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Unity 1週間ゲームジャム お題「あける」に参加した話

はじめまして、しゅんてと申します。
このたびunityroom様のイベント「Unity 1週間ゲームジャム」に参加し、作ったゲームについての振り返り記事を書くことにしました。

これまでも同イベントには何回か参加しているのですが、なんと今回Unity社様のキャンペーンで「ユニティちゃんフィギュア」全員プレゼントという太っ腹企画が。

そんなわけでプレゼント欲しさの記事となります。こういった記事を書くのは初めてですので不備や読みづらさがあればご容赦ください。どちらかと言えば自分向けの備忘録みたいな内容です。

ゲーム紹介


今回作成したゲームはこちら。
箱を回転させ、自由落下で中のオブジェクトを移動させて目的地までたどり着くパズルゲームです。

今回のゲームを作るにあたり、前回u1w終了時から準備を進めていました。そのあたりから書いていて長いのですがぜひヒマなときにお読みください。

目標編

自分はこれまで何度かu1wに参加していますが、今回はこれまで立てていなかった目標を設定しイベントへ挑むことにしました。

目標は明確で総合評価で上位入賞するというものです。

これまでのイベントでは漠然とゲームを作って遊んでもらったら嬉しいな、くらいのスタンスでした(今もそれが基本ではいますが)。
目標を立てるようにしたのは前回u1wでのハイレベルな作品群に触発されたのが一つ。
影響された作品は数多いのですが、その中でもあえてトップクラスを挙げるなら以下2作品です。


どちらの作者様もu1w常連の強豪、そして総合評価1位&2位という確固たる実績の作品ですね。

どちらも触った瞬間に圧倒的な実力を感じ、自分もこんなゲームが作れるようになりたい!と強く思ったものです。

もう一つ目標設定の理由として、自分の作品の順位が見られるというのを前回初めて知ったというものがあります。
各評価基準で上位50名までの表示ですが、前回の自分の作品はサウンド44位、絵作り49位。その他はランキング圏外でした。(とはいえ参加作品500オーバーの中、2部門が上位10%に入れただけ立派だと思います)

それまで各評価基準の上位3名ずつくらいしか見られないものと思っており、自分には関係ないレベルの話と思っていたんですね。

あらためて自分の作品の客観的評価を知ることで足りないもの、評価を高めるために何をすべきかが見えてきて今回のu1wで目標を立てることにつながりました。

目標達成のための課題

そんなわけで総合評価上位を目指すのですが、そのために個別評価基準それぞれに対し対策を立てることにしました。
ご存知の通りunityroomの評価基準は以下6つ。
・楽しさ
・絵作り
・サウンド
・操作性
・雰囲気
・斬新さ

総合ランキングに入賞するにはどれか一つが突出して良くてもダメで、各評価基準で平均して高得点を取る必要があります。前回のu1w終了時からこれまでの上位作品を分析して各評価基準の対策を以下のように割り出しました。

・楽しさ
対策:

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……はい。

しょっぱなから破綻して申し訳ありませんが、これはもう対策して何とかなる評価ではありませんね。楽しいゲームを作る、と言ってそのまま楽しいゲームを完成させられる方がどれだけ世の中にいることか……。ただし、ゲームの楽しさはルールのみに基づくものではなく、快適なUI・爽快なSE・感動的なストーリーなど、さまざまな要素に基づいた体験が重要になると考えています。そういった意味ではこの評価基準は単体で対策するより、いわば総合評価として他の評価基準を上げればついてくるものと思いました。ひとまず後回しです。

・絵作り
対策:ドット絵

これはu1w参加者の間でまことしやかに語られる「ドット絵パズルが勝つわ」という格言を取り入れたものです(独自調査)。過去のu1w作品を見ても、特に絵作り部門で上位にドット絵系ゲームが目立ちます。絵作りの評価基準では美麗さや豪華さよりも「作品にふさわしいかどうか」が重要視されるのだろう、と考えました。1週間という限られた期間である以上、3Dモデルや美麗グラフィックが必要なゲームは必然的にアセット頼りになり、どうしても作品としてのまとまりが欠けてしまいます。一から作ることが可能でかつゲームにふさわしい素材を作れる表現としてドット絵が最も適していると判断しました。(ただし、当然ながら「≠簡単に作れる」)

