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【音読サイコロ道場@西荻窪7♡】

はい、約1ヶ月振りの西荻窪での指導のシフトがあり、早朝、埼玉から電車を乗り継いで西荻窪へ。今日は、男子二人、女子二人が来る予定なので、私はいつものように女子二人を担当することとなる。

9時少し前に一人の女子がお母さんと到着し、ちょっと遅れてもう一人の女子が、お母さんと弟と一緒にやって来た。男子二人は、9時頃に揃っていて、担当の若い男性のH先生が少し離れたテーブルに呼び寄せて音読を始めようとしていた。

私が「おはようございます!久しぶりだね。調子はどうかな?」と女子二人(小2と小3)、に声を掛けると、二人共にんまりも笑ったまま、答えは返ってこない。(笑)二人共、音読・サイコロ道場に通い始めた新人さんで、道場の環境に慣れていないのか、それとも恥ずかしがり屋さんなのか、中々お返事をいただけない。
まぁ、二人とも表情を見る限りは、通常運転のご様子なので特に問題はなさそうだ。
「家でやってみた人?1回でも良いよ〜」と手を挙げるように促してみたが、はにかんだまま手を挙げる様子が無い。リアクションの薄さに困っていると…お母さんから「1回はやったでしょ。」とアシストが入る。「そうか、えらいね!家でやってみたのね。じゃあ、復習からやってみようか。」と言って、母音の「あいうえお」の口の開け方をおさらいしながら発声してみる。口の開け方は、多少遠慮がちだったが、しっかりと発声できていた。すごい!
続けて、準備運動がてらに、カタカムナの第5首第6首を読んでみる。テキスト本を見ながら、カタカムナ読みと一音一音切り読みを何回か一緒に読んだ。だんだん声のヴォリュームが大きくなってきて良い調子だ。と、ここまで来て、いつも声の大きい男子チームの音読の声が聞こえて来ない。ふと、目をやると…H先生の言うことを聞かず、男子二人は、先生から少し離れた場所で黙々と折り紙をしていた。どうも音読をする氣が全く無いようで、H先生も何回か呼び寄せようと試るが、二人はそれには応じずに、なぜか折り紙を折っている。で、時々、ちゃちゃを入れるように、女子チームの音読に加わって声を出していた。「あれ、女子チームと一緒に音読する?」とこちらから声をかけてみると、やはりそれには応じずに、黙って折り紙を続けている。どうした?と氣にはなるが、あとはH先生にお任せ。そのまま女子チームの音読を続けていくが、今度は、女子たちが男子たちの様子を氣にして、私が教材の「古事記」の説明をしているにもかかわらず、首を180度後ろに向けて様子を伺っている。(ちょっとちょっと、こっちで話しているのに…ちゃんと聞いているのかしら?)と、こちらに見向きもしない女子たちに途中心が折れそうになる。それでも「はい、では一緒に読んでみるよ〜。」と声をかけると、テキストに目を戻して、真面目に音読を始める。まぁ、仕方ない。
30分間の音読が終わって、後半はサイコロ暗算へ。男子たちは相変わらず、折り紙を折り続けていた。12面体のサイコロ2つの掛け算から始める。二人とも九九が得意のようで、すぐに正解が出てくる。いい感じに調子が出てきたので、今度はサイコロ3つでやってみる。3つになると、出た目を分解して、他の目と組み合わせて答えを出すので、少し時間がかかる。じっくり頭の中で考えて、答えを導き出す手順を組み立てる。「6を分解すると、さんにがろく(3×2=6)で…」とやっていると、折り紙少年のちゃちゃが入る「さんしじゅうに!さんしちにじゅういち!」明らかに妨害行為だ。「ちょっと静かにしてね。」と嗜めると、更に大きな声で別の段の九九を言い始めた。(困ったなぁ)と少し中断すると、H先生が「おい、やめろ。」と少し大きな声で注意するが、男子はやめようとしない。すると、H先生は、男子に近づいて、腕を掴んで「一生懸命やってる人の邪魔をするな。」と言って部屋の隅に連れて行く。ようやく、九九攻撃(?)は収まり、女子チームのサイコロ暗算が再開された。二人とも、かなり集中して、じっくり取り組むタイプだ、粘り強く、こちらのヒントに耳を傾けながら、正解を導き出して行く。「そう、正解!」「すごい!」「いいね!」と声を掛けると、とても嬉しそうに笑うので、こちらも嬉しくなる。だんだん数字を分解して考えるのに慣れてきて、少し自信がついて来たようだ。
こうして、一時間の音読・暗算が終わった。
この後は、男子も女子も一緒に「カロム」というボートゲームをして遊ぶのが常だか、音読も暗算もしなかった男子たちは、「今日はカロムはダメだからな。何もやってないんだから。」とH先生から禁止令がででしまったので、女子だけで遊ぶこととなった。女子だけの「カロム」は初めてのことで、慣れないもの同士の静かな対戦となった。

それにしても、男子たちはどうしたものか?学校で何かあったのか?家で何かあったのか?それとも…春先という季節のせいなのか?きっと自分たちでも、どうしようもないものが内側でグルグルしていて、発散できずにいるのかもしれないなぁ。あんなに黙々と折り紙に集中している姿を見たのは初めてだ。

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