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半生を自己分析も兼ねて(大学生アイセック編)



「お前のその行動、態度、姿勢が、全部他責なんだよ」

その言葉を言ってもらってからこれまで、自分はどれだけ自責の意識を持つことができているだろうか。





きっかけ


大学1年生では
ギター
イベント
バイト
しかしてなくて、というよりはそれを望んでそういう時間の使い方をしていた。田舎っぺは東京に憧れ、何もかも初めての経験で、「とりあえず1年間は大学生を楽しみ尽くそう!」なんて思っていた。


しかし大学2年生の春、大学生を1年間終えてなんだか不安を感じていた。

「このまま大学生を終え、社会に出て、自分のやりたいことができるくらいの力はつけられているのだろうか」

また、この頃はおぼろげに将来のことを考えたり、AGESTOCKというまた別に所属をしていた団体で代表を務めようか迷っていたりもしていた。




「自分に今足りない力ってなんだろう」


そう考えた時に出てきたのが、
▼論理的思考力:シンプルに苦手
▼みんながついていきたくなる、という意味でのリーダーシップ
▼人の話を聞く力:これも苦手。今後自分がリーダーを担う際に絶対必要と感じていた


これらを会得できる機会って何処かにないかな。。。

なんて思っていると、ふとある友人を思い出した。


軽音サークルで出会った友人T。
自分と同じくらい図々しく、そして目がギラギラしてた。軽音サークルに来た理由も、「楽器やったことないけど、雰囲気が良かったんで」。お互い面白いことに敏感で、感覚も似ているため気が合った。

そんな彼が所属していて、ずっと話を聞いていた団体があった。


それが、アイセックであった。




利他精神ってなんぞや

まず、簡単にアイセックの説明をすると、

AIESEC(アイセック)は「グローバルリーダー」を輩出するプラットフォーム。
もうちょい言うと、海外インターンの企画運営(日本人の学生を海外企業へ送り出したり、逆に海外留学生を日本企業へ受け入れる際のパイプ役を担う)を通じてより多くの学生に挑戦する機会をつくり、団体内、団体外で社会のことを考えられる人を増やしていこう、みたいなことをやってる団体。

世界124カ国、国内に25の支部があるそうで。
ぶっちゃけ最初は全然規模感とか、社会について考えるとかできなかった。
この団体でよく出てくる「利他精神」も、あまり実感がわかなかった。



そんな、自分には縁遠い存在だったこのコミュニティに、大学2年生の春から、その時入学して来た1年生と一緒に入会をすることにした。

先ほど出て来た友人Tから、「アイセックではリーダーシップが学べる」「マネジメント、コンサルが学べる」「お前が好きな企画ができる」なんて言われていたので、もしかしたらここでなら自分が求めるものがあるかもしれない、そう思った。



実際、入ってみるとびっくりした。

先輩たちはもう、仏か!ってくらい視座が高く、それに負けじと1年生たちも自分なりに頭をフル回転させてチームや社会や自分について考えている。



入会して最初のイベント。
関東のアイセックに所属をした1年生が200名ほど集まって、今後自分たちがアイセックで何を成し遂げたいのか、どのように組織に貢献をしていくのかを考える、という内容の合宿に自分も参加。

ここで初めて、「自分が現段階で何をしたいのか」ということにちゃんと時間をかけて向き合った気がする。その日初めて会った自分にめちゃくちゃ真剣に向き合ってくれる先輩や同期に素直に尊敬の念を抱いた。

おそらくソフトバンク社孫さんとか、いろんなすごい人が言ってると思うけど、「志を大きく持つ人が社会を変えるインパクトを起こす、そんで成功する」というのは本当だなと実感。



新入生向けの活動体験合宿。
チームに分かれて実際に海外インターンの内容を企画するという内容。そこで初めて出会う、一緒のチームだった新入生のM。

彼がすごいのは、本気で日本を変えたいと願い、政治家を目指していた。誰になんと言われようと、その想いだけは譲らなかった。

そんな、自分とタイプが全然違う彼とぶつかりながらも企画を完成させた経験は自分の中でも非常に印象的であった。それまで、あまり得意でないタイプの相手とは距離を取りがちであった自分が、目標達成のために、どうすればお互いの強みを活かしあいながら成果を出せるかということに注力することができた。



活動が本格化して、自分も海外インターンの企画に携わることに。

「インドネシアと日本語教育」というテーマでプロジェクトを企画。
自分はこのチームで、チームビルディングの一環でコンサル(コーチング)に挑戦してみたり、パートナー企業の獲得に向け営業に奮闘していた。

