数字で見るワイン産業 (2020 年 版)

ぶどう栽培面積
国際ぶどう ・ ワイン機構 – O.I.V.(International Organization of Wine and Vine) のデータによ
ると、2019 年の世界のぶどう栽培面積は前年からわずかに減少して約 730 万 ha と推定され
るが、2017 年からほぼ同じレベルを維持しているといえる。

世界のワイン消費量

O.I.V.が 2021 年 4 月に発表した最新のデータによると、2020 年の世界のワイン消費量は、2億 3400 万 hl と推定され、2019 年と比較して 3%の減少。この 700 万 hl の減少は、2009 年
の世界的な金融危機のときに見られたものに非常によく似ている。COVID-19 の年であった
今期、ワイン消費に関して、世界の様々な国々で、それぞれ異なった様相をみせた。2002 年以来記録された最低の数値であるにもかかわらず、2020 年に世界が直面した様々な課題を考慮するならば、さほど悪いデータではないともいえる。また、O.I.V.が指摘しているように、中国が同国のワイン消費量を下方修正し、ここ数年のワイン消費の落ち込みを主導しているこ
とも考慮すべきである。

米国は 2020 年も、世界第 1 位のワイン消費国として地位を維持した。COVID-19 の世界的な感染拡大にもかかわらず、3300 万 hl という消費量は 2019 年とほぼ変わらない。この要因の可能性として、米国のとった人流抑制の措置がそれほど厳しくなかったこと、同国市場でのネット販売が発達している」ことが考えられる。
中国に関しては、2020 年のワイン消費量は 1240 万 hl と推定され、2019 年比で 17.3%の減少。昨年第 1 四半期に中国がとった厳格な封鎖措置が間違いなくこの原因と考えられる。しかしながら、中国のワイン消費量が大幅に減少するのは3年連続してのことであり、今世紀初めから記録されてきた中国での急激なワイン消費の伸びは終わりを迎えたとみるべきである。日本はアジアにおける第 2 位のワイン消費大国で、6 年連続で 350 万 hl の安定した消費レベルを維持している。
南アメリカでは、2020 年の全般的なワインの消費量は 2019 年と比較して増加し、アルゼンチンは 940 万 hl(+5.6%),ブラジルは 430 万 hl(+18.4%)、チリは 180 万 hl(+4.1%)。
南アフリカの消費量の減少が顕著で(-19.4%)、310 万 hl の減少は、過去 20 年間で最大である。この大幅な減少は、COVID-19 危機によるものであり、南アフリカでは外出制限措置がとられていた 14 週間の間、オンラインを含めてアルコールの販売が禁止されていた。
最後に、オーストラリアの消費量は 570 万 hl と推定され、2019 年と比較して 3.4%減少した。

FWS


日本でのワイン生産量と消費量
ちなみに、日本は世界の生産量から見ると26位で、1900万リットル。
生産量としては、歴史が浅い分まだ少ないですが、
それでも、日本ワインの品質は年々向上していて、世界からも注目を集めています。
また、面白いのが日本のワインの消費量は、ランキングでみると16位!
消費の方は、この10年で1.6倍に伸び、この30年ずっと右肩上がりの
安定的な成長をとげています。

ワインショップソムリエ

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