オーロラの夜/真島昌利
オーロラの夜/真島昌利
ぼくが関西ではなく東京の大学に進学したのは、ほんとにヒョンな、というかまことにショーもない理由だったのだが、そのことを考えながら、自転車をこぎながら、よくこの曲を聴いていた。
そのころ、歌詞の全体は自分なりにだいたいイメージできたのだが、
「時は透き通る水だ」
というフレーズだけ、どうも実感がわかなかった。ぼくはだいたい15歳くらいでものごころがついたので、それから3〜4年しか経っていない身には、それも当然だったかもしれない(いや、若いころにもっと苦労していれば、身にしみたのかもしれないけど)。
いろいろな痛みを覚え、またウソをついたいまとなっては、この部分がいちばんじんわりと感じることができるフレーズとなった。
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今夜川のそばで会おうよ
街のざわめき遠くはなれて
涼しい風が吹いているし
夏のにおいもしているよ
うなる長距離トラックには
若い顔したポール・ニューマン
サルバドール・ダリの絵みたいに
夜がパラシュートを開く
うるんでたのは虹色の瞳
七色の涙がこぼれ落ちる
オーロラのように オーロラのように
消えてしまう前に
オーロラのように オーロラのように
消えてしまう前に
今夜川のそばで会おうよ
痛みを隠すウソをついたのは
まるで10年も前のよう
時は透き通る水だ
片道キップを手に入れたら
君をさらって2度と戻らない
朝露みたいな汽車に乗って
明日という名のお茶を飲む
うるんでたのは虹色の瞳
七色の涙がこぼれ落ちる
オーロラのように オーロラのように
消えてしまう前に
オーロラのように オーロラのように
消えてしまう前に
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