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ものづくり

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ものづくりや地場産業、農業などについての記事をまとめてみました。
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2020年7月の記事一覧

"残したい"と思わなければ消えてしまうもの 『安松の竹細工』

雑木林の中にある作業小屋や、狭山茶農家の倉庫に、立派な青物竹細工があったりする。中富の資…

shuzo_kumagai
3年前
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埼玉の古墳団地 『吉見百穴』

吉見百穴。川越の少し上にある吉見町。小高い丘に無数の穴があいている。 5〜7世紀に凝灰岩を…

shuzo_kumagai
3年前
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人やモノ、コンテンツ、ストーリーより前に、風景から土地に入っていくこと 『鎌倉か…

鎌倉から江ノ島。 逗子層と葉山層の重なる江ノ島には、関東ローム層の赤土が残っていた。ここ…

shuzo_kumagai
3年前
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両方とも同じものなのかもしれない 『川崎工業地帯』『みなとみらい』

川崎の南側は埋立地がきれいに配置され、そこにおびただしい工場施設と巨大タンクがひしめき合…

shuzo_kumagai
4年前
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正反対?よくわからなくなった 『国立療養所多摩全生園』

東村山市にある、ハンセン病患者の療養施設。1909年設立。 『いのちの初夜』を書いた北条民雄…

shuzo_kumagai
4年前
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郊外団地の一つの在り方なのかもしれない 川口市『芝園団地』

川口市、芝園団地。 東北本線を背にした、1978年にできたエレベーター付き14階大型集合住宅。…

shuzo_kumagai
4年前
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落ちついたらまたおいで。お茶でも淹れてあげるから 狭山市『當摩本店』

狭山の夜道をさまよっていると、まだ開いてるお店が。 お茶屋さんと、お隣にはコーヒー屋。テイクアウトならと思って入ると、中でつながっていて、つまり、同じ人がやっているみたいだ。 店内をみると、コーヒーミルの近くの棚に、備前の渋い感じのと堀田善衛のゴヤ。 人影はなく、何度かすいませーんと呼んで、ようやく奥から人がひとりでてくる。 ここはなんですか?と、好奇心が先にでて、不躾な質問をしてしまって、でも、丁寧に答えてくれた。 ここは、明治初めからやっているお茶問屋。絹と一緒に

横田基地のフェンスとジョンソン基地の米軍ハウス

横田基地のフェンスとジョンソン基地の米軍ハウス。 名の知れたアイコンだけど、実物みたのは…

shuzo_kumagai
4年前
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旅先で友人にばったり再会したような 三富新田『OIMOcafe』

三富新田『OIMOcafe』。 川越まで続く通称「いも街道」の屋敷林に囲まれたカフェ兼八百屋さん…

shuzo_kumagai
4年前
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フィクションと現実世界はいつだってつながっている 『狭山丘陵』

武蔵野台地にぽっかりと島のように浮かんでいる小さな山。 調べてみると、かつては秩父山地と…

shuzo_kumagai
4年前
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いつもより土地や風景を近くに感じる 『多摩川』

先日休みを使って、青梅の多摩川まで自転車で走る。 緩やかな坂を登った先にある、大岳山を望…

shuzo_kumagai
4年前
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反復される開拓と郊外の歴史 『三富新田』

埼玉県三芳にある『三富新田』。ここは江戸時代に開拓された計画農地だ。 太古からこの土地は…

shuzo_kumagai
4年前
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日本人にとって川とは、 『利根川』

川越よりも荒川よりもさらに上、北武蔵の地にある日本最大級の河川。 長野、群馬、埼玉、東京…

shuzo_kumagai
4年前
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空間が思想を形づくる 東久留米市『滝山団地』

家からそう遠くない場所にあるマンモス団地。 僕の家の周りは、畑や川や雑木林だけではない。それよりも圧倒的に多いのが電車と新興住宅、そしてこの大規模団地群だ。 政治学者の原武史さんの著作『滝山コミューン1974』の舞台になった場所でもある。 戦後の慢性的な住宅不足や高度成長期の人口流入の波を受け"極めて先進的な"集合住宅建築、いわゆる「団地」が郊外に大量に建てられるようになる。 まだ土の道が多く下水施設も整っていない農村に、水平垂直の建物、アスファルトの歩道、ステンレスのキッ