ブラッド・ピットはCMで輝く

今や大スターのブラッド・ピット。若かりし頃は「ジェームズ・ディーンの再来」なんて呼ばれたり、ピープル紙で「最もセクシーな男」に選出されたりと、美形スターの王道を駆け抜けていた。もっとも本人はそんな称号には興味はなく、奇抜な役を選んだりしてスターではなく俳優であろうとしていた…。

とは言え、この人やっぱりめちゃくちゃカッコイイ。しかも、スクリーンの中よりも、インタビューに応えている時の様子のかっこよさが尋常じゃない。顔かたちもそうだけど、自然体の姿がイケメンすぎる。

ところで、ブラピは日本のCMにもけっこう出演していることは知られているのだろうか。近いところだと（といってももう何年も前だけど）ソフトバンクだけど、それ以外にもいくつか出ているのだ。細かいカット割りでクールなものや、コミカルなものといろいろあって、しかも映画よりも等身大のブラピの延長っぽい感じ。そう、実は一番かっこいいブラピを堪能できるのはテレビCMなのである。

今回は、総力を結集して過去のCM作品を漁ってみた（ネットで検索しただけ）。当時の思い出と比較しながら語ってみよう。

なぜこんなことを思いついたのか。それはこんな記事を読んだからである。
ブラッド・ピットの声が一切聞こえない謎のCM

ホンダ・インテグラ

HONDA INTEGRA CM Brad Pitt (1996, Japan)

95年に公開。ザ・サーフコースターズの「Fly Up」をバックに「インテグラ・ノッテグラ・ホンダ」というダサさ全開のキャッチコピーを言わされるブラピ。最初のバージョンが上の動画で、かなりカッコよかった。そして次のバージョンからはあのキャッチコピーが入ったTシャツを着てカッコかわいらしい方向へイメチェン。
当時、「セブン」が日本公開されたタイミングだった。それまでの数年間、ブラピはロン毛でやたらセクシーセクシー言われてた。ロン毛ブラピの最高潮は「レジェンド・オブ・フォール」で、これは試写会が当たって見に行ったんだけど、来ていたのは99％女性だったなぁ。「レジェンド・オブ・フォール」の次が「セブン」で、この撮影のためにバッサリ髪を切り、スッキリ短髪になったブラピの画像が世に出ると、多くの女性がショックを受けたとか受けなかったとか。個人的には、断然短髪ブラピの方が好きだけどね。
「セブン」とタイアップして、新聞に見開き広告が出ていたのも驚きだった。片方に「セブン」、もう片方に「インテグラ」。当然保存したんだけど、あれはどこに行ってしまったのだろうか。

ツーカーホン関西

関西限定のCM。関東にいたので当然テレビでは見られず。「SCREEN」や「ROADSHAW」と行った映画雑誌でそのCMの存在を知ったものの、どうにかして映像を見たかったため、懸命に努力した。何をしたかというと、雑誌か何かに載っていた「映像の物々交換」に申し込んだのだ。当時のネット環境は動画を簡単にアップロードできるようなものではなく（ダイアルアップ接続ってやつ）、動画があちこちに落ちてるなんてことはなかったのだ。そして家にあったテレビ録画のビデオの中で、ハリウッドスターが写ってるやつ（誰かは忘れた）と交換に、このCMのビデオを手に入れたのだ。今思えばよくそんな面倒なことをしたもんだと思ったが、当時は必死だったのだ。
その数ヶ月後に友人が京都に行くことになり、それからは彼に録画してもらったビデオを送ってもらうことでこのシリーズを堪能できることになるなんて、その時の自分は思いもしなかった。

このシリーズはまだ美少女と呼んでも過言ではない観月ありさと共演している。カンガルーの着ぐるみと並んだり、観月ありさに「ピッくん」なんて呼ばれたり、みんなでブタのマシュマロ（名前）を探したり、コメディタッチのブラピを見ることができたのはなかなかにレアな経験かもしれない。

エドウイン

はい、このシリーズはけっこう長いスパンでシリーズ化されてたし、知ってる人も多いのではないだろうか。もともとアメリカでリーバイスのCMにも出ていたし、ジーンズが似合うことは間違いない。ただ、変な歌歌わせちゃったりして、良さがあまり出ていないという印象。「ゴ〜マ〜リソ〜ン」は妙に耳に残るけども。あとは「いーだろ〜これーいーだろ〜これーいーだろ〜これこれー」なんて歌もあったな。もはや何をさせたいのか分からない。というよりも、ブラッド・ピットがエドウインのジーンズを履いていれば全て良し、ということなのかもしれない。
出演CMの中ではダントツの長期契約だったため、これが代表作と言ってもいいでしょう。

ルーツ（缶コーヒー）

スーツを着てビジネスマンっぽいブラピが堪能できる一品。
普通にカッコイイからもっと展開してほしかったけど、わりとすぐに終わってしまった。残念。

番外編

ロレックス

動画はない（はず）だが、ブランドモデルとして画像があるもの。まずはロレックス。

タグ・ホイヤー

そしてタグ・ホイヤー。なぜかどっちも時計ブランド。順序としてはタグ・ホイヤーの方が先。ちなみに、今を遡ること十数年前、自分の節目に買いました、タグ・ホイヤー。表参道のタグ・ホイヤーで買ったんだけど、人生で初めての高額な買い物。奥に通されて飲み物出された時には、自分がセレブになったような気分でしたよ。でも、数ヶ月後に温泉旅行でなくしてしまうことになるとは…。

ソフトバンクモバイル

エドウインと並んで代表作と呼んでもいいのでは。かなりいろんなバージョンがある。初期はひたすらケータイを片手に歩き回るだけだったが（それがカッコイイんだけど）、後期はコミカルな展開になっていく。黄色い服を着てフランスでのバカンスを楽しんでいるバージョン（ウェス・アンダーソンが監督）とか、武蔵丸の付き人してるバージョンとか。

こちらに動画がまとまっている。

海外のCM

海外でもCMに出演している。
動画は見つからなかったけど、リーバイス、ハイネケン、トヨタなど。シャネルは動画が見られた。

「素」ではないけど、映画よりも素に近い姿が見られるCM。もうあんまり出ることもなさそうだけど、今回まとめながらやっぱりカッコイイと思った。