難しいけど奥深くて気になる


ワインにエステルという成分があり、ワインの特徴に影響するのか気になった。

鈴木明人さんというバックグラウンドが薬剤師だという方のブログを読んだ。

正直かなり難しいが、成分に関する記事としては面白く、わかりやすく書かれている。

成分ごとにそれぞれ香りがあり、好ましい香りがある一方、そうでないものもあるとのこと。

エステル香の生成は、ワインの場合、発酵過程で酢酸エステルと呼ばれる酢酸とエタノールとのエステル、または高級アルコールとのエステル、エチルエステルと総称されるエタノールと有機酸のエステルが主として生成します。バナナ様の香りを有し日本酒にも香る酢酸イソアミル1)、フルーテイーでバナナの香気成分である酢酸イソブチル、チェリー様のイソ吉草酸エチル、バラ様の香りを有する酢酸β-フェネチル、イチゴ的な香りのイソ酪酸エチル、過去のブログで紹介した酢酸エチルは通常、最も多量に生成するエステルですが、シンナー的な香りを発するため主要なエステルですがいわゆる好ましい香りとしては評価されていません。さらに、リンゴ、洋ナシなどの香りを持ち、日本酒でも評価されるカプロン酸エチル2)、カプリル酸エチルなどの脂肪酸エステルも、微量成分ながらワインの香気形成に貢献しています。

ビールにおいては段々と評価されてきた。おそらく日本人の味覚の変化や、香りを楽しむワイングラスの浸透が影響してきたのではないか。

ワインでのエステル香とは、酵母によるアルコール発酵中に副生産物として作られる高級アルコール類やエステル類を指しています。酢酸イソアミル(バナナ様)1)やカプロン酸エチル(リンゴ様)2)などのエステル類は低濃度でもフルーティで華やかな香りを持つことが知られており、これらの香気成分は清酒やビールにも含まれています。醸造酒に共通に存在する成分ですが、清酒では「吟醸香」と高く評価されるのに対し,ビールでは一般に「エステル臭」と呼ばれて長らくこの香りが目立つのは好ましくないと考えられていました。しかし最近はホップから生成されるこの成分をビールの特徴として評価する傾向にあります。ワインにおいてもブドウに由来する特徴香をエステルが邪魔すると考えられていましたが,実際にはブドウに由来する香りがあまり強くないワインでは,エステル香をうまく利用する場合があります。例えば新酒においても華やかな香りとして評価されています。


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