自分はドット絵作成の経験がなかったのですが、ちょっとしたお絵描き程度の心得はありましたので前回u1w終了後から独学でドット絵を勉強し始めました。実際にやってみると16×16ドット程度の画像であれば思ったよりすぐに作れ、アニメーションさせれば細かい粗も気にならないものでした。数十点程度の素材ならそれほどコストもかからず統一感のある絵作りができるぞ!と当時の自分は喜び勇んだのですが、当然世の中はそう甘くありませんでした……。(後述)

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自分のドット絵初作品 エドワード・ゴーリー「うろんな客」

・サウンド
対策:チップチューン(いわゆる8bitのピコピコサウンド)

サウンドは絵作りに合わせて統一感を出すことを目標にしました。これもできれば一から自分で制作したいと思い、どのような方向性なら無理なくゲームにふさわしいものを作れるかと考えた場合に、絵作りと同じ理由で低コストかつ作品に合ったサウンドを作れるチップチューンを想定しました(ただし、当然ながら(略))。DTMの経験が多少ありましたので次回u1wまでに何か曲のストックをしておこう!と考えていましたが、今回は絵作りの準備に時間を取られて断念。結果的にはフリー素材を使わせていただきました。ただ、絵作りに合わせた統一感というコンセプトは正解だったと考えており、同じ方針でチョイスした楽曲も作品のクオリティを高めてくれたと思います。

・操作性
対策:ユーザーが行う操作を3アクション以内に抑える

もっとも目に見えて対策できる項目が操作性ですね。といってもボタンのレスポンス・ゲーム的な機能の充実・UIデザインといった幅広い概念を含んだなかなか難しい評価基準でもあります。逆にこの項目が低い点数となるのはどのような場合か?というのを考えた時、個人的に「操作が複雑で直感的でない」という点を重要視しました。u1wではゲーム紹介文に操作説明が記載されていますが、そこで使うボタンが4種類を超えるあたりから圧倒されてしまうことが多いと感じていました。もちろんゲームは操作説明を読むのではなく実際に遊んで覚えるものですし、要素が多いことが常にマイナスではないのですが、u1wという限られた期間内の評価を目指す場合ではできるだけシンプルな操作にまとめることが高評価につながる要素の一つではないか、と考えました。そんなわけでプレイヤーができる操作は最大3アクション程度・ルール説明は1行で終わる程度のシンプルな操作感を目指すことを目標としました。

・雰囲気
対策:ちょっとしたストーリーを加える

これは絵作り・サウンドとも関連する項目ですね。過去のu1w作品を見ると独特な世界観やキャラクターといった、ゲーム性とは直接かかわりがない箇所に力を入れた作品が上位に来ている印象でした。あまり大掛かりな設定を考える必要はないと思いましたが、ゲーム性を補完したり納得感のあるストーリーを追加することで総合的な満足度を高めることができるのではないかと考えました。

・斬新さ
対策:u1w参加者向けのひとひねりを加える

ご存知の通りu1wの審査員はほぼ全員ゲーム開発者であり、ゲームの文法やお約束を熟知していることが多いです。その中でゲーム的な斬新さをアピールするのは至難の業といえ、しかも斬新さに全振りしたユニークな作品が毎回登場するu1wではこの項目で上位に食い込むことはおそらくできないと考えていました。せめてゲーム全体ではなく要素要素でポイントを稼げないかと考えた結果、一般ユーザーではなくu1w参加者をターゲットとしたネタを入れ込むことにしました。具体的にはチュートリアルに何か仕込んだり(当然こうなるだろう、という共通認識を利用したネタ)、naichi様提供のランキングシステムを利用したギミックなどですね。ある種内輪ネタのような邪道とも思える対策ではありますが、正攻法で斬新さを求めることは今の自分では難しいと判断しました。


