いわき、金沢に0対3で敗戦
2試合続けて3失点、アウェイで初の黒星
サッカーのいわきFCは12日、石川県西部緑地公園陸上競技場で行われた明治安田生命J2リーグ第9節でツエーゲン金沢と対戦し、0対3で敗れた。いわきは金沢のFW杉浦に、前半だけでハットトリックを許す、苦しい展開。MF永井を中心に反撃を試みるが、シュートが枠を捉えられない。後半には、途中出場の杉山が71分、2枚目のイエローカードで退場。無得点のまま試合を終えた。2連敗のいわきは通算成績を2勝2分5敗とし、勝ち点は8から変わらず。順位は19位に下がった。いわきは次節、16日にホームのいわきグリーンフィールドで、4位のザスパクサツ群馬と対戦する。
確立進む攻略法、サイドチェンジの対応策を
いわきは前半15分までに左サイドから2失点。相手のサイド攻撃に対応が遅れた。6分の先制点は、右サイドのスローインをアバウトなサイドチェンジで左に振られ、永井のチェックが間に合わずに、DF小島に完璧なアーリークロスを許した。
いわきは14分にも、右サイドで与えたスローインを、ディフェンスラインを介して左サイドへ繋がれる。金沢の小島から配球されたロングパスで、DF辻岡とDF遠藤の間にギャップが生じ、追加点を奪われる格好になった。さらに、いわきは37分にも左サイドのスローインから、守備網を完全に崩され、痛恨の3失点目。いずれも相手選手を敵陣内に封じ込められず、最後は高い精度のフィニッシュに屈した形だ。
各クラブ同士の研究が進むなかで、いわきは開幕節の藤枝MYFC戦でも露見した、サイドチェンジに対する脆さがより明確になってきた。今節の結果を踏まえると、いわきの攻略法は確立されつつあるように見受けられる。対戦相手は今後も、執拗にサイドチェンジを繰り出してくるはずだ。
その対抗策として、システムを変え、中盤の人数を増やすのか。ディフェンスラインを下げ、ブロック網を敷く守備スタイルに変えるのか。しかしおそらくは、若い選手たちの肉体的な伸びしろを考え、当面はハイプレスのサッカーを貫き通すだろう。
気温10度のなか、金沢サポーターに「いわきの現地組の人たちも声出てた!RPG歌いそうになった!」と言わせるほど、いわきのサポーターは最後まで声を枯らした。魂の息吹くフットボールは、結果が伴わなくても、地域に愛されるか。クラブもサポーターも、J2という厳しいステージで、新しいチャレンジの時を迎えている。
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