnlineなどがある。

ハード面での問題は技術の進歩によって解決された。PCを普段使いしたり、それ自体が好きな人はPCに投資し、進化したFPSゲームを遊び、それ自体に魅力を感じない人はコンシューマー機でFPSゲームで遊んだ。低スペックで遊べるゲームというキャッチコピーは実質的に崩壊した。


そんな中、彗星のごとく登場したPlayerUnknown's BattleGrounds(PUBG)はバトルロワイヤルという対戦形態をFPSにもたらした。厳密にいえばH1Z1がそれに先駆けてバトロワに手を出していたが、爆発的流行を起こしたのはここからだろう。PUBGは操作性の問題や爽快感のなさからブームの火付け役にはなったものの継続的な人気は出なかったが、TitanFallのバトロワ派生であるApex Legendsがその波に乗って幅を利かせ始める。

また二大巨塔的流行を見せたCoD、BFの両者は全世界のバトロワ熱とゲームコンセプトの迷走によってその座から引きずり降ろされた。CoDで言えば
未来戦や過去戦をこすり続けて自滅していった。次にリリースされる
CoD vanguardはWW2が舞台だが。1回やったのになぜまた出す?

この二つのゲームは独自の問題を抱えている。CODはハードに対する
要求スペックの高さがその一つだ。私はもっぱらPCゲーマーだがPCパーツをゲームの進歩に合わせて都度都度買い替える経済力はないし、そんな人はなかなかいないだろう。この点でユーザーとの足並みのそろわなさが目立つ。
BFにおいてもそれは同様だが、このゲームはチーターの多さにリリースのたび悩まされている。しばらく前にはEAはハッキングを食らってBFのエンジンであるフロストバイトのコードが流出したというニュースも出た。


まだまだ流行の中心にあるバトロワゲーであるApexLegendsは最近の評判はあまり良くない。例えばゲームバランスの問題。オンラインゲームの宿命ではあるが、キャラクターや武器バランスの調整というのは避けては通れない課題である。
ApexLegendsはここの部分で抱える問題が大きい。最近のゲームはシーズンといった形で大型アップデートを設けるシステムが用いられているが、新武器追加のバランスやキャラのリワーク等でユーザー運営間でズレが生じたりプロプレイヤーの意見が強く、運営がそれに追従しているだけだと揶揄され、運営からバランス改善案が出るとユーザーが求めるものではないと批判され板挟みを受けている。


長い前置きを経て、本題に戻らせてもらうと

RiotGames社運営の5on5タクティカルFPS、Valorantをやりませんか?

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このゲームは2010年代から流行し始めたキャラクターベースのFPS
(広義で言えばOverwatch、Rainbow6Siege系)でありつつも、
プレイヤー自身のエイムや立ち回りを求められる本格的シューターでもある。ゲームデザインとしてキャラ固有のアビリティと射撃戦とのバランスがうまくとれており、キャラの性能を活かしたいプレイヤーもシビアな撃ち合いを求めるプレイヤーも楽しめる。

このゲームのシステムはCounterStrike系と呼ばれる。この系統のゲームは基本的にプレイヤー自身の体力が低く、また銃の威力はバトロワ系と比べると高く設定されており、どんな銃でも頭に1発でも弾を受ければ即致命傷となる。そのため戦況の変化がめまぐるしく、素早い判断、情報処理が求められ、それによって深みが生まれる。

撃ち合いも特徴的で、弾をまっすぐに飛ばすために独特の技術が必要になる。プレイヤーが銃を撃っている間、キャラクターは立ち止まっていなけらばならず、走ったりジャンプしながら銃を撃てばあらぬ方向に弾は飛んでいく。慣れたプレイヤーは立ち止まって弾を撃ちだすタイミングを熟知しており、このシステムの中でも素早く正確なエイムを繰り出すことができる。

またこのゲームはその高い競技性からeSportsタイトルとしてとてつもない
流行と人気を博している。先日行われたValorant Championship Tour Japan
(日本選手権)では同時接続数16万人とVCT Berlin(国際大会)における日本代表の試合では22万人を達成。プロプレイヤーの連続キルやスキルを駆使したテクニックは映えのあるものばかりで、多くの視聴者を熱狂させた。

興味が出たら始める前に一度大会やイベントを見てみるのもいいだろう。valorantのプロチームとして有名なのは現日本王者ZETA Division(元Absolute Jupiter)とCrazy Racoonだ。今季ZETAは公式大会出場を辞退し、来年期まで試合は見れないが、Crazy Racoonは年末に公式国際大会に出場し、10/19にはUSTAGEイベント大会にZETAキャプテン Laz、フラッガー takeJが出場するそうだ。Crazy Racoonの元プロ、現プロとの混合チームとして出場するため、注目してみるといいかもしれない。

このゲームは大会が本当に面白い。名高いプロチームを応援するのも好きだが、国内全体のレベルが最近高まってきているため、アマチュアに新星が生まれることも期待して競技シーンを追いかけたい。

大会を見たら実際に触ってみよう。無論最初から見たまんまプレイできるわけはないが、難しいゲームは経験を積み重ねて慣れてきたあたりがどんどん楽しくなってくる。カジュアルなゲームを広く遊ぶのもいいが、コアなゲームを自分のモノにしていく感覚をもっとたくさんの人に自分は味わってもらいたい。



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