ジェルの粉

 朝と夜でふたつの歯磨き粉を使い分けている。最初に使い出したころは効用などをしっかり把握していたつもりだったが今となってはなぜそうしているのかもわからないくらい習慣化してただ単に使っている。こんな感じだから磨き忘れる時も多々あり歯磨き粉の減りにムラが出てきてしまう。朝と夜で使う粉をスウィッチさせる時もある。ひとつはジェルなのに粉だ。忘れてしまったので確認するとジェルの粉は歯質の再石灰化、殺菌虫歯予防、もうひとつの方は歯のマッサージ、歯茎の腫れや歯周病予防と記してあり、改めて確認するとなるほどな、と思った。
 一時期は歯磨きなしで歯をずっと磨いていた。そしたら一年後にその時歯医者さんが言っていたが、バッカルという歯の一部がごっそりない、えぐれた感じの虫歯に侵されていた。そこから歯をより一層大切にしようと今の歯磨き粉ふたつの体制にしたのだった。
 20代のころはうまく歯茎のマッサージができていないから歯周病っぽい弱い歯茎になっていて、歯茎と歯の間から血が滲んだりしていた。歯科助手の方に歯ブラシのあれこれをそのことに教わった。
 歯がなくなることや入れ歯になることをどこかですごく恐れている。なのに歯医者にここ3,4年(もっとか?)行けていない。虫歯っぽいところはないけど、一度は診てもらいたい。なのに休みの日になると夜しか磨かなかったりする。
 両親の部分入れ歯や20代前半の半歯周病状態、そしてバッカル虫歯のせいで口腔関係にいつも薄い不安や恐れが自分に付きまとっている。バッカルの部分は今は銀が覆い被さっている。そのおかげでふたつの歯磨き粉体制なのに磨き忘れることがある。20本歯がまだあるという圧倒的な事実に対してあぐらをかきまくっているという現状なのは実はもう気付いているのだが。そして今日も朝はジェルの粉で歯磨きすることを忘れている。

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