以上を踏まえて、今回のu1wで作るゲームはドット絵パズルにしよう!とイベント告知前から決めていました。最終的な結果を見て課題設定が適切だったかどうかも反省する予定です。今回の結果がダメでもまた次回……(でもできれば結果が伴ってくれたらうれしいな)。

イベント告知編

さて、さかのぼること11/26。イベントの告知がありました。


通例お題発表の1週間前にイベント告知があるのですが、今回はお題発表の3週間前。

自分はこれまでお題が発表されてからプロジェクトを新規作成、アセット一揃えなんかをしていたのですが、今回すでに作るものは決めていたので準備を開始。事前準備でどれだけ差が出るか知っておきたかったのもあります。

とはいえもちろんお題がわからないので本格的には動けませんが、どんなゲームでも必要になるシーンやアセットはあらかじめ揃えておくことで本開発に専念できると考えました。

結果的にこれは成功…というかむしろ今までしてなかったのが問題と思えるくらいでした。

意外とお題発表前にできたことは多く、ざっと以下の通り。
・タイトルシーンの作成
・tweenやPostEffectなど定番アセットの導入
・シーン遷移の仕組み作り
・ランキングシステムの仮設置
・ツイートシステムの仮設置
・音量調節機能

1からやろうとすると間違いなく数時間は取られる細々とした作業で、特に年末の忙しい時期に時短できる効果は計り知れないと思いました。

さらに今回は作るジャンルを決め打ちしていたため、おおよその完成図を見越して本制作の一部にも着手していました。
お題次第では無駄な作業になってしまうリスクはありましたが、それはそれで資産になるだろう…との考えです。

12/2時点のタイトル画面がこちら

スクリーンショット 2021-01-10 191622

キャラクターやアイコンは仮置き


けっこう完成版に近い見た目ですね。
大きく違うのはカットシーンステージの有無くらいでしょうか。

ここまで作業時間はおよそ5-6時間程度。
その後もパズルゲームには必須のアンドゥ管理用クラスなど、どのようなお題でもある程度転用できる箇所の作成を進めていきました。

お題発表編


そうして12/21、ついにお題「あける」が発表されました。
いかようにも解釈できるワードという印象で、制約の少なさにホッとした記憶があります。おそらく「扉/箱を開ける」「年/夜が明ける」「あ蹴る」あたりが多数派になると想像しましたが、とくに被りは気にせずパズルゲームが作れそうなテーマを採用することにしました。
その中で自分が過去にゲーム案の一つとして考えていた箱からの脱出をテーマにしたパズルゲームのアイデアを転用しよう!となり、ここから本格的に開発を進めることになります。

開発開始


本ゲームのプロトタイプと言える過去のゲーム案ですが、もともとスマートフォン向けになにかゲームアプリを作ってみたいという気持ちから仮で制作を進めていたものです。結局諸事情で完成には至らず現在まで自分のアプリリリースすら未達成ではあるのですが、システム自体は面白いと思っており、コンパクトにまとめることができればu1wで評価を得ることもできるのではないかと考えました。
なにより一度作ったことがあるシステムなので作り直しにそれほどコストがかからないというのが採用の決め手でした。(ただ、当時Unityは使ってませんでしたのでスクリプトは一から書きなおしていますし、画像素材はすべて書き下ろしています)
DreamBoxというタイトルやキャラクターなどはほぼ当時と同じで、今回のテイストに合わせドット絵でリファインしたくらいです。

作品のコンセプト・設定
・箱を利用したパズルゲーム
・プレイヤーは謎の箱に囚われた動物の1匹で、箱からの脱出を目指す
・箱の中は危険な仕掛けが一杯ですぐに死んでしまうが、死んでも生き返させられる
・敵は同じように謎の箱に囚われた動物で、長い間囚われたことで変質している
・ラスボスはプレイヤーやそのほかの動物をとらえた元凶
余談
タイトルのDreamBoxですが、動物の殺処分に使われるガス室を指す英語のスラングです。また、危険なトラップ満載の箱から脱出というモチーフは映画「CUBE」からの影響を強く受けています。

