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【松尾修作】2020.2.16川島町役場前クリテリウム エリート5位

リザルト:5位(top+10s)

今シーズン初レース。気温は10度を下回っており、天候は雨。

会場の川島町役場は2012年、2013年に所属していたVAX RACINGの本拠地でもあったし、いつも物見山へ向かう練習で横を通過する馴染みのある場所である。東京からも近く、アクセスも悪くない。もっと早くから参加しておけばよかった(今回は第3戦)。

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コースは非常にシンプル。直角の左コーナーが4回登場する四角形で、1周2kmの農道だ。15周する計30kmで争われた。ホームストレート側の1辺は道幅が広く、奇麗な路面だが、他の3辺は荒れた農道である。ひび割れだけでなく、畑の泥が覆った箇所もあり、雨の影響でさながら春のクラシックレースを想像させるものであった。直角コーナーは濡れたマンホールや滑りやすい白線があり、他のクラスでは落車が多発していたようだ。下見したかったが、時間と機会が無かったのでぶっつけ本番で。自分の経験と、その場の判断を信頼するしかない。

チームからは松尾、タカミー、荒井君、オーちゃん、そしてキクさんが参加。作戦はただ一つ、とにかく前に位置取ること。これが最良の結果を生むことは間違いないし、リスクが最も少ない。幸い、スタート地点に並ぶ際には前列を確保できた点は良かった。ただ、参加人数は26人と少なかったからあまり影響なかったかもしれないが...。

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スタートは全員が第一コーナーを回ったあと、隊列が整い次第先導バイクからの合図でリアルスタートが切られる。ニュートラルで最初のコーナーを回り、バイクのすぐ後ろについた状態から無難にスタートをすることができた。先頭でちょっと踏んだ後、すぐさまTRCの選手が先頭に出た。意図があったわけではないけど、彼の後ろに自然と入ることができたのでしばらくつかせてもらう。彼は速度を緩めることなくほぼ1周ハイペースで集団をひいてくれた。

2周目に入るとオーちゃんが2人程で飛び出しレースをリード。集団のペースも速いので、コンディションもよさそうだ、しかし、その後オーちゃんは停滞温症になりDNF。残念...。

残ったRXメンバーは集団前方に位置しているものの、どうも集団の中で動きが良くない。

まず、集団内にいる場合、前方の選手がペースを上げた際は必ず数秒後には自分も踏まなくてはならない。そのタイミングが遅い。目の前の選手が踏み始めてからようやくペダルに力を込めている印象だ。目の前の選手と同じタイミング、もしくは予測したうえで早めに踏み込まないとスペースが空くし、“流れ”に乗れずにどんどんと集団内のポジションを落としてしまう。前で牽引しすぎず、集団前方を走るのが一番楽なのは間違いない。楽なポジションを確保ため、あえて“踏む”ことを覚える必要があると思う。これができないと集団のゴールスプリントで前に位置することは難しい。

また、走る場所も考える必要がある。この日はやや北風が吹いていた。よって、第一コーナーを曲がった後のストレートでは、前を走る選手の左後方を走るラインがベストだった。第3コーナーを回った後は右後方が正解だ。自分はフロントホイールを前を走る選手のリアホイールに被せるくらいの位置を走っていた。ただ、チームメートを見ると気にして走っていたが疑問である。体感的に数十ワットの違いがあるので、気を付けたいところ。無酸素領域に入るなかで、常に考えて走るのも大変だが、丁寧に丁寧に走ることで楽できるもの。身に着けたい技術である。一度身に着けることができれば体力と違って衰えないし。

偉そうなことを並べたが、自分にも反省点はある。コーナーを攻めきれず、立ち上がりで脚を使ってしまったことだ。理論上、前の選手と同じスピードなら滑らないと理解しているものの間が空いてしまう。初戦だから感覚が鈍いのか...。後ろの選手からしてみれば「やめてくれー!」と言いたかっただろう。悪いなぁとは思ったけど、ちゃんと前まで追いついたので許してほしい。ヴェンジの立ち上がりのダッシュが速くて助かった。ほんと優秀。

話はレースに戻る。
7~8周目だったか、岡選手がコーナー手前のイン側で並びかけてちょっと前に出た。シビアな展開ではなかったし、立ち上がりの後でラインを譲ろうと思った。しかし、コーナー後にお互いに「どうぞどうぞ」な譲り合いが数秒あり、一気に前の10人程と50mほど間が空く。前もアタックがかかりペースが上がったようだ。後ろの選手も前に上がる気配もないし、「これはピンチでもあるし、チャンスでもある」と判断。フルもがきで前方の選手を追いかけ、単独ブリッジに成功。集団が割れたことに気づいた先行グループのメンバーは速度を緩めない。そこから後ろにいた選手は一人も追いついていなかったと思う。チームメイト含めて...。

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メイングループと化した約10人はペースを落とさないよう、時折揺さぶりをかけながら残りの距離を紹介していく。ラスト3周だったと記憶しているが、小川選手、長川選手、あともう一名が抜け出す形となった。まだ少し距離もあるし追いつくか、と思ったが協調が取れた良いペースで逃げているのでなかなか差が縮まらない。最も接近したタイミングでブリッジを試みてペースを上げるとVC福岡の武井選手がついてきてくれたので協力して前を追った。

先頭からこぼれた1名をラスト1周で捉えつつ、さらに逃げる2人を追ったが追いつく可能性は低いと判断。集団ゴールに備えた。最終コーナーの手前からペースが上がるも3番手付近をキープして武井選手の番手へとつくことに成功。いざスプリントを開始するも、脚を使っていたため武井選手に並ぶも捲ることができない。その右サイドから群馬グリフィンの伊藤選手が1次元速いスプリントで我々を抜いていく。そのままの順位でゴールし、5位となった。

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表彰台には乗れなかったものの、初戦にしては内容も順位も悪くない結果だったと思う。恐らく逃げ切った2名にタイミングを合わせて抜け出せたとしても、ハイペースについていけなかったはず。自分のコンディションを把握して、適切な場所で踏み、常に先頭グループで走りきることができた。翌週末にはチームで目標としている神宮クリテリウムがある。そこに向かって良いトレーニングになったレースだった。

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