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日本橋のカリーライス

そのお店の名は最後までわかりませんでした


普段は店名を気にしない私ですが、

さすがにこのお店は何というお店なのかなと思いました


古い喫茶店の様な入り口に「珈琲」と書かれた看板らしきものがありました

店名が「珈琲」ではなかろうと

カレー屋さんだし


店内で珈琲を注文してる人、もしくは珈琲を飲んでいる人を見かけたことは一度しかありません

"注文すれば珈琲が飲めるんだな"とその方々を見て初めて認識しました

しかし、後にも先にもその一度だけでした


お店に入るとまずは人数を聞かれます

ほとんど一人で行ったので、人差し指を立てて「いち」と応えると、

「こちら相席でお願いします」と席を指示された後に、

「いっこ~」と奥の厨房に向かって声がかかります

もうこの段階で常連だった方はどのお店のことなのか確信が持てましたね


このお店では注文しなくてもよかったのです

メニューには「カリーライス」しかありませんでしたから


ご飯はいつも大盛りでした

私はあまり大食いでなくなっていましたので、

初めは"ちょっと多いなぁ"と思っていましたが、

半分食べた頃には"もう残り半分しかないよ"と思うようになりました


カレーはいつも激辛一択で、スープカレーの様にタラタラでした

具はみんな大振りでゴロゴロ

食べているといつも汗だくになっていて、

お客さんはみな無言で食べていました

私も無言で食べて一口一口を味わっていました


食べ終わった後の幸せ感といったら、なんとも言い現せません

美味しかった


何度も足を運びました

何度もあの幸せ感を味わいました

あのお店に行くことが楽しみでした

自分の子供らにも食べさせたかった


もうあのカレーライスを食べることはできません

半分食べた頃に"もう残り半分しかないよ"と思えるものを私は他に知りません

いつもご支援頂きましてありがとうございますm(__)m かねてよりの私の嗜好品でありますお菓子ですがいまだに安売り継続中です なのでいまだに買って食べております(^-^)/美味しいから満足です^^)v