人生、性分なもんでリーダーをやる機会が多かったのですが、今回はメンバーとして参加してみた。でもそれも面白くて、自分がいかにメンバーのことを見れていないかとか、チームのために動くことはすごい腰が重い時もあることとか、自分にとって新しい発見がたくさんあった。

それに、久しぶりにこの時「チームっていいな」と思った覚えがある。チームメンバー三人で焼肉に行った時、些細なことだけど、なんか前まであった垣根みたいなものはその時はなかった気がした。



ぶっちゃけ、「利他精神」を社会全体で意識できるようになった、しようとし始めたのってほんと最近で、

「働くとは」ということを考えた時に

「あ、これが利他精神か」となった。


でも、もっと身近な人、チームメンバーに対しての「利他精神」というのはこの時期に少しだけわかるようになった気がする。

利他精神=相手のために自分を捧げること

というと仰々しいけど、

利他精神=同じ目標を持つもの同士がお互いを想い合うこと

くらいの、ライトだけど忘れちゃいけない感覚が自分には腑に落ちている。


人の想い、行動って回り回って自分に返ってくるのは本当っぽい。




人の話を「聴く」ということ


さっきでてきた友人Tとは別の、以前から仲良くしていた友人Sからある日突然言われたのが、

「私、マレーシア行くんだけど、マネージャーやってくんない?」


「。。。なにそれ?」

ってのが第一声。この時アイセックに入ってまだ1ヶ月とかそこらだった気がする。



この「マネージャー」とは、
日本から海外インターンに参加する日本人大学生のマネージャーを指し、

・渡航前:参加者のモチベ管理(コンサルティング)、目標設定、渡航申請準備等のフォロー
・渡航中:参加者のモチベ管理、目標達成度管理
・渡航後:目標達成度管理、資料作成まとめ、引継ぎ準備

などを担当する。渡航前には「あっちでどんな病気が流行ってるか」とか調べたり、渡航中はLINE電話でコーチングをしたり、渡航後はマネージャーを引き継いでもらえるように座談会とかもした。

そもそもこのマネージャーになるには、アイセック内の資格?を取得しなければならず、結構文章量あるマニュアルをびっちり覚えて、当時最速でその資格を取得して活動に臨んだ。




話は戻って、なぜ彼女が自分にマネージャーをお願いしたのか、渡航前に一度聞いたことがある。

「私、自分のアイデアや思っていることを口に出したら止まらないし、出さないとパンクしてしまうのよ。さらしゅんって、何でも受け止めてくれそうだから。」


そう言われた時、なるほどと思った反面、自分って本当にそうなのかなと疑っている自分がいた。

最初に述べたように、自分には「人の話を聞く力」がないと思っていて、それを何とかしたくてアイセックに入った。


なので、彼女のためにも、自分のためにもなると思い

「自分にマネージャーやらせてほしい」

と返事をした。



ただ、始めてみるとすごい苦戦ばかりで。

そもそもコンサルティングって何か分からなかったし、調べてみると今回やろうとしているのはコーチングだったし、自分は海外経験が乏しいのでどんなアドバイスをするべきか分からなかったし、プロジェクトと参加者の兼ね合いも難しかった。


でもこの時、初めてコーチングを勉強して、

「人の話を聞くことって、音楽を聴くことと似てる。

音楽も曲を集中して聴いて、歌詞やメロディーの意味、楽器の出す音が表す感情を理解して、それに合わせてダンスをしたり体を動かしたりすると思うけど

人の会話も、相手の話を聞いて、その言葉がどんなことを伝えようとしているのかを理解して、それに合わせて相手に何を伝えるかを考える。」

そんなことを思った。

だから、自分は「人の話を聴ける人間になろう」と思うようになった。



自分なりの「マネージャー」を探し続けた。

目標設定の仕方をゲームに置き換えて「必殺技習得絵巻」みたいなものを作ったり、渡航中相手には何も考えずに思ったことを話してもらい、自分がそれを要約して頭の整理をしてあげたり、「この海外インターンはひとりじゃない。自分もいる。」と一緒に挑戦していることを伝えたりした。


帰国後、彼女がこう言った。

「自分を変えられた気がする。」

それが、今回の渡航の最大の目標だった。だから、その言葉が聞けた時、自分の努力が報われた気がした。


ここまで一人の人間に向き合ったことは、おそらく半生でなかったと思う。だからこそ、人との向き合い方を改めて考えることができたし、自分の中にも「人の話が前より聞けるようになった」という自信がついた。