ゲームのルールとしては比較的単純で、箱の中のオブジェクトを回転と自由落下で操作しプレイヤーをゴールまで導く、というものになります。割とよくあるタイプのゲーム性でそれほど目新しくないと思っていますが、ドット絵や見せ方次第では面白そうに見えるかも?ということでu1w向けに本格的に作っていくことにしました。

u1w向けに作り直すにあたっては以下の点に気をつけました。
・ユーザーが飽きる前にクリアさせる
・u1wにふさわしいひとひねりを加える

それぞれどういうことかと言いますと、

・ユーザーが飽きる前にクリアさせる
基本的にゲームはクリアしてもらった上で評価してほしいものですが、u1wにおいては数百個のゲームを相互評価する必要があり1ゲームにそれほど時間をかけてもらえません。そのため以下の点はぜひ達成したいと思っていました。

・難度をかなり低くする
・演出のメリハリをつける
・10分以内にクリアさせる

具体的には数ステージごとのボス戦・新ギミック登場のたびに難易度をリセットする・カットシーンの挿入などです。特にボス戦はもともとのゲーム案にはなく、淡々としたパズルにアクセントを加えられて我ながらいい改良だと思いました。「カットシーンの挿入」については今回もっとも悔やんだ項目になります。当初、世界観や目的を説明するカットシーンを数個作成する予定だったのですが時間的な制約で泣く泣くカットせざるを得ませんでした。

・u1wにふさわしいひとひねりを加える
もともとアイデアのあったゲームをそのまま出すのではあまりに芸がないので、u1wならではの要素を盛り込みたいと思っていました。具体的には「チュートリアルに従ったらミスになる」「ラスボスだけランキングが手数ではなく経過時間」のような仕掛けです。これはu1w参加者がほぼ全員ゲーム制作者であることから、開発のお約束として持っている常識の裏をかきたいと思って入れた内容になります。

「チュートリアルに従ったらミスになる」というような仕掛けはおそらくゲーム経験の少ないユーザーが見たら「なんで言うこと聞いたら死ぬの?」とか、最悪「死ぬのが正しいゲーム性なの?」というような誤解を与えかねないリスクの高い演出だと思います。その点u1w参加者であれば「あ、一回アンドゥ操作やってもらうための設計なのね」と思ってもらえるのではないか、また世界観をチュートリアルで理解してもらえるのではないかと想定しました。

「ラスボスだけランキングが手数ではなく経過時間」はu1wおなじみnaichi様のランキングシステムを利用した仕掛けになります。それまでスタティックパズルとして最短手数の記録をしていたランキングで、急に最短時間を競う仕組みになったら面白いのでは、と考えました。そのためにラスボスはアクション性を持たせた作りを考え、そこから画面全体のレイアウトも調整しました。


さて、ここからはお題発表~完成までの実際の作業内容になります。後半は必死だったためあまり正確でないかもしれませんが、おおよその流れはつかめますね。未来の自分への反面教師として残すものです……。

1日目

・基本的なスクリプトの完成
パズルシステムの基本的な作りを完成させました。もともと作ったことのあるシステムでしたのでそれほど時間はかからず、アンドゥなどの仕組みはあらかじめ準備していたのでおおよその形はできました。

この時点でかなり完成したぞ!と余裕をぶっこいていました。

2日目

・レベルデザインの完成
全13ステージ(ボス含む)というのは初期のうちに考えていましたので、各ギミックごとのレベルデザインを考えました。方針としてはプレイエリアの広さを3×3→4×4→5×5とだんだん広くし、ギミックの特性を学ばせながら少しずつ難易度を上げるようにしています。ボス戦は特殊な挙動になりますので後回しにして、通常ステージのデザインを完成させました。

