#136 勝つために出来ることはもうないか(池谷祐輔/4年)
日頃より筑波大学蹴球部へのご支援、ご声援ありがとうございます。
今回の部員ブログを担当します、筑波大学蹴球部4年池谷祐輔です。
ブログというものを初めて書きます。上手く書けているか分かりませんが温かい目と広い心で思いを感じ取っていただけたら幸いです。
よろしくお願いします。
「さあ何を書こう」ここからなかなか抜け出せませんでしたが、ブログの書く意味を考えたときに、自分を知ってもらいたいなと一番に浮かんだのでそれを軸に書いていこうと思います。
テーマは「サッカーを追求する」です。
私は父と兄の影響でサッカーを始めた。地元のクラブチームでプレーし、5年生の時に川崎フロンターレの下部組織に入団し、そこから高校卒業までの8年間プレーをした。高校卒業後にここ筑波大学蹴球部に所属し4年間サッカーをやってきた。サッカー歴で言うと17年間サッカーをやってきた。なぜサッカーをやっているのかと問われるとサッカーが好きで楽しいからである。
「プロサッカー選手になる」この夢のためにたくさんのことを犠牲にしてきたし、たくさんの時間やお金を費やしてきた。筑波大学に入学したのも夢が叶えられると思ったから。結果、プロサッカー選手になることは出来なかった。もちろん悔しさはある。でも、筑波大学に来たことに後悔は一つもない。
もし自分が高校時代に戻り、他の進路選択をしてプロサッカー選手になれたとしても今の自分は、プロサッカー選手になれないと分かっていても筑波大学を選択する。
それだけの価値がここにはあると確信している。
ではその価値とは何なのか。
それはサッカーを追求する素晴らしい環境と仲間に出会えたことである。
どういうことか。
まず、追求するとは、目的の物を手に入れるために手段を尽くすこと。それを得ようとどこまでも追い詰めること。追いかけ求めること。
これを踏まえて、サッカーを追求する目的とは。
この目的は、人によって違うと思うし、たくさんあると思う。その中で私が筑波大学に来て定まった目的がある。それは筑波大学の先輩である現在アルビレックス新潟でプレーしている早川史哉選手の言葉にある。それは、「筑波大学は大学サッカーを牽引する存在でなければならない」というものである。この言葉がサッカーを追求する目的として明確になった。
「大学サッカーを牽引する」この為に何をしなければいけないのか、この問いに対して筑波大学の選手なら一度は考えたと思う。私の答えは勝ち続けて結果を出すことである。
勝ち続ける、勝つ。そのためには何をしなければいけないのか。
こんなこと小さい頃からたくさん追求してきたし、やれているつもりだった。
でも違った。もっと追求できる。
この大学に来て気付かされた。
具体的に言うと。
1試合に勝つため、分析のために寝る時間を惜しんで多くの情報を探し、作業をしてくれる部員や院生コーチがいること。
どんなに冷たい雨が降っても風が吹いても遠い場所だったとしても勝つために応援をしてくれる部員がいること。
一人でも多くの人にサッカーに興味を持ってもらい筑波大学を知ってもらうために動いてくれている部員がいること。
トップチームでない選手がトップチームの試合で使う道具やボトルを準備、片付けをしてくれていること。
選手が100%でプレー出来るようにケアやテーピングを巻いてくれるトレーナーがいること。
勝つために考えつくされた練習、フォーメーション、戦術、アップ、リカバリー。
毎日送られてくる練習メニューを見ると、全て計算されているし無駄が一つもないほど追求されていること。
本当にたくさんある。
「神は細部に宿る」元々はドイツの美術や建築家から生まれた言葉であり、サッカーでもよく聞くようになった。
細部にまでこだわる。勝つために。
そのように考えると勝つために出来ることは、無限に存在するのではないかと思うようになった。
それくらい考えたし、プレーはもちろんだが、僕自身も分析で映像を作成することやそれを皆の前で発表するなど、今までやってこないような経験をすることが出来た。
しかし、4年間僕たちはタイトルを獲れず結果を出すことは出来なかった。
まだまだ追求が足りないということなのかもしれない。
結果的に悔しいことの方が多かった。辛いことの方が多かった。
それでも多くの経験が出来たこと。素晴らしい仲間に出会えたこと。
こんなにサッカーを追求することが出来てサッカーを知れたこと。
サッカーが好きな僕には幸せな部分も多くあった。
だから私は、ここに来ることが出来て本当に良かったと心から思う。
もうすぐ筑波大学を卒業する。私の目的だった「大学サッカーを牽引する」ことは、ここで終わります。後輩たちは、これを引き継いで欲しい。
卒業する者として僕はこれから「日本サッカーを牽引する」このような存在を目指しサッカーを追求していきたい。
そして自らに問い続ける「勝つために出来ることはもうないか」と。
最後に同期の皆へ。
面と向かって言うと笑いに変えられるのでここで言います。
4年間ありがとう。
サッカーをしている時、サッカー以外のことをしている時、どんな時も楽しかったです。
しょうもないノリをしてゲラゲラ笑ったり、調子に乗って痛い目みたり、負けて泣いたり、勝って笑ったり、最後夜遅くまで本音語ったり、そんな日々が出来なくなるのは本当に寂しいです。最高の同期でした。本当にありがとう。
それぞれ新たな道で飛躍しましょう。
そろそろ「薄(うっすっ)」って櫻庭くんあたりに言われるのでこのくらいにしておきます。
読んでいただきありがとうございました。
筑波大学蹴球部
体育専門学群4年
池谷祐輔
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