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エモい夜に

三連休いかがお過ごしだろうか。

私はというと、高校時代の友人と二人旅に出ている。昼夜美味しいものを食べており、休日明けからは現在絶賛休止中の腹筋・腕立て伏せの回数を増やさねばなるまい。

友人とは日がな一緒にいたというわけではなかったし、大学に上がってからは学部やサークルもまるでバラバラだったし、社会人になってからは数年連絡も取り合わない時期があったのに、今こうして二人で旅をしているのだから本当に不思議な気分だ。

友達を作ると人間強度が下がると名言を吐いたのは『化物語』の阿良々木暦くんだが、学生時代の私も似たようなものだった。頭の中は常にごちゃごちゃ考えていて、人との会話は最低限、休み時間は本に逃げるか図書室に逃げるかで、クラスに一人や二人はいる暗いやつだったと思う。そうかと思えば、部活動では水を得た魚のごとく溌剌とし、最終的には部の中心的役割も担った。まさに、学校外では活躍する阿良々木くんのよう。我ながら二重人格を疑った。

今思えば青春期にありがちな、自意識が強すぎる「自意識ライジング状態(おそ松さん)」だったのだろうが、当時の自分にそんなことがわかるはずもなく、日々悶々と過ごしていたのである。

驚くべきことにこの度の友人は、クラスの中での私しか知らないはずなのに、仲良くしてくれた人なのだ。音楽やアニメや読書や野球サッカーなど、私の好きなものはことごとく通じず、服や建築物、インテリア、ドラマなど、私が興味を持たないものをことごとく愛する友人。共通点は高校時代に同じクラスだったことだけだ。

人の縁とは不思議なものである。あれだけ一緒にいたのにいつの間にか疎遠になったり、大して一緒にいなかったのにいまだにつながりがあったり。仲の良し悪しだけでははかれない、奥深いものがある。

連休二日目の深夜、友人が隣で寝ている横で急にエモい気分になってこれを書いてみた。恥ずかしくなったら消しますのでよろしく。

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