3日目

・カットシーンの作成
物語の導入部分のカットシーンを作成しました。使ったことのないTimelineを調べつつ動かしてみたのですが、結果的には大失敗でした。「特定のタイミングで関数呼ぶのどうやるの?」とか「複数のアニメーションの切り替えが全然わからん……」とか、使ったことのない機能を当てにして制作を開始するのは絶対にやっちゃいけない、と強く反省することになりました。結局満足いく演出は作れず、後回しに(最後までカットシーンの完成はしませんでした……)。

・仮の画像素材作成
プレイヤーやUIの画像素材をいくつか作成しました。アニメーションを除けばほとんど手間はかからず、この時点では量産もたやすいと思っていました。

4~6日目

・ボス戦の作成
各ボス戦の仕組みを作りました。それぞれのボスで異なる勝利条件を設定しており、それらを検知するスクリプトです。また、ボスのみ2×2マスの特殊なユニットになっており、他のユニットとの相互作用で大幅な修正が必要になったのでだいぶ時間がかかってしまいました。この時点でほぼ締め切りに間に合わないことが確定です。

7日目

・ラスボス戦の作成
ラスボスの挙動を前提にゲーム設計していたのでそれほど困ることはありませんでした。Colliderを使った基本的なシューティングゲームの考え方で、ダメージ/反射などの仕組みを実装しています。

ここまででおおよそのシステムは完成、あとは素材をはめればOK…ということで、最悪でも1~2日の遅刻で済むだろうと想定していました。
こいつバカです。

8~10日目

・画像素材の作成
そんな時間かかんないだろうし後回しでいいだろ……としていたツケが回ってきます。

必要な部分を作っていくうちに、手間がかかるアニメーション部分がやたらと多いことに気づきます。たしかにUIなどは動きもなくシンプルな造形ですのですぐ作れるのですが、実際には動くオブジェクトやボスが意外と多く、書いても書いても終わらないという状態になりました。しかも書いた素材をAnimationで動かす作業をほとんどやったことがなく、これまた余計に時間がかかる結果となりました。カットシーンのように最悪なくても成立するような要素ではないため泣きながら実装を進めます。

11日目

・サウンド素材の作成
当初はBGMも自作にしてみたいと思っていましたが、寝言を言っている場合ではありません。急いで各種フリーBGM・SEサイトを巡って素材を揃えます。幸いイメージに近い素材を見つけられ、慌てながら実装。

・最終チェック・アップロード
結果として丸4日間の遅れがありながらなんとかアップロード完了。ひとまず反応を見ることにします。

その後

他のゲームを遊んで評価・コメントしつつ自分のゲームにコメントがあるかチェック。余談ですが、自分のように知名度もなく遅刻もするような製作者にとってはUnityRoomの相互評価機能がとてもありがたいです。やっぱり自分のゲームは多くの方に見てもらいたいですし、見てくれた人が作るゲームは遊んでみたいですよね。

ぽつぽつコメントをいただくようになり、バグ報告やキーボード操作の実装などでアップデートを行いました。毎回ですが「これは本当に面白いのか?」と悩みながら制作し、特に今回は自分の思うようにはいかなかったと感じていたのでコメントの「好きです」「よかったです」が本当にうれしく思いました。

日が進むにつれてさらにコメントいただき、これまでにない評価の高さに驚きました。グラフィックのクオリティについて褒めていただいたのはとてもうれしかったです。
また、特に「血しぶきの表現がびっくり(良い)」というご意見をたくさんいただきました。ここはとても気を遣ったところでしたので補足で説明しますと、もともとのテーマに「動物の生死」といった要素があり、タイトルの「DreamBox」や何度も死んで生き返るというゲームデザイン上、きちんと死を描く必要があると考えあのような演出にしています。もちろんティウンティウンティウン的マイルド演出にもできますし、不特定多数の方が参加するイベントで過度の暴力描写はいかがなものかという懸念は当然あったのですが、むしろ丁寧にそのあたりを描くことでかえって奇妙な雰囲気、かわいくも恐ろしい雰囲気のようなものを作れたのではないかと思っています。

とはいえ最大限悪趣味にならないよう配慮はしましたが、もし過剰と思われた方がいましたら申し訳なく思います。それにもともとのテーマも当初考えていたようには伝えきれておらず、結果としてセンセーショナルなだけの演出に見えてしまっているのでは……と後からではありますが反省しております。もし作り直しや改善できる機会がありましたらもっと納得できる血しぶきを作れるようにいたしますのでどうかご容赦ください!

