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➕ 文教警察常任委員会

今年度、5月の臨時会より文教警察常任委員会の委員長を担っています。
担当する所管は教育委員会と警察本部です。

(教育と警察だけではなく)社会全体的に言えることですが
答えのない時代、大変革期において まずは現状を把握すること。
社会課題を共有する意識が大切であると考えます。

この委員会担うにあたり、課題を、委員会メンバーはじめ執行部県職員とも
共有して同じ方向を向くことが まずは大切だと思いました。

そこで、思いついたのが「工藤勇一先生」の話を聞きに行くことでした。

工藤勇一先生は元麹町中学校の校長先生として、子どもの自律を重視した教育改革に取り組み、宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制廃止など、従来「当たり前」とされてきたことを覆した教育界のレジェンドで、現在は私立の横浜創英中学校・高校の校長です。詳細については以下を参照ください。

昨年、草津で開催された湯煙フォーラムの他、何度か先生の講演を聞いたことがありましたが(著書も読みましたよ)
常に、工藤先生の論法は「日本の現状を示して、それに対して学校教育の役割と問題点を明らかにする」という非常にわかりやすいものです。改革の必要性とその方向性をいつも再確認する機会を与えてくれます。

念願通り、7月の常任委員会の県外視察では、横浜創英に伺い工藤勇一先生のお話を聞くことができました。

工藤勇一先生

以下は、工藤先生のお話の要約です。

急激な人口増と急激な少子高齢化がもたらす社会

人口が急激に増えてる時は 購買力が上がるので何を作っても売れた。
購買力も高いので経済が発展した → 誰かの作ったビジネスモデルを真似すればよかった。従って人材の育成も同様で良かった。

しかし、日本が、世界が初めて経験する少子高齢化の「急激な右肩下がり」の時代においては、誰かの作ったビジネスモデルに乗ろうとすると・・・
労働環境が悪化し、賃金が下がり、購買力が下がる。という悪循環が続く。

人がやらない、やりたがらないマーケット、人の役に立って困難で不採算な仕事を工夫して創造して勝負しなくてはならない。(→ 無論、社会に求められる人材が変わるので教育モデルも大きく変わらなくてはならない。)

2019年日本財団「18歳意識調査」
世界9か国の17~19歳各1000人の若者を対象に国や社会に対する意識を調査

どの項目を見ても日本の若者の意識が低すぎる。日本の未来がとても心配。
この若者の意識は、私たち大人の意識でもある。

大人自身が全てにおいて「他人事」だから、自分たちで国を変えようという意識が子どもたちに生まれない。他人任せで、当事者意識の低く、「お客さん」ばかりになってしまうのではないか?

組織の「最上位の目標」に合意し、一人ひとりが「当事者としての意識」を持つことが大切。
このことは教育だけではなく、共同体や組織、地域、社会全体にも言える。 以上

社会を自分事と捉えることができる教育、政策が必要です。そのためには、結果はもちろんですがそのプロセス、参画や共感がより大切な時代だと感じました。
                                       


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