2020年を振り返る
今年をダラダラと振り返っておきたい。
毎年毎年大変だったなと年末はいつも思う。今年も例に漏れず大変だった。特に今年はよく乗り切ったと思う。自分への労いの気持ちと、周りへの感謝の気持ちがより強い1年だった。
父になり、社長になった
後年振り返ると、変化の大きな1年だったと思うに違いない。人生に対する覚悟が深まり、社会に対する視座を上げざるを得ない環境になった。
父になった。立派な父になれたらいいな。せめて、恥ずかしくない父になれたらいいな。この子が大人になった時の日本や世界はどうなっているのか。そんなことを考えるようになった。
社長への就任もあった。売上とか粗利とかクライアント数とかの指標だけでなくて、営業利益(PL)や預金残高(BS)を見ながら仕事する環境に変わった。一緒にお仕事する相手も、現場メンバーだけでなく、偉い方が増えた。
今年は色々と、これからの長い物語の始まりなのかもしれない。
謝罪、感謝、祈り
方方に謝ることが多かった。
中国事業は各所に迷惑をかける。中国クライアントの無茶な要求に、多くの人を振り回すからだ。日本のクライアントと比べて、中国はワガママなクライアントばかりだ。
無論、中国クライアントは自分がワガママとは思っていない。日本の商習慣を知らないだけ。中国国内の感覚で日本に来るから、そこで日中の商習慣の摩擦が必ずある。社内に対してもパートナーに対しても、間にたって頭を下げるのが自分の重要な仕事だ。
確かにワガママだ。だけど、ビジネスパートナーとして、中長期で必ずメリットをもたらす。昨今の中国の経済や中国企業の発展を引き合いに出して、説明していく。全ての人が納得してくれる訳ではない。でも、ちゃんとウィンウィンの関係を構築して、未だに仲良くしてくれるパートナーは少なくない。
謝る、ということは体力がいる。
謝罪という行為は、自己否定であり、自尊心を少なからず傷つけるから。
客観的に見て、こちらが悪くない場面でも謝らなくてはいけない場面もある。謝っている時は、本当に申し訳ない気持ちだ。でも、中長期ではお互いにメリットがある試みだと信じている。だから頭を下げる。
感謝することが多かった。
自分一人で見切れる領域が日に日に減っている。仲間や周りを信じるしかない。そして、自分の想像を超えた結果や成果を届けてくれることも少なくない。そんな時は感謝の気持ちしかない。当然だけど、自分一人では何も出来ない。周りの人の好意や支えがあって、なんとかかんとか前に進んでいる日々だ。あまりにも自分の力は微力である。唯一出来るのは、感謝することくらいだ(本当はもっと色々しなければならない)。
そして、祈ることが多くなった。
所詮自分はサラリーマン社長である。権限はある。でも、権限の範囲もある。常にベストは尽くす。でも、物事が前に進むかは、もはや神のみぞ知るだ。マーケットの変化も激しい。一寸先は分からない。闇か光か。信じて祈るしかない。自分は影響を与えられる範囲ではベストを尽くす、でもその範囲外は祈るしかない。頼む、全てが上手くいってくれ。
このマーケットを獲る
このマーケットで1番になる。
このマーケットとは、中国to日本のネット産業の広告領域である。
このマーケットを獲る為に今の会社に入った。C●や電●を倒す。それを目標に掲げているし、そこから逆算して、戦略を練って日々実行している。
所詮は年300億円のマーケット。ニッチマーケットだ。だから簡単ではないけども、たいした話でもないかなと思っている。
今年はなんとか乗り切った。
就任した時は、売上ほぼナシ、ずっと赤字、キャッシュが心配みたいな状況。多くの人のサポートと努力のおかげで、今年最終Qはなんとか黒転することが出来た。成長率だけ見ると結構エグい数字に。幸運にも世界一の中華ネット企業もクライアントに出来た。
前職ではこの領域でマネージャーとして売上を10倍に出来た。瞬間風速的には、業界で1番になれた。でもそれでは駄目だ。持続的継続的でなければならない。
勝ち方は知っている。勝つ為に何が必要なのかも知っている。確かに当時とはマーケットの状況は違うし、持っているリソースも前職と今では良くも悪くも異なる。今の会社は中国事業は始まったばかりで課題だらけ、逆に伸びしろも大きい。
