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セミナーでいただいたご質問への回答

2024年12月9日に出演させていただいたDTP Transitのオンラインセミナー「クリエイターのためのお金の話(イラストレーター編)」。ご視聴くださったみなさま、どうもありがとうございました!

このセミナーでは、12月20日に発売される拙著「イラストレーターのためのお金の話」の内容を元に、仕事上でのお金への向き合い方や自分の絵の価値についてどう考えるかという話をしました。


ご視聴中の皆様からいただいたご質問に対し、時間の都合で答えしきれなかったものがいくつかありますので、すでにその場でお答えしたものも含め、このページにまとめましたのでご覧くださいませ。


【質問】仕事になり出した時は、キャッチーなテイストとか、流行りみたいなものは意識していましたか?

描いた絵が仕事になりだした時期ですよね。街中の広告や書店に並ぶ本の表紙、今のトレンドなどはなるべく意識するようにしていました。ただ、それはあくまで世の中の需要を知るためなので、その要素を自分の作品に取り込むかどうかとはまた別の話です。意識して真似してみても、やはり自分に合っていないと良いものにはなりませんから。


【質問】自分の好きなテイストのイラストをやめて、お仕事用のお仕事に転機したってことですか?

好きなテイスト(過去の作風)をやめたというよりは、徐々に自分の中で好きだと感じるものが変わってきたことと、好きに描きたいという気持ち以上に、早く絵を生業にしたかったので、より仕事が取れる絵、多くの人に求められ受け入れられるように、まわりの反応を見ながら変わっていったのだと思います。


【質問】売れ線の調査はどんな感じでどれくらいの頻度おこなっていましたか?

一時期、玄光社のイラストレーションFILE(毎年発売されている年鑑)を穴のあくほど眺めていたことがありました。昨年と比べて今の流れはどう変わったとか、新しいタイプの絵が出ているな、など、情報収集をしていました。


【質問】クライアントさんがそれぞれ違っていても時間単価設定は変わらないってことですか?

本の中で書いている時間単価(時給ではない)は自分で設定しているので、相手によって変えることはありません。なのでもちろんクライアントに伝えることもありません、あくまで自分の売上目標を達成するための基準なので。


【質問】ADAMのクリエイター登録を教えてください。

ADAM… NFTプラットフォームのAdamのことでしょうか?立ち上げの際、運営しているGMOの方から直接声をかけていただいて登録しました。
https://adam.jp/ja/stores/shunsukesatake
NFTに関してはあまり詳しくなく、本の中でも特に触れてはいませんので、ご了承ください。


【質問】絵の金額がタブー?すんごい言いにくそうな感があるのって日本だけですか?海外は違うんですか?

どうなんでしょうね、お国柄で商習慣の違いはありそうですが、経験上、先にお金の話(条件面)がまとまらないと次に進めないことがほとんどです。ちなみに某国との取引では依頼時からいきなり制作費の値引きを求められて、バチバチにやりあったこともあります。(詳しくは下記noteをご覧ください)

海外クライアントとの交渉(攻防)
https://note.com/shunsukesatake/n/n439a0f2f0fea


【質問】修正がきた時、自分の力不足かなと思ってしまい上乗せができません。いつどの段階で金額を伝えるのか、どういう風に何を軸に料金を考えるのか、サタケさんはどうされていますか?

私の場合ですが、修正で上乗せ料金はいただいていません。ただもちろんクライアント都合で過度に多くなる場合は別です。また発注時と内容が違ってきたり、修正ではなく変更や差し替え、描き直しが発生した場合は、都度見積もりからやり直すことにしています。


【質問】本の中の見積書の見本にも使用期間や二次使用の注意書きも書かれていますか?

はい!実際に普段使用している見積書を載せて、そこに注意書きも書いていますのでぜひ手にとってご覧くださいませ。


二次使用料って初回制作費の何%くらいなものですか?相場はあるのでしょうか...あ、本に書いてあります?

二次使用にもいろんなパターンがありますので、ケース別に解説するとともに、何%くらいにせっていしているかも本に書きました!ここでお見せできなくて申し訳ありません。


【質問】著作権譲渡してくれというクライアントさんに出会ったことありますか?その場合はどうしますか?もし受ける場合どのくらいの金額で譲渡しますか?
【質問】著作権譲渡を求められたことがあります。著作権譲渡をする場合は、どのように料金に反映させますか?

(同じ内容の質問が2件あったのでまとめてお答えします)
出会ったことはあります、結構あります。私は原則譲渡しないことにしていますので、金額がいくらだったらという基準を設けてはいません。譲渡しない場合の10倍、20倍にするのだという声も聞いたことはありますが、私にとってはお金だけの問題ではないので断っています。


【質問】イラスト制作費用と使用料は別物ですか?

私の中での使い分けですが、制作費(本の中ではイラスト料金としています)というのは打ち合わせや資料探しなど絵を描く以外に必要なものもすべて含みますが、使用料というのはあくまでクライアントが望むイラストの使い方に対しての金額という認識です。制作費の中に使用料も内包されているイメージ、伝わりますでしょうか。


【質問】使用料は1箇所1点と習ったのですが、特に広告業界で様々な媒体に使い放題の経験が多いです。流用(二次使用)にどう対応されてますか?また、出版でカラーで描いたものを、モノクロへの二次使用料金は、カラーより安くされますか?

使いたい放題にならないように、あらかじめ想定される媒体を確認したうえで見積もりを出しています。それ以外の展開が生じた場合には二次使用料として別途請求することにします。出版物の方のご諮問は、こちらから安くすることはありませんが、クライアントの懐事情を考慮して値下げに応じることもあります。


【質問】お客さんから料金を値切られた時、どのように対応されていますでしょうか、、?

事情をお聞きした上で、ご予算に合わせた提案(予算内でどこまでできるか)をしています。思っていたよりも低いからと言って門前払いすることはありませんが、どうしても金額感が合わない場合はお力になれませんと伝えています。


【質問】Kindle版と書籍版で内容に何か違いはありますか?書籍と同じ内容がKindle版になっていますか?

いいえ、本文の内容にありません!どちらでも、読みやすい方をお選びくださいませ。(ちょっとだけKindle版の方が安いです)


【質問】イラストの最高単価しりたいです!

お仕事1件あたりの請求額の最高ってことでしょうか?どの案件かは言えませんが、360万円の請求書が今までで一番高額だったと記憶しています。嬉しい一方で、もちろんその分大変さもありました!ちなみにめったにそんな請求書を出す機会はないです。



以上です!たくさんのご視聴、ご参加、どうもありがとうございました!セミナーでお話したこと以外にも、まだまだたくさんお伝えしたいことを本に詰め込みました!ご興味を持ってくださった方はぜひご予約、よろしくお願いいたします!



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サタケシュンスケ(イラストレーター)
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