スパークリングワインの5つの製法

スパークリングワインには、大きく分けて、

・トラディショナル方式
・シャルマ方式
・トランスファー方式
・リュラル方式
・炭酸ガス注入方式

の5つを挙げることができます。

〇トラディショナル方式
トラディショナル方式は、瓶内二次発酵をさせて作るスパークリングワインの製法です。瓶内二次発酵とは、瓶内の酵母が糖を分解し、アルコールと炭酸ガスが発生、約2ヶ月間かけてゆっくりとワインを緩やかに二次発酵させ、ワイン独自の香りがより複雑になり、普通のワインから独自の泡を持つワインに仕上げる製法です。

〇シャルマ方式
シャルマ方式は、シャンパンが瓶内二次発酵するのに対して、大きな密閉耐圧タンク内で二次発酵をさせる方式です。

大きなタンクに大量に流し込めるため、一度に大量に生産できることが魅力で、シャンパーニュ地方よりもコストを抑え、短期間での生産を可能にしています。

〇トランスファー方式
トランスファー方式は、瓶内二次発酵が終わったワインを加圧したタンクに入れて、ワインに残っている澱(おり)を取り除き、ボトル詰めを行う製法です。トラディショナル方式でお伝えしたルミアージュとデゴルジュマンの工程を省くことが可能になり、コストを抑えることができます。トラディショナル方式の工程を簡略化した製法と言えます。

〇リュラル方式
リュラル方式は、一次発酵の際にワインの糖分を残した状態にしておき、アルコールの発酵途中のワインを瓶に詰めて、発酵をの続きを行うことで発泡させる製法になります。別名、田舎方式と呼ばれ、アルコール度はトラディショナル方式よりも低くなります。糖分を追加せず、ブドウ本来の糖分だけで発酵が続いて炭酸ガスを発生させるため、アロマが豊かになります。

炭酸ガス注入方式
文字通り、スティル・ワインに炭酸ガスを注入して、人工的にスパークリングワインに仕立て上げる製法です。大量消費用のスパークリングワインの製法として利用されます。

泡の品質は原酒の持つタンパク質、多糖類、ガス圧に左右されており、原酒の品質がスパークリング・ワインに向いていれば、注入式であっても、泡が細かく泡持ちが良い高品質のスパークリングワインを造ることができます。

MELLOW



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