実は、今回自分のマネージャー就任が委員会内でも初(きちんと制度化しようとしたのが初)だったそうで、マネージャー退任後には、他のメンバーがマネージャーを魅力的なものだと理解し取り組んでくれる人が増えるように資料を作ったり、座談会を設けたりした。


今思うと、どれも初めての経験だったけど、あのタイミングで触れることができて本当に良かった。






自責と本気

最後のトピックですが、アイセックに入って一番印象的で、自分を変えた出来事を紹介します。



自分がアイセックを辞める直前に参加した合宿。

確か、この合宿の目標が「営業で成果を出せるようになる」「チームでの活動に改めてエンジンをかける」だった気がする。


この時、掛け持ちで所属していた団体の合宿が日程的に被ってしまい、二つの合宿を行ったり来たりしていました。(この時の自分のタフさが信じられない)

①アイセック→②掛け持ち団体→③アイセック

みたいな。


①から②に行き、③に向かった時、①の時と明らかにメンバーの雰囲気が違った。

「何があったんだ。。。!?」

と聞くと、自分がいない間にワークで目標達成ができず、経営層(団体のリーダーたち)にきつく言われたのだそう。


その後、メンバーみんなで「もう一度チャンスをください」とお願いし、そのチャンスに今から挑もうとしているというのだ。


ただ、自分は途中抜けていたこともあって、課題に対しての理解が甘かった。

なんと、そのチャンスを、自分のミスでおじゃんにしてしまったのだ。自分だけ課題のノルマが達成できなかった。



この時の自分の心情は、もう真っ赤に染まっていた。

どうしていいかわからず、自分も他のメンバーが前にしたように

「もう一度だけ、もう一度だけ、チャンスをください」

と願った。


しかし、リーダーの一人に

「お前のその行動、態度、姿勢が、全部他責なんだよ」

「最初から本気じゃないやつは何をしても中途半端なんだ」

「そんなやつとは一緒にいたくない。帰れ。」

と言われた。



この時、もう言われたことがその通り過ぎて何も言い返せなかった。それに、今まで多分自分に対して他の人も思ったであろうことを、初めてここまで直接的に言われた。


その後、数分自分の頭は真っ白になったが、このままでは帰れない、今後の活動を途切れさせるわけにはいかない、と思い、全身全霊で頭を下げた。

「もう一度チャンスをください」

それに、他のメンバーも一緒に頭を下げてくれた。もう言葉にならないほどの感謝と申し訳なさで押しつぶされていた。


「わかった、やってみろ」

とリーダーたちに言ってもらい、課題に再チャレンジをした。そして、みんなの協力のもと、なんとか自分も課題を達成することができた。



この数分の間で、どれだけ悔し涙を流したのであろうか。

自分がいかに他責であり、本気で物事に取り組めていなかったのかを痛感した。

もう二度と、こんな思いをしたくない。自責の意識を忘れず、本気で何事にも向き合っていこう。そう決意した瞬間でした。



この合宿以降、自分はどれだけ自責で、本気で活動できたであろうか。自責と本気、この二つはリーダーにおいて必要不可欠。もちろん完璧なんて幻想ではあるが、この意識があったから、ここまでやってこれた気がする。

なので、あの合宿を引っ張ってくれた、あの言葉をかけてくれた先輩方には頭が上がらない。あの時は本当に、ありがとうございました。





まとめ

これまで述べてきた経験を、半年ちょっとで体験させていただきました。

短かったけど、非常に濃い時間。掛け持ちとか色々大変だったけど、勇気を出して入会してよかった。


アイセックに入って得たかった、

▼論理的思考力
▼みんながついていきたくなる、という意味でのリーダーシップ
▼人の話を聞く力

これらはこの半年でかなり自分の中に蓄積したと思っています。


今後も引き続き精進して、「アイセックは晒名駿の出身団体なんだ!アイセックすごい!」と思ってもらえるような存在になります。それが一番の親孝行というか、お返しだと思うので。


偶然ではあっても、アイセックに出会えた自分は幸運だったし、これからアイセックに出会える人はめちゃくちゃ羨ましい。今後の活躍にも目が離せません。





(注意)あくまでここに記した内容は僕の自論や感想なので、あまり鵜呑みにせず、アイセックや海外インターンなどに対しての考え方は皆さんで判断してください。
多少、過激に聞こえるような内容もあるかもしれません。ただそれは全てポジティブな想いや考えを込めて書いています。
僕はアイセックのことめちゃ好きです!!!笑




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