いわき、あす天皇杯広島戦

天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会 3回戦

 サッカーのいわきFCは10日、ホームのハワイアンズスタジアムいわきでサンフレッチェ広島と対戦する。いわきは2回戦でブラウブリッツ秋田に2対0と快勝し、2017年以来の3回戦進出。ただ、J2リーグではJ1経験チームを相手に3連敗を喫している。上昇機運を取り戻すためにも、J1で3度の優勝を誇る名門クラブから、歴史的な白星が欲しいところだ。キックオフは、19時。

激震走った移籍

 いわきサポーター(8歳)が「終わった」とつぶやくほど、クラブからもたらされた移籍のお知らせは、衝撃が大きかった。いわきは7日、照山がV・ファーレン長崎へ、嵯峨がファジアーノ岡山へ、それぞれ完全移籍すると発表した。

 FC今治から加入した照山は攻守に穴の無いセンターバックとして、今季の躍進に大きく貢献。1か月にわたる怪我がようやく癒え、上位進出をうかがうチームにとって欠かせないピースとなるはずだった。2021年に仙台大学から加わった嵯峨は、この3年間、チームの顔として大活躍。正確なクロスと果敢なオーバーラップで何度も得点を生み出し、チームをJの舞台へと押し上げた。

 主力選手の流出という事実に加えて、速水や加藤など同じポジションの選手がケガで離脱しているという台所事情、そしてリーグ3連敗という現状から、シーズンの後半戦に向けて不安を抱いたサポーターも少なくないだろう。しかし、そこはクラブも即座に手を打った。いわきは9日、福島ユナイテッドFCから堂鼻が完全移籍で加入すると発表。天皇杯などでしのぎを削ってきた同県のクラブから、ゲームキャプテンが移籍してくるという知らせに驚いたサポーターも多かったに違いない。

 プロサッカーに移籍は付きもの。浜通りのために一所懸命なプレーを披露してくれた嵯峨と照山へ惜しみない拍手を送るとともに、堂鼻を加えた新たな編成でシーズン後半戦に挑戦するクラブを後押ししたいところだ。まずは明日、ハワスタにやってくる広島にすべてをぶつけ、楽しまなければならない。新しい挑戦が、また始まる。

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