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Asanaクイズを作るときに考えていること

自己紹介

こんにちは。AsanaアンバサダーのShunと申します。2015年頃からAsanaのブログを熱心に読んでいるAsanaマニア兼生産性オタクです。

2019年にAsana Togetherコミュニティプログラムという活動の場が生まれ、最近はできていませんが動画字幕を翻訳したり、コミュニティフォーラムに投稿したりしています。仕事でAsanaのローカライズにも携わっています。

もう一つ、ブログや動画のインプットを通して得たAsanaに関する雑学には自信と定評があり、Asana TogetherコミュニティのミートアップでAsanaに関するクイズを出題することがあります。

出題者として嬉しいお言葉:

明日もコミュニティメンバー限定のイベントがあるのでクイズを作成し、この記事を書きました。ここでは、私がクイズを作成するときに考えていることを思いつくままに書きます。クイズ作りの参考にしたい方、出題者の意図を読んだり形式を理解したりして高得点を取りたい方には参考になるかもしれません。

クイズの概要と作成サイクル

クイズにはKahoot!というサービスを使っています。ノルウェー生まれの会社のようですが、クイズのUIは日本語でも利用できます。参加者はスマホで選択肢を選び、早く正解した人が多くのポイントをゲットし、合計得点が多い人が勝ちです。

早押しクイズでは回答者は1人だけですし、ボード回答クイズでは正解者全員に同じ点数が付与されます。一方でKahoot!のクイズは全員が回答できる上に順位がつくのが特長です。Zoomのバーチャルコールで画面共有して出題できますし、現代に対応したクイズサービスだと思います。

普段Asanaを使いながら発見したことや思いついたクイズをAsanaタスクに書き溜めてあります。説明書(Asanaガイド)を詳しく読むタイプの人間であること、翻訳者やプログラマー視点でエッジケースが気になること(この機能をこんな風に使ってみたらどんな挙動をするんだろう?)という特徴から、普通の人よりもネタが溜まりやすいのかもしれません。

ネタ帳。Favoriteタグをつけて、思いついたらすぐにアクセス。出題済みの問題には✔️を、他の人が先に出題した問題には☑️を、年間まとめに採用した問題には💡をつけています。

数か月に一度、コミュニティイベントで5〜7問のクイズとして出題しています。一か月に一度だとネタ切れになるので、ちょうどよいサイクルだと思います。

そして、一年分のクイズの中から特にお気に入りの問題を選んでAsanaコミュニティフォーラムに投稿しています。
先ほどのTwitterの感想をいただいた2021年版クイズ集はこちらです:

クイズの意義

Asanaに関する知識をクイズとして出題することにはいくつかのメリットがあります。

ワイワイ楽しめること

いわゆる「お勉強」にならず、順位を競ったり意外な答えを楽しむことができます。そして、解答&解説のPDFファイルを毎回作成していますので、関連情報と合わせて印象的に覚えることができるはずです。

知識をアウトプットしながら学べること

テスト勉強でもそうですが、ただ情報をインプットするだけでは使えるようになりません。記憶を頼りに正解を選ぶことにより、Asanaの知識活用のトレーニングができます。

魅力的なクイズを出すことでAsanaの魅力を発信できること

Asanaは遊び心に溢れた楽しいツールなので、クイズでも遊び心を発揮することを心がけています。

クイズのインプット

Asanaには直接関係ないのですが、ここで私のクイズの視聴経歴をご紹介します。

十代後半ではテレビで高校生クイズを見ていました。「日本で一番高い山...」「🚨ピコーン」「北岳!」「正解!」という意味のわからない早押しに、「すごいけどよくわからないなー」という印象を受けました。ちなみに友達に誘われて一度地方大会に出ますが最初のステージで難なく脱落しました。

しばらくクイズ番組のことは忘れていましたが、2017年から放送されている東大王で伊沢さん、水上さん、鈴木さん、鶴崎さんが頑張っているのを目にして、一時期は毎週見るのを楽しみにしていました。2010年か2011年に伊沢さんが高校生クイズで活躍しているのを見ていたので、「あの時のあの人か!」と思いました。

そこから伊沢さんがCEOを務めるQuizKnockの「楽しい」「学び」の動画を毎日見ることになりました。ここで競技クイズの「読ませ押し」「パラレル(〜ですが問題)」などの世界と出会い、膨大な知識に加えて、さまざまな技術があることを学びました。(高校生クイズもそのような解説があればもっと面白く見れたと思います。)面白い企画は多数ありますが、最近の動画だと下の動画で「これだけでの情報で正解できる回答者もすごいし、その問題を作れる出題者もすごい」と思いました。

