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Blogmas(5), Dec 25th - The colour of fossil feathers

一本読みました。"The colour of fossil feathers"。大学受験時に憧れた教授、来学期仲良くなりたい教授が著者として名を連ねる記事です。はっきり言って読めば読むほど自らの知識不足が露呈した感じではっきり言って未だしっかりと理解は出来ていない記事なので概要だけ説明して諦めることにします。

この記事はメラニンの話から始まっていて、二種類のメラニンの働きの違いが非常に重要になってくる記事です。真性メラニン(eumelanin)と亜メラニン(pheomelanin)の二つ。真性メラニンは黒や茶色といった色を創出し、亜メラニンはより明るい色 (橙赤色) を創出します。メラニンはメラノソーム(melanosome)というリソソーム状の細胞内小器官で合成され、メラノサイト(melanocytes)の中に存在しています。細胞自体は細胞骨格によって守られていて、そのうちの一つがケラチン(keratin)です。今回の記事に必要な事前知識はこれだけ。

話を主題に戻すと。主題は羽毛の化石について。白亜紀の獣脚類(theropods)にも羽毛があったことが化石を通じて発見されていますが、その羽毛の色って結構ホットなトピックですよね。

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羽毛の化石というのは以前はバクテリアの痕だと言われていました。(previous investigations have concluded that fossil feathers are preserved as carbonized traces composed of feather-degrading bacteria.) (pg.1)

それは実は違ったんだよーというのが今回の記事の内容です。ぶっちゃけ研究のメソッドは理解できませんでした。基本的には現代の羽毛と羽毛の化石を比較して分析しているのですが、分析手法が理解を超えてきました。何らかの措置を施した後電子顕微鏡で拡大して観察しているみたいなんですけど、ここはギブアップ。

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結論を言ってしまうと、真性メラニンが存在していた場所には長円形(oblate structure) が観察されるが(上画像(b))、亜メラニンの跡には岩しかないよ上画像(c))ということでした。上画像が化石、下画像が現代の鳥。比較して類似性を確認しています。

この結果から、バクテリアの跡だと思われていた羽毛痕はメラノソームがそのまま残っていたものだったことが分かりました。(ここ論理飛んでるんですけど元の記事を読めば繋がります) 

なので上画像の白亜紀の獣脚類の羽毛は黒と白の縞模様だったことが分かりました。メラノソームが化石の中の炭素痕の原因である可能性が高く、真性メラニンがケラチンが分解された後でもそのまま残っていました。真性メラニンは化学分解に対する耐性が強く、時間がたっても亜メラニンより残っている確率が高いとのこと(多分)。

このくらいで記事の内容の紹介は終わるんですけれど、今回は特に知らない単語がめちゃくちゃ多くて困りました。文脈で判断できるような単語ではなかったのでちゃんと調べました。いくつか書き記しておきます。

oligomer(オリゴマー), polygomer(ポリマー), delineate(輪郭を描く), barb(羽肢), barbule(小羽肢), isochronic(等時間隔的な), etc。

こうやって記事や論文を読んできて感じたメリットが3つ。①自分に足りないものが自覚できる。今回の記事を読んで、化学の発展的な知識が足りていないことを実感。②語彙の増強、③読むスピードの向上、④自らの興味の具体化。

明日からは鳥の方言に関する50ページくらいの論文読みます。同時並行で進化に関する入門書も読んでいるのでどちらか読み終わればまたアップデートします。

今回の参考文献はこちら↓

Vinther, J., Briggs, D. E., Prum, R. O., & Saranathan, V. (2008). The colour of fossil feathers. Biology Letters, 4(5), 522-525.

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