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僕とプロ野球選手とユーチューバー

「よーしこれから毎日2000字投稿頑張るぞ!!」

これが受講前の僕の気持ち。

「大変そうだけど、何とかなるだろう。」

これが受講後の僕の気持ち。

「これ毎日あるの……?」

これが今の気持ち。

今日は天狼院書店のライティング・ゼミ受講初日でした。が。
そうです。お気づきの通り開始初日からすでに挫折しそうなのです。

そもそも天狼院書店なんて見たことも聞いたこともありませんでした。名古屋に新しく店舗ができて、「あー家の近くに本屋ができたんだー」「しかもカフェ併設? いいねー」「なんか面白そう」と思ったのが始まりでした。

ちょうどその頃「文章上手いね」と褒められることが増え、調子に乗ってnote(=誰でも簡単に文章を投稿できるサイト)を書いてみたら、すぐ「イイね」をもらえて、「なにこれ気持ちいいかも……!」と思いました。
「もっと」文章が上手くなったら、「もっと」「イイね」をもらえて、「もっと」気持ちいいかも!と感じていました。

そんな感じで浮かれながらふらっと天狼院書店に行ってみると、ライティングゼミという文章力を鍛える講座が開講されるとのこと。「これは運命だ!!」と思い即申し込み。毎日課題投稿あるらしいけど、まあ何とかなるでしょう。と軽い気持ちで申し込みました。

初回講義では、「毎日2000文字投稿は鬼ハードモードです!」と講師の先生が言っていました。でも、その時も「そんなこと言ってもまあできますよ、なんたって文章上手いんだからっ」となんの根拠もない自信に僕は守られていました。

そしていざ課題に取り掛かります。「とりあえず適当に書いてみよう。2000字ってどれくらいなんだろうな」とwordにざっと書いてみて、左下の文字数を見る。

「200文字」

「……200文字!?」

思わず2度見いや3度見はしました。

そこでやっと気がつきました。
……これは大変だ。そもそも2000字なんて久しく書いてない。
大学? 高校? オリジナルの文章を書くのはもしかすると初めてかもしれない。
大学の論文なんてコピーアンドペーストの連続技で、あれはもう編集作業に近かった。(すみません)
高校の論文は親に手伝ってもらった。(すみません)
中学のころは2000字なんて書いていない。(そもそも)

ていうか平日の仕事と両立できるのか? お金払ってるのに課題提出できなかったらバカバカしいにもほどがある。インプットだけでは全く意味のないことくらい僕にもわかる。受講料をドブに捨てるようなものだ。さてどうしたものか……。

「キャ、キャンセルは間に合うのかな……?」と本部に電話しようかと思いましたが、さすがに思い止まり腹を括っていま必死に書いているというわけであります。


こんな感覚、皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか?

僕は、これまでの人生で何回も経験したことがあります。
最初は「楽しそう」で始めたものがやるたびに義務になっていって、最終的には嫌いになってしまいそうなあの感覚。

小さい頃好きだったプロ野球選手は、引退会見でこう言っていました。
「いつの間にか、楽しいことより辛い事の方が多くなっていました」

僕も同じだった。小さい頃に始めた野球がそうだった。テレビでやっているプロ野球中継をなんとなく見て、「僕もやりたい!」と言ってグローブを買ってもらった。日が暮れるまで練習をした。「投げた!」「打った!」と一人で実況中継をしながら。
しばらくして少年野球チームに入れてもらった。毎週土日に必ず練習があって、だんだん大変になってきた。学年が上がるとレギュラー争いが始まった。もっと練習する必要があった。
「もっとやらなきゃ。もっと、もっと、もっと……」そうして、野球が嫌いになった。

いつの間にか、「やりたい」から「やらなきゃ」になり、義務になっていく。義務になったものはもれなく嫌になる。そして、やめるか、我慢するか、の2択になる。


「好きなことで、生きていく」

今大盛況のユーチューブのキャッチコピー。本当に好きなことで生きているユーチューバーがどれだけいるんだろう。
誰しも、ある程度時間が経ったら裏の顔を暴露して再生数を稼ぐ。「本当は地獄でした」って。

これを改善するために何冊もの本を読んだ。
「辛くなっても続けていれば好きになりますよ」嘘だった。
「一旦辞めればまたやりたくなりますよ」ならなかった。
「目標を考えれば……」そもそも目標なんて無かったんだってば。

「あー僕はこういう性分なんだろうな」と半ば諦めているけど、こんなことを考えていると、本当に嫌いにならないまま完結できるものってこの世に無いのでは?と思ってしまいます。

「好き」で始めた仕事でも、いつの間にか「嫌い」になっている自分に気づかぬふりをして、「好きだよ。楽しい。最高!」って自分に暗示をかけて騙しているようにしか思えないのです。嫌いになっている自分に気づくのが怖いんでしょ? そう思ってしまいます。


でもそんな僕でも、このライティング・ゼミは嫌いにならずに済む。と言い切れます。


なぜなら、1週間で終わるからです。嫌いになる暇もないんです。
今回の僕は、あの頃好きだったプロ野球選手や、ユーチューバーとは違う!
嫌いになる前に駆け抜けてしまおう! と思うようにしました。

……こうして、記念すべき1作目が書けましたとさ。めでたしめでたし。


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