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【松尾修作】2022.06.12 第18回Mt.富士ヒルクライム 1時間10分35秒

苦手なヒルクライム大会へエントリーした理由

純粋に仕事以外で出場するのは約15年ぶりなヒルクライムレース。富士ヒルは取材で幾度が登ったことはあるが、自分自身のタイムを追求するために走るのは今回が初めてである。

なぜ出場しようと思ったのか。それは痩せたいからという単純な理由だ。コロナ禍(もうアフターコロナ?)で走る距離とモチベーションが減少し、代わりに体重が増加。痩せたタイミングはあれど、今年2月の時点では84kgほどあった。立派な中年太りである。ヒルクライムレースにおいて体重が重要であることは言わずもがなであり、自身最も苦手とする分野だったため、一念発起しエントリーし、目的を持ってトレーニングに取り組むことにした。

目標タイム

約3ヶ月の期間をダイエットとトレーニングに当てた結果、レース前日には76.7kgまで落とすことができた。正直70kg前半、可能であれば60kg代まで落としたかったが全然目標には届かず。

なお、目標のタイムはゴールド(65分以内)であったが、イベント本番1ヶ月前に厳しいことを悟り70分切りに変更。本番2週間前に実施した現地試走では、料金所からのタイムで71分46秒(77kg)で現実的な時計を記録した。本番では料金所手前からの計測となり、約2分が加算されるが、集団の効果でタイムは短縮されるだろうと予想された。


本番当日

本番はスタート3時間前に起床。食事はパスタ・ビアンカにヨーグルトというシンプルかつ効果的なもの。ただしパスタ300gは少々過多であった。
今回、ウォーミングアップ用のローラーを持ってきていないため、会場周辺を軽く走る程度のアップとなった。ただ、サプリの「VESPA」をスタート1時間前に飲んでいたため、夏用ジャージ1枚でも汗を書くほど体が温まった。あれは良く効く。高校生から愛用している。

スタートは第3ウェーブを選択した。チームメートのキクさんも一緒だ。
とにかく、走れるトレインや集団をスタートの時点からチェックし、同調して走ろうという作戦を共有。風向きの情報を入念に調べ上げているキクさんによると一合目までは追い風とのこと。斜度が比較的ある一合目までキクさんと同じスピードで走ることは現実的ではないが、いけるところまでフォローしたいところ。
そんなこんなで迎えたスタート時間。普段であればナーバスになるレース前だが、全くそんなこともなく、リラックスして走り始めた。他人とポジションや順位を競い合うロードレースなどとは異なり、ヒルクライムは自分自身との戦いである。みんなで協力してタイム短縮を目指そう、という会場の雰囲気からは心地の良さを感じた。

いざ計測地点まで来ると、我々の周りにチームでトレインを組む集団を発見。ペースも良さそうだったのでキクさんと乗ることに。「5倍は出過ぎかな」などと会話が聞こえてくるので、松尾にとっては良いペース、キクさん的にはちょっと遅いか。そうするうちに速い選手が合流するなどし、ペースが乱れ始めたところで松尾は1回目の限界に。正確には限界まで達してしまうとリカバリーに時間がかかるため、限界一歩手前で自主的にペースを落として回復を待った。キクさんの幸運を祈りつつ離脱した。

さすがは8000人規模の大会だけあり、早いウェーブでスタートしたことも幸いし、後続からも次々と集団がやってくる。4回ほど違う集団に混じっては、限界一歩手前で千切れるを繰り返し、明らかに試走よりは速いペースで登り続けた。かなりの部分を小判鮫走法で対応したが、緩斜面区間だけは集団の前に出て少なからずは貢献した、つもり。基本的に皆目指すべき目的は同じなので、ストレスフリーで五合目を目指した。

コース終盤、残り2kmを切っていた際、サイコンのタイム表示を見ると1:05から1:06に差し掛かるところであった。ラストの平地区間では一気に速度を上げて走行できるものの、フィニッシュ手前の急勾配区間は意外と長く、かなり際どい様相を呈してくる。
ラストの坂に差し掛かった時は1:08だったと思う。とにかく後は踏むだけ。しかし、ラスト200m手前くらいで1:10を表示したため目標達成できないことは確実に。結果的に35秒目標には届かないタイムでゴールとなった。

走り終えて

久々のヒルクライムは楽しかった。本番の1日だけでなく、日々の生活を見直してみたり、食事を工夫してみたりと、ここ数ヶ月間のチャレンジそのものが面白かったのだろう。普段は数gの重量を削るために、直前でタイヤやチューブを変えることなどしないが、意味があるかどうかわからない小さな取り組みすらモチベーションにつながるものだと実感。
結果としては目標達成ならずであったが、今の生活の中で最大限できることはやったつもりなので満足はしている。「もう少しできたかもしれない」とも思うことは多々あるが、これも実力のうち。他人と競うレース以外で充実したライフスタイルを送ることができるとはあまり考えてなかったが、今回の結果を受けて来年も出場しようと思う。

今年の次の目標は他人と競うレース“おきなわ”だ。さらに引き締めて取り組もう。

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