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飲酒と健康と医薬品

皆さんはお酒と医薬品の組み合わせをどう考えていますか?

お酒を飲んでいると飲めない薬は確かにあり、病院や薬局は初めて来た患者さんにアンケート等で飲酒の有無とその量をきいています。

なぜ確認してくるのか?

今回はそれをお答えしつつ、私の飲酒と健康への見解を述べていきます。 

①適量かどうかを知るため

 普段の飲酒量を把握することで、高血圧や糖尿病といった生活習慣病において、飲酒量がどの程度影響しているかを医師や薬剤師は検証します。適正かどうかは、厚生労働省が公表している健康日本21(アルコール)の3.現状と目標の(3)「節度ある健康的な飲酒」について、で記載されている表が基準になっています。ページの下方にある表がそに基準です。

② 処方できない薬を選ばないため

 薬とアルコールには飲み合わせの問題があります。例えば、睡眠薬はアルコールとの相乗効果によって効果が出過ぎてしまいます。鼻炎や花粉症薬とだと、普段よりも眠くなりやすくもなります。更に、一部の糖尿病薬は飲酒量が多いと副作用のリスクが高まり使えません。こういった有害事象を避ける必要があります。

③薬を飲んでる時は断酒した方が良いが…

 上記のように飲酒は薬による治療の妨げになり、有害な効果を及ぼすこともあります。
とは言え、患者さんによってはいきなり断酒するようにと指示されない場合があります。

 抗精神薬を処方される患者さんの中には、診察を受ける以前から飲酒量が多い方がいます。いきなり断酒することで、眠れなくなる等の睡眠リズムが崩れることがあるのです。

 生活習慣病の改善のために飲酒は控えた方が良いですが、飲酒によってストレス発散に繋がりますので、いきなり飲酒NGを突きつけるのは酷です。医師は患者さんの話を聴いて、ケースバイケースで、断酒や飲酒量の制限を患者さんに指示します。

④私個人は

 私としては、飲酒して睡眠薬を飲むことを推奨しません。睡眠薬の効果が強くなる危険大ですし、睡眠の質が悪くなります。そもそも、寝酒が好ましくありません。可能な限り、薬やお酒に頼らずに、自然なリズムで眠れるようになるのが最善です。

 生活習慣病で血圧やコレステロール、糖尿病薬を飲まれる患者さんには、健康診断の結果と普段の飲酒量を聴き、適量を心がけて頂くようにお話します。

⑤最後に

 お酒が好きだと、節酒は耳の痛い話です。私もウィスキーが好きなので、それを制限しろと言われると嫌です。だから、患者さんに節酒の話をする時は、お酒を楽しむことを前提にして、出来る範囲の現実的な飲酒量を提案するように心がけます。飲酒そのものが悪いものだと認識してもらいたくないのです。

 今後のnoteに投稿していくうちに、別の機会に改めてお酒に対する僕の考えを述べていきます。

 今回の記事は以上です。最後まで読んで下さり、ありがとうございました😊

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