そして、クイズ作家といえばこの人、古川さんのカプリティオチャンネルもチャンネル登録しました。下のリンクは、問題の得点形式も面白く、クイズ作家対決ならではの出題者の意図を読んだ戦略が見事な動画です。

他にもクイズ系YouTuberはいらっしゃいますし、ナナマルサンバツという漫画も面白かったです。

Kahoot!で問題形式をそのまま使うことはできませんが、「画像や音声を使ったクイズを出してみよう」と思うなど、アイデアや刺激をもらっています。

2023/1/3追記: 良問に触れることで、「裏取りをきちんとする」「意味が一意に決まり、正確に情報が伝わる問題文を書く」というポイントも学ぶことができました。

クイズの出題者の心理

私はクイズを出すに当たって、以下のようなことを考えています。

目指す方向

まずは自分も出題して楽しい、回答者も楽しんでいただける問題を作ること。ほどほどにマニアックで、ほどほどに難しく、でも考えれば正解に辿り着けるかもしれない、挑戦しがいのあるレベルを目指しています。正答率で言うと60〜70%だと思います。センター試験や実力テストを作る先生方の気持ちが少し想像できます。

なお、時には「そんなの知らねーよ」というマニアック問題も出します。正解者がゼロ名だったときは流石に反省しました。

そして、「簡単だけれど、普段注意を向けていないと、意外と正解できない」というクイズを考えるのが好きです。中学の修学旅行でバスで移動中にクイズ大会がありました。先生が事前に生徒から一人一問ずつ問題を集めて、選りすぐりを選んで出題したのですが、「このバスのナンバーは何でしょう?」というクイズが超良問でした。ナンバープレートは全員の目に入っているはずなのに誰も見ておらず、運転手もバスガイドも含めて誰も答えられないのです。それに感心したことを今でも覚えているので、自分もそのようなクイズを出したいと常に考えています。

たまに、役に立つクイズも出します。特にキーボードショートカットは覚えておくとAsanaがさらに便利になるので頻出です。

隠しきれない情報

マルバツクイズでよく言われることは、「この問題を出すということは、正解は意外な方の選択肢なのだろう」「何かが存在しないと証明することは非常に困難なので、正解は存在する方なのだろう」という根拠に基づいて選択肢を選べるということです。このバイアスをごまかすのが難しいので、マルバツクイズはあまり出題しないようにしています。

四択問題でも、「それっぽい」不正解の選択肢を用意して、どれか一つの選択肢が浮いてしまわないようにすることが難しいです。正解が「40%」だと、30%、40%、50%、60%といった選択肢を用意したくなります。正解が「55%」だと、40%、45%、50%、55%という選択肢を用意してしまうと、「わざわざ下一桁が5の選択肢を用意するということは、正解は45%か55%なのだろう」という推測が働いてしまうので、35%、45%、55%、65%といった選択肢にします。

「同じ番号が連続して正解になるのは避けがち」「四択問題では正解を③にしがち」という傾向もあります。実は明日のクイズに備えて、今週末にナナマルサンバツを読了し、後者の傾向には初めて気づけました。なので、これらは明日のクイズでは対策済みです(③が正解の問題が少ないとは言っていません)。

問題リストを作成したら、順番を考えます。序盤は接戦になるように定番問題(?)を出し、最後の問題は運で最終順位が決まるように少し(?)マニアックな問題を出します。

私が出題するクイズの傾向と対策

上記で私の癖を説明しました。以下のような対策が考えられます。

  • 普段から「自分ならどのようなクイズを出すだろうか」と考えながらAsanaを使う

  • 「この選択肢が答えだったら面白いだろう」という選択肢を選ぶ

  • とってつけたような選択肢は除外する

  • 最後の一問で順位が決まりがちなので、がんばる

また、Kahoot!のシステムを学ぶと戦略が立てやすくなります。

  • (仮に)0秒で正解すると1000点、制限時間いっぱいに使って正解すると500点が加算されます。制限時間が20秒なら、1秒早く回答することに25点分の価値があることになります。

  • いくら考えても正解が選べない問題の場合や、トップを追いかけて逆転を狙っている場合は、直感を信じてすぐに選択肢を選ぶのも戦略の一つです。

  • 二択問題の場合、必ず左側のボタンがTrue、右側のボタンがFalseです。これを知っていると、スマホにボタンが表示された瞬間に回答できます。

  • あまり出題することがありませんが、複数選択問題は単一選択問題よりも配点が大きいので、差がつきます。


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