多くの人を巻き込み、頭にあるものを実現していかなければならない。上手くいくだろうか、正直分からない。自分にその技量と器があるのか否か、自信がある訳では決してない。やったことないことばかりだから。結果は神のみぞ知る。自分は未来と仲間を信じてただただベストを尽くし続けるのみだ。
挑戦することの価値
挑戦することの価値はなんだろうか。
新しいコトに挑戦することは、各所で様々な摩擦や軋轢を生む。内面的にも精神的なストレスは積み重なる。孤独感もある。本心では穏やかな生活を正直望んでいる。
それでも挑戦することの価値はなんだろうか。
それは出会いとそのプロセスそのものにあるのだと信じている。
新しいコトにチャレンジしていると、必ず新しい出会いがある。それは素晴らしい出会いだ。自分の社長就任もそうだった。基本ツラいことの方が多いのだが、そのプロセスで様々な新しい出会いがあった。入社した時に、いつかこんな人達と仕事出来たらな、と思った人達と仕事することが出来た。厳しくもあるが素晴らしいクライアントと出会うことも出来た。信頼出来る仲間やパートナーとの出会いや再開もあった。
新しいチャレンジには必ず新しい出会いがある。
それは大きな価値であり、人生に彩りを与えると信じている。
そして、そもそも、そのチャレンジのプロセスそのものにこそ価値がある。
結果は神のみぞ知る。100%上手くいくビジネスなんてこの世に存在しないのだから。そこに至るまでに、仲間とともに努力をした過程にこそ大きな価値があると信じている。
山登りは、歩き続けていれば必ず頂上に到達する。
だから、諦めなければ必ず結果はついてくるものだとも思っている。でも、最も価値があるのは、頂上についた時の景色以上に、そこに至るまでの、努力や途中で見た風景にこそ価値があるのではないか。自分はそう思っている。
だから挑戦することに失敗はない。
仕事以外に大事なこと
家族。
社長になってから、本当に24時間365日仕事のこと考えている。(まだ365日は経っていないけど。) 日中だけでは脳みそが足りないのだろうか。社長に就任してから、土日や休日も含めて、毎日仕事の夢を見る。唯一仕事の夢が出なかったのは今のところ2回だけ。大型コンペの受注が決まった日と、今年最後の取締役会が無事終わった日だけだ。
あまりも忙しくて、あまりにも考えることが多すぎて、たまにふと思う。自分は誰の為に頑張っているんだっけ。
そんな時に、ふと家族の存在に立ち返る。
家族が元気でいればそれでいいじゃん。それが1番大事じゃん、と。
自分は病的に仕事のことを考える癖が昔からあって、妻によく、考えすぎ心配しすぎと是正される。確かにそのとおりだと思わされる。
大事な人が元気に暮らしていれば、究極的にはそれでいいのだ。仕事なんて遊びだ(と思うべきだ)。
他には運動と読書。
昨年から、殆ど毎日運動を続けている。
有酸素運動と無酸素運動。
何より大事なのは心身の健康である。逆に言えば、元気であれば何だって出来る。身体が資本。運動ほど、費用対効果のいい投資はないと思う。習慣化出来て本当によかった。
あとは読書。
意識して積極的に読んでる訳ではないけど、週に数冊くらいは多分読んでる。忙しすぎる時は読んでいない気もするけど、週末は何かしら読んでる気がする。自分は活字中毒者だから。そして気分転換替わりに読書。ビジネス書、ノンフィクション、歴史系、小説、エンタメ系、等など。雑に幅広く読む。
ビジネス的課題がある時は、さくっとamazon検索して読むこともあれば、精神的に追い込まれ気味の時は、自分よりヤバい境遇の人の本読むと、自分の状況が小さく見えたり、ヒントを見つけたりする。
(まぁでも本当にビジネスの近々の課題は、出来る人を見つけて、直接教えてもらう。もしくはやってもらう。それが1番早い。)
歴史系を読むと、自分の視点の小ささを感じられて気持ちよく感じられたり、人間関係の機微や戦略のヒントになったりならなかった。
小説を読むと、頭の中を一時的に引っ越し出来る感じがして、リフレッシュ出来るし、芸能人や芸人が書いた本読むと、言葉のセンスや発想にハッとさせられる。
殆ど電子書籍で読んでる。スマフォで読めるのはいいね、片手でページめくれるし、ライトついてるから寝ながら読める。
そんな感じの2020年でした〜。
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