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倒され、のこぎりで切られた木

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【詩】
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#燕

【詩】海風へ、生まれる。

抱卵の姿勢なら 燕 卵の上に水平にその身を置いて それは 抱くというより 水平線の水平を 文字通り卵上に保ち この季節は だから 燕は 一艘の船となる おのが卵の中にも 海が眠ると 海をわたった燕は 知っている 吊革の下が一時の アサイラム わたることが出来ない 空の為 地下鉄のトンネルの闇は 車窓をたよりない鏡にかえて 人ごみを歩くのが苦手なのに 人ごみを歩くのは得意そうな 顔 映し出さないのは 虚/実 どちら 身体の中を 光が 走り抜け 昔むかし 豊蘆原瑞穂国の葦の群

【詩】誰もがあなたを好きなのは

誰もがあなたを好きなのは あなたが誰も好きではないから 誰もがあなたを尊敬するのは あなたが誰も尊敬できないから きらう訳ではないけれど 見くだす訳ではないけれど あなたは 誰の中にもホントウがないと 感じている とてもさみしい人生ですね とても空しい人生ですね 一本の大樹に 大樹の孤独があるように あなたの意識は はるか頭上の空ばかり見つめている 空の青さは、ホントウなのですか あなたが大樹に見えてならない人たち 今日も 大きな緑陰に集います あなたは ホントウのさ