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野良犬

もう随分と野良犬なるものを見ていない

私が子供の頃は普通に野良犬がいた

野良犬とは訳するなら

野生の犬になるのだろうか

それは野犬か

野犬と野良犬は何が違うのだ

当時は今みたいに犬の散歩をされている方はまだ少なく

「野良犬」というのは普通に「犬」そのもののことを指していた

外にいると野良犬が視界に入ってくるより前に

一緒にいた犬が苦手な奴の挙動がおかしくなるので

犬が近くにいることが分かる

それは目立つほど大きな動きではない

ジワジワなのかソワソワなのか

その中間なのかはなんとも微妙なところ

ともかく挙動が不審になる

その彼に言わすとやはり「小さい頃に犬に噛まれたことがある」そうで

ちょっと気の毒だった

野良犬も人懐っこく我らに寄って来ているだけだったが

その彼にとっては畏怖すべき対象でしかなかったのだろう

走って逃げれば追いかけてくるのは必定なので

そういうわけにもいかないのが困ったところ

そのかわりと言っては何だが

その彼は多分に漏れずリレーの選手に選ばれるほど足が速かった

野良犬を見かけるともう一人の別の彼は

「噛まれると狂犬病になるよ」といつも心配した言葉を発した

しかもいつも必ず二回言ってた気がする

「噛まれると狂犬病になるよ」

「噛まれると狂犬病になるよ」

犬に噛まれて狂犬病になった友達などいなかったが

犬に噛まれることはなんだか怖いことなのだと

その彼を通じて認識が深まった

なんせいつも犬を見る度に二回言うんだから

「噛まれると狂犬病になるよ」

「噛まれると狂犬病になるよ」

都合何セットそれを聞いたことだろう

犬猫が捨てられていたなんてこともそこそこあったが

今ではそんな姿を見ることもなくなった

もうその頃とは社会も随分と変わったのだな

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