鈍角。

前日の夜は疲れてしまって、家に閉じこもろうかと思っていたけれど、朝起きたら思いの外元気だったので、出かけることにした。
乗りたかったバスにはもう少しのところで間に合わず、しばらく信号待ちでゆっくりと進むバスと並走することになった。
地下鉄に乗って新宿。ネットで特急券を急いで買って、駅中のジューススタンドでシャインマスカットと桃のジュースを買った。
行きの列車で昨日の日記を書いた。ジュースは搾りたて感があって美味しかったのだけれど、マスカットの香りよりもブドウの渋さが際立って、シャインマスカットらしさがどこにあるのかよく分からなかった。鈍角だけれど頂点は鋭敏な山がいくつも連なってくる。２時間ほどで長野に着いた。

ブックバスという、移動式本屋さん。恐る恐る中に入ると、古い校舎のような木で内装が施され、居心地が良い。科学から園芸、哲学、料理本まで揃えられている。限られた本棚に、テーマをいくつか散りばめるのは難しそうだなと思う。
２冊購入して外に出る。駅前の木々が紅葉して、芝生と相まって高原のような爽やかさがある。空気の底が冷えているのか、凛として引き締まるものがあって心地よい。
入った駅前の喫茶店でブルーベリータルトと、折角だからとリンゴジュースを頼んだ。お店の中にも本棚がある。
早めに帰って家でのんびりしようと、もうすぐ出るという特急列車に間に合わせるべく、慌ただしくお土産を買って、改札を通り、階段を降りながら特急券を買った。

反対側の席の方は海外の方と見えたが、普通の住宅街のような景色もどんどん写真を撮っていて、どんなところに惹かれているのだろうかと気になった。日本の生活。確かに東京都心の生活風景とは違う。土木空間色が強くなる。

帰ってきてお土産をつまみながら、冷凍庫に唐揚げがあることを思い出して、パンも唐揚げを食べた。

夜になると疲れが降りてきてふてくされるようにして眠った。
明日は洗濯物を回さなければ。