今回の反省点

最終的にはそれなりに見た目もよく、遊べる出来のゲームになったのではないかと思いますが至らない点も多々ありました。

・4日間の遅刻
これはもう論外です。期日内にしっかり完成させているほかの方々と比べられること自体が失礼にあたるのではと深く反省しています……。(あんまり言うとほかの遅刻勢にもにらまれるのでほどほどに)
ただ、もったいないから出しちゃいなよ!っていうUnityroom様の懐の深さには本当に救われています。期日を守るというのが当然のこととはいえ、やはりゲーム作りは楽しいものであってしかるべきだと思いますので。今回の作品は今までと段違いに手ごたえを感じており、自分がここまで成長できたのはある意味この緩さあってこそだと考えます。今後はしっかり期日を守る、いいゲームも作る!ということでどうかおひとつ……。

・自分の能力の範囲で制作を
これは遅刻の原因とも関係しますが、「使ったことない機能を本番で試す・やったことのない作業の時間を見積もる」というのが非常に無謀でした。事前に計画を立てていたにもかかわらず、計画外の作業に手を出してしまい結局無駄になるというような経験になってしまいました。本当にいいものを作りたければ自分の手持ちで勝負するしかないということですね。
ただ、今回の失敗はそれはそれで資産になるものだと思っています。あくまで通過点としてとらえ、次回の制作に活かせると考えればこんなにいい経験はないな、とも。

・難易度設定がおかしい
コメントにて「激ムズ」「歯ごたえ」「難しい」という言葉を多くいただき、マジで「そんなはずある?」となってしまいました。というのも、当然パズルゲームは製作者の考える難易度とユーザーの体感に差があるもので、製作者が「簡単すぎる」と思うくらいがユーザーにとってちょうどいいものだとわかっていたからです。つまり全13ステージすべて、製作者は「簡単すぎる」と考えていたわけです。なんなら「きっと簡単すぎるって意見があるからEXステージとか準備要るかな」とか能天気に思っていました。
実際におかしいな、と思い始めたのは知り合いに自分のゲームをやらせてみて、隣でノーヒントで眺めていた時でした。想定クリア時間10分のところ、1時間かけてクリアーしていただきました。ボスの攻略がわからず顕著に苛立ってる姿を見て人生で初めて心からの謝罪の言葉が出てきたものです。やはり自分の感覚だけではなく製作途中の他人の意見は重要だと思いました。高い難易度を好意的にとらえてくれる方もいるとは思うのですが、ことu1wにおいてはあまりアドバンテージにはならないと考えています。特に今回のような最後まで見てほしいゲームにおいては致命的ですらあります。この反省点はとても貴重な気づきでした。

最後に

今回のu1wは現時点の自分の実力をすべて使った制作を行いました。結果としては当初の想定を満足するものができたとは言いがたいのですが、それでも完成品は自分の作品の中で最も良いものになったと思っています。

これまでのu1wも含め、温かいコメントをくださる方、評価してくださる方には本当に感謝の念がたえません。また、Unityroom naichi様にも心よりの感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。


さて、ちょうどいま(21/1/10 20:00)結果発表の時間なのですが…

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総合 4.171 (11位)
楽しさ 4.058(24位)
絵作り 4.538(12位)
サウンド 3.981 (27位)
操作性 4.202 (7位)
雰囲気 4.221(25位)
斬新さ 4.029 (28位)

全評価基準ランキング圏内!ありがとうございます!


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