有馬記念 回顧

 有馬記念が終わった。馬券はハズレたが、素晴らしいレースだった。競馬予想は記憶によるものが大切であるとわたしは信じている。来年の有馬記念や他の G1の参考にするため回顧をする。

 スタート、出遅れたのはキセキ。昨年も有馬記念で出遅れ。今秋の天皇賞秋、ジャパンカップは出遅れていない。京都大賞典は出遅れ。偶然なのかキセキは右回りはよく出遅れする。左回りはほぼ出遅れない。今後、そのあたりは注目したい。浜中騎手は今回の馬具の影響もあったのかもとレース後に伝えている(あと落鉄していたようである)。

 内枠から好スタートを決めたバビット。1コーナーのはいりではすでにスローだとわたしは思った。キセキが出遅れていたことも要因だろう。

100    300    500(m)

6.8     11.8    12.2     2020年良 クロノジェネシス

6.9     11.1     11.4     2019年良 リスグラシュー

6.8     11.6     11.8     2018年稍重 ブラストワンピース

6.8     11.6     11.9     2017年良 キタサンブラック

7.0      11.7     12.2     2016年良 ゴールドアクター

7.0     11.8      12.3     2015年良 ジェンティルドンナ

 今回のタイム2:35:0。馬場改修をしてから、2番目に遅いタイム。最初の入りも2番目に遅いことがわかる。スローはわたしも予想していた。しかし、それでも遅すぎるように観ていて感じた。カレンブーケドールはかかるとはいわないが首を上下ではなく、左右にふり先行している姿が印象に残った。中山適性やスタミナ面もあるがやはりリズムを崩したのだろう。1000通過を1:02:2と実況がアナウンスし、スタートがよく前目にいたフィエールマンがすこしづつ前へ。そして、なんと3コーナーの入りでは2番手。4コーナーの入り口でほぼ先頭だった。これを予想はできなかった。ルメール騎手は差し馬のフィールマンを先行させたのだ。距離ロスをなくし、リズムよく進出。その外からクロノジェネシス。勝ち馬クロスジェネシスもリズムがよく走った。宝塚記念のようにゆっくりとすこしづつリズムをもって進出。同じ葦毛のゴールドシップの捲りが剛だとすると、クロノジェネシスは静の捲りといえよう。戦前、北村友一騎手がこの舞台に慣れてないことを指摘して(有馬記念初騎乗初勝利)、対抗としたが素晴らしい騎乗だった。ジュベナイルFのとき普通に乗ればクロノジェネシスが勝つと思っていたが北村友一騎手がミスをした。もちろん2歳牝馬である。馬の若さやもともとの気性の難しいところもあっただろう。しかし、クロノジェネシスと彼は一戦一戦成長してきていると思う。それが今回の結果だと思う。ダービーは乗り替わりは勝てない、というが有馬記念も乗り替わりはあまり良い数字ではい。新馬以来のコンビがこうやって強い競馬で勝つのがやはり 納得のいくところがある。そして、3着はサラキア。枠順抽選会で外枠になり司会者に枠について聞かれた松山騎手は「いい枠だと思います。しっかりためて最後はいい末脚を」と答えた。他の外枠があたった騎手が岡部氏に毒づく(冗談)のにたいして、彼の答えは清々しいものだった。道中クロノジェネシスよりも後方にいたサラキアは言葉どうりに脚をため、3コーナー手前から動き出す。直線外にだし(内からら4頭分外、綺麗な馬場)、しっかりと伸びた。サラキアの得意な競馬をした。彼女の競馬である。ハマった感もある、しかし、それを目指して騎乗し自分の力を発揮して首差2着。立派なものである。今回思ったことは何度もここに書いたがリズムよく走れた馬が上位にきていることだ。スローでリズムを崩す馬が多い中、上位の馬はやはり自分の競馬をしている。やはりそこにはジョッキーの腕も大きいと思った有馬記念であった。以上が有馬記念の回顧である。


 追記

 わたしは自分の応援している馬が走っている道中、「リズムよくいってる、リズムよくいってるよ。大丈夫。大丈夫だ。」と念仏のように独り言を言っている。

 来年もあなたの競馬がリズムが願って。

 良いお年をお迎えください。

 来年もよろしくお願いします。







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