語学習得は飛び立つ鳥を掴まえるようなことと三角関係である
素材撮影のために海まで来ました本多です。風が強すぎて砂埃の混入が心配。
このカバーの写真は近所で思わず撮ったものですが、思いの外かっこいいんじゃないかと思って。それを使いたいがためにテーマを考えるという。
この写真と最近粛々と勧めているフランス語の修行が「この写真て語学学習と似ている」のではないかとふと思ったのですよね。
英語は日本の義務教育にも入っているので自分でそこまで意識しなくてもなんとなく無意識の中に入っているものだったりもしますし周りにも英語はけっこうあるのでわりと馴染みのある言語だと思います。
が、フランス語は「お店の名前とか商品名で案外使われているけどなにか具体的な縁がない限り認識までいってない」部類に入ると思います。
学生の頃からフランス映画はちょこちょこ見ていて、「アメリ」とかサントラまで買っているので、音を聞けば「ああ、これはフランス語だ」とイタリア語やスペイン語とかヨーロッパ圏の隣国言語との区別はつくみたいですが……それでも雰囲気がわかる程度で、英語でいうところの”an apple”が アン アップルではなくアナッポuみたいな音のくっつき方など優しすぎて感動するレベルに思えるくらい、フランス語の音の連なり方は壮大な大河のうねりに聞こえます。
ほんとに学ぼう、と始めたばかりの頃など「音が全部つながって聞こえる」「呪文だ……これは復活の呪文だ……」と。
あと
子音を発音しないとかトラップにしかみえない。
eの発音がウとか、rとか音の出し方いささか無理やりすぎやしませんか?っていう。
数字のカウントの仕方もわざと難しくしているでしょ?っていっそ笑えてきます。
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とはいえ、英語のときもそうだったんですけどね。
それでも、クラスの時だけでなく、わかるわからないは置いておいて初級者向けのオーディオブックをひたすら聞き流す、暇さえあればフランス語の解説youtubeを観る、みたいなことをしていると徐々に「単語や文節が切れる」感触が起きてきます。
フランス語はどうやら(お世話になっている教室いわく)発音や音を正確に捉えて発声できることと言われいていることもあり。音を捉えるのがポイントになってくると理解して耳を立ててるとアハ体験的に感動する瞬間がポツポツ(よかったよかった)。
それと、同時に大事なのはやはり語彙だと感じていて。
キーワードがひとつもないとフックもかからないというか。知っている単語が増えてくると「あ、今のそうかも?」っていう、文章がけっこうな速度で流れていく(フランス語は例の音の連なりがあるので、速度を落としてしゃべるほうが難しいみたいで標準スピードが早い気がします)
回転寿司でお皿をとるような。
そう、カバー写真のような全部が視認できなくても「これは鳥である」と理解できるくらいの瞬間で捉えている。
そんなイメージを得るわけです。
とはいえ。語学ってそんな単純ではないので、単語さえ知っていれば文章がわかるか、というとそうは問屋が卸さないところもまた面白さであり。
個人的な語学学習ロジックは、「発音(読み)・語彙・フレーズ」のパラメーターを広げて伸ばしていくものである、と思っています。
三角形がウネウネ大きくなっていく感じ。
文法はわりと後からついてくるでしょう派です。
よく英語の学習で「最低限の単語とフレーズの組み方を一定パターン習得すればあとは組み合わせ次第で会話にはなる」というのがあったりしますが、そんな感じだと思います。
最低限だけだとけっきょく日本にきている外国の人とかで「カタコトの単語並べてだいたい言いたいことはわかる」みたいな領域を抜け出せないので、パラメーターの面積をいかに広げていくか……広くなればなるほどやっぱり大変になっていく、ということでもあるのですが。
実際問題、現地に住んでしまえたら早いのですが(語学学校なんてのはまったく意味をなさないと常々言っているので、大学・大学院レベルの進学をするか仕事するのが一番良いと思っています)が、そうもいかないので。
あと半年でどこまでいけるやら・・。焦らず騒がすいけたらと思います。
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