初めての水中撮影について【Indifference】映像制作の裏側

bird and insectのDirector/Editorの主馬です
自分の備忘録も兼ねてnoteに記事として残していこうかと思いまして
今回は以前制作した【Indifference】というショートフィルムについて
水中撮影と特殊効果の2部に分けてまとめてみました

水中撮影はどこでできるか？

簡単にできるかとちょっとなめてました　思った100倍大変でしたｗ
撮影はダイバーが練習をする水深５メートルほどのプールで行いました

横浜　ダイビングスクール　ビーワンダイバーズ

ビーワンダイバーズ
神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4-36-27
営業時間　14:00～21:00　毎週火曜定休
*利用予約は通常10:00～承っております。
時間外利用希望の場合はご相談ください。
2時間 ￥28,000　以降1時間 ￥14,000 　酸素ボンベ ￥2,800

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プールで背景を変更するなら覚悟が必要**

今回は背景を暗く落としたかったのでその準備から始めました
これに必要なのは工事現場などでよく見る単管パイプと巨大な黒い布
完成形はこんな感じになります(あくまでここのプールで)

これを組むためには地上班と水中班に分かれて作業しないといけません
分かれる理由は単純にダイバーでないと水中にいけないというのもあるけど濡れてはいけない機材を担当する人員が必要というのもあります

手順としてはプールは水深５メートルはあるので地上でパイプを組み立てそれをダイバーに持っていてもらって固定して、を繰り返すだけ
この時は８人ぐらいでやったけどそれでも３時間はかかりました
結構な大仕事なのでそれも加味して撮影のスケジュールを立てましょう
あとここで重要なのがプールに傷がつくと多額の弁償が請求されるので必ず蓑生を行う！です。本当に慎重に行いましょう

使用できるカメラと費用

今回使ったのはsonyのa7rIIIとa6500(だった気がする)
このカメラを専用に設計されたハウジングというケースにいれて撮影します

あまり詳しくないですが全てのカメラのためのハウジングはなくて
見た感じだと下記ぐらい？(もっと探せばあるのかも...)
ただこのハウジングはレンタルしても最低５万円ぐらいかかるので
自主制作なら予算と要相談です、、
低予算でやるならGO PROとかのが良いのかな？やっぱり

RED(EPIC/DRAGON/Weapon Helium)
ALEXA mini
Canon1DxMark2/5D MarkIII
Panasonic DC S1H
Sony a7RIII/7RII/7SII

ジール撮影事業部　水中撮影・水上撮影・船舶撮影・撮影機材レンタルなど水辺専門の撮影コーディネーター – 水中撮影機材レンタル

ハウジングレンタル | 株式会社テール水中撮影事業部

ちなみに２台あった方が良い理由としてハウジングに入れる際レンズも含め調整するので限られた時間で撮影しなくてはならないなら１台をミドルぐらい、もう１台でワイドを狙えると効率よく撮影ができるからです

ハウジングを組み立て/使用する際の注意点

特に注意するべきは温度差ですかね
プールは基本水に浸かる人のために暖かいので
それを控室などに持っていくと結露が発生してしまうんですよね

1.ハウジングの組み立ては結露を考慮してプールに着く前に組み立てておく
2.現場では常にプールの室温と同等の気温の場所に置いておく
3.必ず使用前に大きなバケツにキレイな水を貯め、水の侵入チェックを行う
4.バッテリ ー/レンズ/カ ード交換時はハウジングを乾いたタオルで拭き、プールの室温と同等の場所で開ける

水中では画角が狭くなる？

水中では空気中との屈折率の違いにより画角が狭くなるみたいです
焦点距離で言うと、約1.33倍程度長くなったのと同等程度
なので35mmぐらいで約50mmぐらいになるということも計算にいれて
レンズ選択、画角を決めるということも考えておきましょう

水中撮影の可能性

最初で時間配分も全然足りなくてほとんどやりたいことはできなかったけど
重力から天地、光、動きと何から何まで地上での撮影とは常識が全く違うのでほんとにいろいろな表現方法の可能性があるなと思いました
また機会があればやりたいなと思います

さいごに

必要なのは２〜３カットでしたが準備や片付け含め思った以上に大変でした

あとこの水の中に潜っていくのは想像以上に怖いです
未経験の役者とやる人はあまりいないと思いますが明るいうちにいっぱい潜ってもらって慣れてもらうことはほんとに大事だなと思いました

次はエフェクト/特殊効果についてまとめます

【Indifference】

Cast _ Go Okamoto / Sawako Hayashi

Image Director _ shuntaro
Director/Editor _ Shuma
Cinematographer _ Daisuke Abe
Sound Mixer/Designer _ Takahiro Nomiya
Hair & Make-up _ Yuma Sagisaka
Title Design _  Ruri Hosokawa

[Underwater Unit]
Camera Operator _ Kousaku Hoshino
Diver _ Yoichi Sugiyama/Kohei Kuwamori
Supervisor _ Tomohide Ikeya

Special Thanks _ Nami Matsumoto / Taichi Nagaoka / Ryusuke Honda / Tomonao Sakurayashiki / Mao Yashiro