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DXなど、業務改革の規模を測る方法

 もしあなたが、業務改革のプロジェクトを担当することになったら、ぜひ計画に含めていただきたい、6つの成功条件を、以下の記事でご披露しています。

 この記事では、6つの成功条件は、どれくらいの改革規模から必要なのかを解説します。

#私のイチオシ


Change Managementとは?

 業務改革を行うと、どんな企業でも一旦生産性が低下します。

 その理由は、

  • 不慣れや、ミス、抵抗など

    • 新しい業務に不慣れで、ミスが発生したり、業務が中断し、心配・不安などが起こる

    • なぜ今の仕事を変える必要があるのか? と言った抵抗が起こる

  • 投資や経費が増える

    • 新しい業務のやり方の教育・研修・マニュアルづくり

    • 改革プロジェクトの計画に、現場から優秀なメンバーをアサイン

    • プロジェクトの経費 (交通費・外部委託費)

    • 情報システムの開発・移行・テスト

 と言ったことが、どんな企業でも起こるからです。 Change Managementでは、これらの「抵抗」「投資・経費」を最小にする手法です。

【結論】改革の規模が45点以上なら、6条件の完備が求められます

 競争力を強化する、お客様の満足度を高める、などのため、業務改革を行うと、仕事のやり方を変えることが必要です。

 私の主張する6つの成功要因は、業務改革で変化する業務の対象規模がある程度大きいものに整えるべき条件です。 ここでは、6条件を必要とする改革の規模をご説明します。

 改革の規模を測るのは、10項目を挙げました。 なぜこの10項目になったのか?は以降に述べます。

改革規模を測る9項目

  1. 改革を行う必要性: なぜ今仕事のやり方を変えるか明確な理由があり、理解しやすいか?

  2. 改革による副作用の予知: 当改革により、従来の業務に問題が生じる可能性をどこまで予知できるか?

  3. 新技術の導入:  DXなど、新しい技術やシステムの導入が及ぼす影響?

  4. 顧客や取引先への影響:  改革が顧客や取引先に与える影響度合い

  5. 組織の変化:  改革が及ぼす組織の階層や部門の変化度合い・人数

  6. 時間的投資:  改革の導入や実装にかかる時間と期間

  7. 業務プロセスの変更:  改革が影響する該当の業務プロセスや手順の範囲

  8. 投資と予算:  改革に必要な資金やリソースの量

  9. リスクとコンプライアンス:  改革がリスク管理や法令遵守に与える影響

改革の規模の数値化

 以上の9項目を数値で評価し、45点以上の変革には、Change Managmentの6つの成功要因を必ず組み込んだ計画が必要です。

 下の表を使い、a~i の9項目で、影響が少ないか、多いかを10点満点で点数付けし、合計が45点(影響が半分以上)以上かどうかを、測ってみて下さい。

企業改革の影響度合いを測定する表

9項目を選定した根拠

 私が2002年出版した論文と、2024年4月にChatGPTから得た改革の規模の測定方法から、上記の9項目を選びました。

【1】2022年の拙著「こうすれば会社は変わる」 Provision 2022年春 No33  

【2】 ChatGPT 3.5に「業務改革の影響範囲を測るための10の切り口」問い合わせた結果 

  1. 組織構造の変化: 改革が及ぼす組織の階層や部門の変化を評価し、組織全体の構造に与える影響を把握します。

  2. プロセスの変更範囲: 改革が影響する具体的な業務プロセスや手順の範囲を特定し、変更が及ぼす効果を評価します。

  3. 影響を受ける人数: 改革が関係する従業員やステークホルダーの数を把握し、変化に対する影響の大きさを測定します。

  4. 投資と予算: 改革に必要な資金やリソースの範囲を評価し、投資の規模と予算の変化を考慮します。

  5. 技術の導入範囲: 新しい技術やシステムの導入が及ぼす影響範囲を特定し、技術的な変革の規模を評価します。

  6. 顧客や取引先への影響: 改革が顧客や取引先に与える影響を評価し、ビジネス関係における変化の範囲を把握します。

  7. リスクとコンプライアンス: 改革がリスク管理や法令遵守に与える影響を評価し、コンプライアンスの範囲を考慮します。

  8. 生産性と効率性の変化: 改革が生産性や業務効率に与える影響を評価し、業務プロセスの改善の範囲を考慮します。

  9. 組織文化の変化: 改革が組織文化や働き方に与える影響を評価し、文化変革の規模を考慮します。

  10. 時間的な変化: 改革の導入や実装にかかる時間の範囲を評価し、変化の速度とスケジュールを考慮します。
    これらの切り口を組み合わせて、業務改革の総合的な影響を評価することが可能です。

まとめ

 私が初めて社員規模30万人の大企業のサプライチェーン改革のプロジェクトのコンサルティング提案したとき、幸いこの6条件は研究済みだったので、この6条件をお客様の社長に直接お願いし、幸いすべての条件を整えていただきました。

 そして20年が経ち、DXやAI時代の今、業務改革の影響度合いは新しい視点が必要になってきました。 ChatGPTに投げかけた結果、新しい視点が得られたので、改革の影響度合いを9つの視点でまとめました。

1 改革を行う必要性
2 改革による副作用の予知
3 新技術の導入
4 顧客や取引先への影響
5 組織の変化
6 時間
7 業務プロセス変更
8 投資と予算
9 risk & compliance 

変革の影響度合いを体得したいとき?

 下記内容のセミナーを年2回行っています。 Change Managmentは、第4回目で、事例の詳細ご説明と、チームに分かれた演習で体得頂けます。

ご興味あればコンタクトください。


第4回 Change Management セミナー 内容

  1.  本日の目的・意義

  2.  Change Management とは? 改革事例

  3.  演習1 : J社の事例を見て6条件を評価

  4.  演習発表

  5.  演習2 : 各自のプロジェクトを6条件で評価・分析

  6.  演習発表

  7.  まとめ

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